40.《ネタバレ》 被害者の方々やその遺族、または政府・航空会社等に媚びる事なく、ただ、真実をありのまま、忠実に(想像の部分もあるが)再現できており、すばらしい映画だと思う。特に、DVD特典の中に収められているが、遺族の人たちが見ても憤慨する事なく、ありのままの真実を描かれていたとコメントされていることにも評価できると思う。ユナイテッド93便の中で起こっていた事だけのミクロの視点ではなく、航空管制や政府機関の対応等、必要な部分までカバーされており、話も分かりやすく、真実を容易に理解することができました。文句の付けようがない映画だと思います。死を恐れずにテロリストに対して抵抗した被害者の方々に、純粋に敬意を表します。 【☆乃1001】さん [DVD(吹替)] 10点(2006-12-07 16:12:20) |
39.4200機もの旅客機をさばく航空管制塔のシステムの脆弱さ、国家の危機管理体制の連携の不徹底さ、危険物を持ち込まなくてもハイジャックできる恐ろしさ、いろいろな教訓をこの悲劇はもたらしたと思う。この事件がきっかけでイラク戦争に発展しました、という筋書きは一切なく、淡々と犠牲となった93便の中での出来事だけを伝えているところが(褒めていいのか分からないけど、)素晴らしい出来でした。テロリストの言語も忠実で、それだけでも緊迫してしまう。あのテロリストたちも強い想いがあって決死の突入をしたのだろう。乗客たちも恐怖におののく人、覚悟を決めた人、様々な想いがあって、最後あの行動をしたのだろう。しかし新聞記事は、93便は目標からそれましたとだけしか伝えられていない。僕らの知らない所でこのような葛藤があったというだけでも驚きと悲しみを拭えないと思います。とりあえず、機内の通路はもっと広くしたほうがいいと思います。 |
38.《ネタバレ》 本当によくできたドキュメンタリー。 凄まじい迫力だ。 まさに、事実は小説よりも奇なり。 つまりは人々の想像を超えた大事件だったわけだ。 膨大な資料や記録を丹念に拾い集め、目一杯想像力を膨らませて作られた映画なのであろう。 おそらく実際の機内は、もっと阿鼻叫喚の世界だっただろうとは思うが、国家の策謀や正義や悪や、そういったものを極力排除し、できるかぎり客観的に描いて、「9.11テロ事件」の一幕を見事に切り出している。 「ワールドトレードセンター」とは格段の違い。 【とっすぃ】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-12-01 19:41:23) |
37.「再現ドラマのお手本」あるいは「再現ドラマの極致」。本作をひと言で形容すると、こう言ったところだろうか。秀作の多い今年、そんな中でも本作は特筆すべき作品と言っていいだろう。9・11における無差別テロ攻撃で、標的としてのホワイトハウスへ向けられていたと伝えられているのが、本作に登場するユナイテッド93便。唯一、テロ攻撃が回避されたとされる旅客機であるが、それは単にホワイトハウスへ突っ込まなかったと言うだけの事で、結末は周知の通りである。本作はその顛末を、当時の関係者からの証言などに基づく膨大な資料を微に入り細にわたり分析し、出来得る限りの想像力を働かした結果、“彼ら”しか知り得ない出来事を忠実に再現し、最も真実に近付けたものである。ハイジャックされた機内と管制塔だけの密閉された空間だけのドラマだが、ポリティカル・サスペンスとしての驚くべき迫真性は、映画を観ていると言う事を暫し忘れてしまうほどである。それは純粋な映画でありながら、著名な俳優を一切起用しない事でドキュメンタリー性がより強調され、ノンフィクション・ドラマとしての一貫性を齎せているからに他ならないからである。また、結末云々の映画ではない事は観客の誰しもが認識しているが、それだけに興味を繋いでいく演出力が殊更要求されるものはなく、そういう意味に於いてもP・グリーングラスの緻密な計算に裏打ちされた演出手腕は並外れたものであり、高く評価されるべきである。国家やイデオロギーが違うという理由で、立場を異にする人間たちを描いた本作は、民間人とテロ集団という対立軸の構図をとりながら、どちらに比重を置く事もなく、一つの運命共同体として、そして双方をあくまでも一人一人の人間として描いている点が最大の特徴だと言える。緊張・動揺・躊躇・不安・恐怖・覚悟。行動を起こす方も、被る方も、極限状況で究極の選択を迫られたとき、人間は人間としての当然あるべき感情を露わにする。最悪のシナリオを未然に防ぐ為、勇気を振り絞って闘った人々の白熱のドラマの面白さと、現実の結末とのギャップに虚しさを覚えずにはいられない。何が正義で何が悪であるかは、映画ではついに語られる事はない。それ自体むしろ意味のない事なのかも知れないからだ。しかし、本作は“人間の真価”を問うた秀作である事だけは間違いない。 【ドラえもん】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-10-28 18:16:51) (良:3票) |
36.《ネタバレ》 予備知識なしで観に行って、あまりのリアリティに度肝を抜かれました。極力演出を排除した作りも、緊張感を持たせるには効果的でしたね。乗客がコックピットに突入したときホッとしたのもつかの間、あんな形で終わるなんて・・・エンドロールが終わっても席を立てませんでした。もう一度観たいとは思わないけど、未見の人には勧めてみたいです。 【芦毛牝馬】さん [試写会(字幕)] 8点(2006-10-13 01:35:37) |
35.機内での最期の様子はあくまで想像でしかないが、それまでの各地の管制官や軍の混乱ぶりにリアリティがある。エンドクレジットの軍批判ともとれる字幕は蛇足。 【mimi】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-10-12 00:40:50) |
34.結末がわかってみているだけに、映画の中の人々が何もわからず行動しているのが痛々しく思える。確かにあの当時仮にハイジャックされたからといって、お金目的なら必ずしも死ぬとは考えなかったんだろう。そういう意味で世界中が混乱した一日だった。見ておいてよかったけどもう一度みたいとは思わない。 【HK】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-10-01 21:09:28) |
33.それぞれに言いぶんがあり正義がある。手段としての暴力行使は双方描かれ、その渦中では皆が祈っているのに・・・神様(怒)!! あっ、テロ行為自体を肯定しているわけではありません、念のため。それと軍の混乱ぶりの描写にひっかかるものを感じたんですが・・・93の軍撃墜疑惑の否定という見方を知って納得がいきました。どのみち酷い話です・・・。 【ジマイマ】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-09-23 00:39:47) |
32.映画である以上、いかにドキュメンタリータッチといえどもある程度の主観がキャメラワークに入ります。しかしそれを差し引いてもできるかぎり傍観した立場を固持している作り手のスタンスは評価されていいでしょう。テロリストも一人一人が人間としてきっちり描かれているのも素晴らしい。あの大惨事を経験した当事者たちの出演にもただただ敬服します。映画として面白いものではないですが、新しいタイプの映画だと思います。制作に携わったみなさんの努力に8点を。余談ですが字幕制作は大変だったでしょうね…。 【トト】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-09-19 22:04:59) |
31.《ネタバレ》 5年前にあの映像を見ている者にとって、どうしても目をそむける事のできない2時間弱。何と書いてよいか・・・言葉が見つからない。ただ、「as himself」として出演した勇気ある方々に、拍手を送りたい。 【wood】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-09-18 11:52:25) |
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30.《ネタバレ》 凄いな、と思う作品。 実際に機内で起きた事が完全に同一ではないかもしれないが、遺族、当時の管制官、軍関係者、ボイスレコーダー、フライトレコーダーの情報を徹底的に調べて作ったのが良く判る。それが事実と違うかもしれないのは承知の上だがその上でもなお、この映画の迫力に圧倒される。 秀逸なのは、前半の機内の緊迫感の無さだ。慌てふためく管制室や国防施設とは裏腹にのんびりと電話をしたり、朝食を摂っている機内の様子のギャップの激しさにあたしは戦慄を覚えた。実際にハイジャックが起きるというのはこういう事なんだろうというのが否応無しに見ている側に示された気がするからだ。 それと、エンドロールを見れば良くわかるhimselfs、herselfsの多さ。自らこの手の映画に出ると言うのは心境的に複雑なものもあった筈だ。映画に出演協力するという事で、記憶を風化させない、あるいは心のけじめを付けたのかもしれない。 ドキュメンタリータッチで描かれているが、ドキュメント映画では無い、かといってエンターテイメントでもないこの映画のもうひとつの良さは若干偏りが見られるものの、かなりハイジャック犯と乗客を公平に描いている事だ。一歩間違えば、ブラックホーク・ダウンの様に恰好の政治宣伝のネタにされかねかねない映画であるが、それを上手く回避するように描かれている。 かといって、全面的にこの映画を推すには少々無理がある。先に書いた若干の偏りの事である。この辺は観客のフラストレーションを解放する為に作られたのかな、と思うシーンが何箇所かあって、その部分がどうしても残念でならない。 様々な憶測が飛び交うユナイテッド航空93便の墜落であるが、現状で知る限りの情報を集めて作られた再現映画として、評価したい。 【奥州亭三景】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-09-16 11:25:50) (良:1票) |
29.《ネタバレ》 重い。観終えてからしばらくこの言葉以外浮かばなかった。テロの犯人がこれから行おうとする事に対する緊迫した表情、乗務員・乗員たちの笑顔の日常、その対比が、これから先のストーリがすでに分かっている観客に突きつけられる。 その後DVDに編集されている遺族の映像を見た。残された家族が語る言葉の一つ一つにこの事件の重さを改めて感じた。その中の「…でも私たちはある種恵まれている。なぜならNYの何千という人々―少なくとも何百という人々は行方不明のままなのよ。リンダは死んだ。3週間NYを捜さなくてすむ。もしかしたら帰ってくると思わずにすむの。」という言葉、こんなにえぐられることはないと思った。 【おっちょ】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-09-15 23:25:35) |
28.このような映画が生まれる余地の無い世界になってほしい …たとえ無理だとしても…そう願う… 【栗頭豆蔵】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-09-13 22:11:44) |
27.記念すべき9月11日の日に合わせて観に行きました。その当時自分が何をしていたか思い出し感慨深いものがあります。観終わった感想はもう言うことなし。劇中やラストのテロップで分かるように当時の指揮系統の混乱が観ていて伝わってきて結末はどうなるのかもうすでにわかっているのにこれほど悲しくも素晴らしい映画に仕上がっていました。テロリストに果敢にも立ち向かった乗客の勇気に拍手を送りたい。 |
26.余りの衝撃に映画館の中が凍りつきました・・・・・。まるで、その場に自分たちが立ち会っているかのような迫力が怒涛の如く押し寄せて来る作品でした。 あの日からもう5年が過ぎようとしていますが、この作品はまさにテロの犠牲となった人たちへのレクイエムですね・・・・・。心から全ての犠牲者の方々に哀悼の意を表したいと思います。 【TM】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-09-08 23:26:12) (良:1票) |
25.《ネタバレ》 この映画の演出の全てはこの映画をいかにドキュメンタリーに見せるか、その一点にかけられている。手持ちカメラのぶれ・全体的に白っぽい画面・カメラの前を横切る人々等々。このテロの話ではよけいな話をはさみこみ余地がなく、未だに鮮明に思い出せるその衝撃度だけで充分な見ごたえは感じる。ただあくまで興行的な映画であることを考えると実際に起こった(であろう)事実を延々と映すだけというのは若干の物足りなさも感じてしまう。この映画で特に印象に残った点はテロリストたちが神の名を口にし、自らの正義を疑っていないという描写と、墜落直後のブラックアウトした画面&うるさいくらいの静寂。疲れる映画でした。 【ふじも】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-09-04 12:36:37) |
★24.《ネタバレ》 えっ????
仰天ニュースの方が面白いね。男といってよかった。。。
めちゃめちゃ期待していったから・・・ショックでした。
どうしたらいいの?なんで、こんなにみんなの評価いいの?
途中まで意味わからないし(早口で航空用語が飛び交う50分くらい・・・)
えっ?最期も爆破なし?グラウンド・ゼロとは大して関係なかったのね・・・
期待してただけにこの点数。 【カフェ俺!】さん [映画館(字幕)] 3点(2006-09-03 00:06:16) |
23.《ネタバレ》 石油という資源のために搾取され、自分たちの国と民族のアイデンティティの為に抵抗しようとした場合、圧倒的な軍事力を誇る相手に立ち向かうにはテロしかない。かつてベトナムではベトコンがゲリラ戦でアメリカ兵を苦しめた。その意味では、現代のテロとは、世界規模に広がった「ゲリラ戦」そのものなのかもしれない。……この機に乗っていた人々が我が身を呈してテロに抵抗したというのも、電話連絡や無線から導き出した「あくまでも想像」に過ぎないのだ。下に書き込まれているように、その意味ではこの映画は「ドキュメンタリー」ではない。アメリカでは犠牲者の人々が「身を挺してテロに立ち向かった英雄」視されている部分だろうが、果たして本当に電話連絡や無線があったものか、それも事実なのか、テロを前にアメリカ政府が国威高揚のために流したデマなのか、客観的に考えればそれも疑う余地があるだろう。……ただ、理不尽な運命に亡くなった多くの人々が居るのは紛れもない事実であり、それらの人々の魂は、きっと自分たちの死が英雄として祭られることを願ってなんかいない。思想の違いから生まれた必然的な争いに巻き込まれ、亡くなるしかなかった人々を心に留めるために、飾らず極めてリアルに描いたその姿勢に、心から敬意を評したいと思う。 【six-coin】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-09-02 17:47:40) |
22.《ネタバレ》 ブラックホーク・ダウンとカブる。主観排除で徹底してリアリティを追及し、臨場感と勢いだけで観客をグイグイ引っ張っていく。これは並の監督ではできない演出力です。生存者ゼロ(といわれてる)の機内のことはハナから期待していなかったのですが、演出力で完敗状態でした。ただ、やっぱりケータイが上空でかかるというのはやっぱり白ける。遺族が主張してるから入れざるを得なかったのかな?個人的にはハイジャックされて“から”ではなく、ハイジャックされる“前”の管制塔のやりとりだけで満点を上げたいと思った。管制塔のモニターと名もなき俳優たち(その場にいた人たちも演じていたとか)が見せる、“あのとき”は何物にも代えがたきドキュメンタリーシーンであっただろうから。もう一回観にいったら、もしかしたら満点になるかも。今年ナンバー1候補の良作。 ※画面酔いしやすい人はご用心。後半の機内シーンはブレまくりです。 【ダブルエイチ】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-09-01 00:36:28) |
21.《ネタバレ》 このサイトで評価を確認してから観にいきました 予告編を観て関心はあったもののパニック映画に弱いので迷ってたんです 行った感想は『良かった』です ものすごくとかいう感想の持てる作品ではありません 現実に起こったことを淡々とストーリーに仕立て上げてる感じです そこから何を感じるかは観る人に一切を任されているそんな雰囲気でした だからこそ余計に迫りくるものがあるのかもしれません 【ももち】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-08-30 11:43:15) |