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セッション

[セッション]
Whiplash
2014年上映時間:107分
平均点:7.56 / 10(Review 139人) (点数分布表示)
公開開始日(2015-04-17)
ドラマ青春もの音楽もの
新規登録(2015-03-01)【DAIMETAL】さん
タイトル情報更新(2023-02-08)【TOSHI】さん
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監督デイミアン・チャゼル
キャストマイルズ・テラー(男優)アンドリュー・ニーマン
J・K・シモンズ(男優)テレンス・フレッチャー
ポール・ライザー(男優)ジム・ニーマン
メリッサ・ブノワ(女優)ニコール
オースティン・ストウェル(男優)ライアン
クリス・マルケイ(男優)フランクおじさん
マックス・カッシュ(男優)寮の隣人
内田夕夜アンドリュー・ニーマン(日本語吹き替え版)
壤晴彦テレンス・フレッチャー(日本語吹き替え版)
佐々木敏ジム・ニーマン(日本語吹き替え版)
脚本デイミアン・チャゼル
音楽ジャスティン・ハーウィッツ
作曲ジャスティン・ハーウィッツ"When I Wake" 他
ティム・シモネック"Studio Band Eavesdrop" 他
ニコラス・ブリテル"Reaction"
デューク・エリントン"Caravan"
製作ジェイソン・ブラム〔製作〕
製作総指揮ジェイソン・ライトマン
配給ギャガ
編集トム・クロス〔編集〕
字幕翻訳石田泰子
あらすじ
19歳のアンドリュー・ニーマン(マイルズ・テラー)は、偉大なドラマーになるべく、名門シェイファー音楽校に通う。テレンス・フレッチャー教授(J・K・シモンズ)のジャズバンドに参加することになったニーマンは、教授の度を越した苛烈な指導を目の当たりにし驚くが、まもなく自身も理不尽な暴力を受ける事となる。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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79.《ネタバレ》 すごいスパルタなおじさんが出てくることは知ってました
アカデミー賞授賞式見てたから。
すぐ浮かんだのは「フルメタルジャケット」と「愛と青春の旅立ち」
本作は音楽学校の鬼軍曹です。
内容は想像と全然違ってました。天才となんとかは紙一重って具合の先生と生徒
どの世界でも極める人、突出してる人というのは理解しがたいものを持ってるもんですね
二人とも狂気の沙汰の行き着くとこまでいき、ついに極めたっていうかんじ
でも友情とか師弟愛とかそういうものは一切なし、二人が理解しあえることはジャズを介してのみ
ジャズプレーヤー版ハードボイルド映画、ある意味スゴイ
んー圧倒的に男性に支持される映画だろうなと思う
envyさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-09-06 23:30:47)
78.興奮して、体が熱くなる、熱くなりすぎる、とにかく、ウォーッて叫びながら街中を走り回りたくなる。噂は聞いていましたが、予想以上に面白すぎました。退屈感など、考える余裕など全くないほど、映画の世界に、ドンドン引き込まれていきました。観終った後の余韻は、音楽の映画とゆーより、すげー迫力のあるアクションサスペンス映画を観たような感覚、しかも、なんか今まで感じたことのないような感動?みたいな余韻。特に最後の展開は、緊張感とドキドキ感で、あまりにも体が固まり過ぎて、肩がこってしまいました。観る前に想像していた映画とは、全然違いました。途中の展開も裏切られまくりでした。これはもう音楽バトルアクション映画と言ってもいいかもしんない。
なにわ君さん [DVD(字幕)] 10点(2016-09-06 02:26:27)(良:1票)
77.《ネタバレ》 「セッション(ウィップラッシュ)」。
ドラムの猛烈な連打に始まり、廊下の向こうでひたすら打って打って打ちまくる青年の演奏からすべてが始まる。
扉は誰かが聞きに来るのを待っているかのように開け放たれており、音に誘われ接近する存在、師と弟子…いや音楽のために争い憎み合う宿敵同士が出会うのである。
男が上着を脱ぐのは暑いのではなく魂に火がついたことを告げるため。

夢が詰まった写真に想いを馳せ、恋人たちを羨み実力が中々認められない方が幸せだったかも知れない日々。
選ばれ勇気を出した途端に笑みがこぼれる手応え。ニーマンはただ音楽が好きなだけだったのに。だがその「音楽」が彼を狂気のドラムマシーンへと変えていってしまう。

クソ野郎は嘘つき、向うからやって来たチャンスは地獄への誘い、薄暗さが息苦しさを伝える練習場所、秒針が揃った瞬間に黙り視線を避け静止する演奏者たち、張り詰める緊張。
機関銃の如くツバと暴言を浴びせまくる鬼教師フレッチャー。打ち震わせながら両手を振り上げ、椅子を投げ付け、平手打ちを浴びせまくり、ドラムを投げ飛ばし蹴り飛ばし、大恥をわざとかかせて精神的に追い詰める。「フルメタル・ジャケット」のハートマン軍曹もここまでしねえ。
かと思うと涙を浮かべて悲しみ寂しげな姿を見せたりもする。その二面性が怒りを爆発させ襲い掛かる恐怖をより引き立てるのである。

ニーマンも青春、友情、恋愛、学生生活…すべてを破壊するようにドラムを叩き続ける。無数の弾痕の様に刻まれたドラムスティックの痕。彼がBフラットで締め、打ち込めば打ち込むほど周囲の人間への関心は希薄になり、恐怖に怯える群衆の一部と成り果てる。
フレッチャーの生徒たちが他人を責めるのも「自分が殺されるではないか」という恐怖からだ。犯人がわからないというのが一番怖い。みんな巻き込まれるのが嫌だから敬遠し、奏者たちの孤独が加速していく。

手や指をマメだらけにし、それを絆創膏で潰すかのように貼り付け、痛みに耐えながら音の一つ一つを肉体に刻み叩き込んでいく。怒り狂いドラムを叩き壊し、血まみれになろうが氷水の中に手を突っ込んで冷やしてまで打って打って打ち続ける。リチャード・ブルックス「最後の銃撃」を思い出すような狂い振り。

家族の団欒も罵り合いで台無し、映画を親子で見ても気分はそれどころじゃねえ(ジュールス・ダッシン「男の争い」の音楽がちょろっと聞こえてくるだけ)、トラックとぶつかり血まみれになろうがこの音楽キチガイを止める事はできない。

不意に現れるライバルと過酷なドラムス争い、喪服のように彼等を包み込む正装、動かない手を無理やり動かし続けようとする痛ましさ、涙、滝のような汗、シンバルに飛び散る鮮血を流し自らを燃やし尽くす壮絶な演奏。音楽を楽しんでいる余裕などない。
野郎を黙らせてやる!俺の音楽で叩きのめしてやる!!ブチ殺してやる!!!…そんな憎悪すら感じさせる。

すべてを失い氷の様に冷め切った姿、思わぬ再会、謎の密告者、悪魔の誘い、席に座った瞬間に戻り出す感覚と手応え、騙し討ち、追いかける者、見守ってくれていた者、クソッたれへの反撃の合図!それに演奏で、シンバルをぶつけて、目玉をくり抜くどころか手助けし、真剣な眼差しを送り、上着を脱いで応える!!
理由なんてもうだうだっていい、誰のためでもない、ただただ音楽が大好きだからこそ笑い、演奏を、指揮を続け、肉体の、魂の、すべてのエネルギーを注ぎ込む。
キャメラはそんな男のドラムスティックを追いかけ回し、楽器が生き物のように力強く動く様を、雨の様に注がれる汗をフィルムに刻む。


●セッション(短編)
長編「セッション(ウィップラッシュ)」の原型となった短編。
ドラムと無数のスティック痕、扉から近づく者の姿、おもむろにシンバルを撫で椅子に座る。そこには期待と夢を見る青年の笑みが浮かぶ。
雪崩れ込む演奏者たち、挨拶、Bフラット、秒針が合わさるとともに姿勢と視線を正す。
上着を脱ぎ、視線を交え指導が始まる。
唖然としてページめくりに遅れ、水を吹き出す楽器、汗を流す奏者たち。
部屋の白さがまだ息苦しさをあまり感じさせないが、視線を合わせないのは恐怖の現れ、追い付こうと必死に楽譜と睨めっこ、アドバイス、自信を持たせるようなことを言って徐々に苛烈になっていく指導、椅子を投げつけ暴言とツバと平手打ちを浴びせまくり徐々に息苦しく胃のキリキリするような空間に。
厳しい現実の前に涙を流し途方に暮れる青年…しかし本当の地獄はここからだった。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2016-08-24 16:15:59)(良:1票)
76.《ネタバレ》 ラストのコンサート、常人の判断なら、「わざわざ観客の前で演奏を台無しにして、フレッチャーにとっては損しかないのではないか?」と思うところです。しかし、この時点でフレッチャーは、「お仕事」として請け負っている指揮業を無事にこなすよりも、千載一遇の好機で訪れたニーマンへの報復を実現することが優先であり、むしろわくわくしていたはずなのです(2曲目に予定していたのが、彼の嗜好とはおよそ相反する「スローな曲」だったことからも、彼がステージ自体にはそれほどやる気がなかったことが窺える)。つまり、はっきり言えばフレッチャーは狂っていたわけですが、その作戦も、彼が自ら育て上げたモンスターであり、同じく狂っていたニーマンによって逆襲される(ニーマンの狂気の引き金として、ニコルとの電話のあの一言というステップがさりげなく挿入されているのも巧妙)。その狂気と狂気のぶつかり合いも、彼らの唯一の共通項であるジャズによって共鳴し、いつしか渾然一体として統合されていく。そんな奇跡の瞬間を具現化したものとして、ステージ上での演奏そのもの以上に、あのラストは衝撃なのです。
Oliasさん [映画館(字幕)] 7点(2016-08-14 00:29:49)(良:1票)
75.《ネタバレ》 評判は聞いていましたが、なかなか凄かった。この種の作品は、全く同じではないけど「アマデウス」以来でした。
本作を見る限り、「美」を創造・受容する能力と人間性は全く相関が無い。一芸に秀でた人が人間的にも優れているか云うと、そんな保証はどこにも無いってことですね。ウンウン、その通りだと思う。
彼らは「美」を追及する為なら何をやっても許される。許されるは言い過ぎだけど、やっている本人の視界に常識が入り込む余地や余裕は無い。天才同士、あるいはキチガイ同士、分かる者だけに分かる特別な次元のコミュニケーションがある。そんな映画だったと思います。
本作は音楽を題材にしていますが、おそらくヒトの営みが及ぶ全ての領域で同様の次元がある気がします。経営者なんて人間性を疑うような人の方が成功していますものね。タイムリーにはト○ンプ氏。
こんな奴らには近づきたくない。そう思いつつも、何かひとつでいいから分かる力を授かりたかったと意識している自分もいるみたいです。持たざる者を羨望させる恍惚感が漂う結末でした。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-07-20 19:47:59)(良:1票)
74.飽きさせず予定調和でいかない脚本が素晴らしい。彼女との関係とかもリアルでグッド。
すたーちゃいるどさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-07-11 21:41:15)
73.《ネタバレ》 映像と音楽のセンスが抜群!!単純な話だけど、面白かった!!ただ、この2人とは絶対に関わりたくない(笑)。
かたゆきさん [DVD(字幕)] 7点(2016-06-15 20:22:01)
72.《ネタバレ》 「なめんなよ」からあとの展開で、見なきゃよかったと思わせておいて、そのあとのあのオチ。元カノの存在さえ忘れちゃうどんでん返し。ストーリー的にはやられました。が、二人とも音楽をとっちゃったらとんでもない人間なので、感情移入できませんでした。いや、すごーなー、やっぱり文字通り血のにじむ努力って大切だよな-、とは思いましたよ。でも、私、そっち側の人間じゃないんです。すみません。
木村一号さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-06-13 21:13:14)
71.《ネタバレ》 ジャズ版「フルメタル・ジャケット」。
もしこれに後半があったなら、鬼教官に鍛えられた精神を武器に海外の戦場に繰り出し、北欧(理論の鬼)や南米(リズム感覚の鬼)のミュージシャンとの死闘が繰り広げられるんでしょうか。
しかしチャーリー・パーカーが演奏していたような安酒場ならいざ知らず、あんな値段の高そうなコンサートホールで自分の評判に泥を塗ってまで嫌がらせをするのは無いと思う。
登場人物たちの行動に納得いかない部分は幾つかありますが、チャレンジングな制作姿勢は評価します。
番茶さん [DVD(字幕)] 7点(2016-06-12 18:58:43)
70.「この演奏が好き」という場合、ミュージシャンの人柄や人生とは関係なく「演奏自体が良い」というのが聴く人の本音だと思います。そこが絵画や小説のようにある程度作者の人間観と共鳴する部分を持つ芸術と音楽の違いでしょう。だから「究極の良い演奏」を追求するには奏者の日常生活や感情を切って捨てて音楽そのものに全身全霊のめり込む必要がある、というのがフレッチャーの思想なのではないかと思います。音と譜を極限まで追求して指揮する者と演奏する者の時空が完全に共有されて初めて満足のゆく演奏に至るという考えなのでしょう。フレッチャーの悪い点は「こいつは行ける」と見込んだ相手をとことん追いつめて潰してしまう所です。主人公のアンドリューも追いつめられながらも必死に反発して答えようとして遂に壊れてしまいます。多くのカリスマ的ジャズミュージシャンが薬などに溺れて短命であるのはそういった純粋さから来るものかも知れません。米国のジャズ奏者は即興部分を徹底的に練習してから演奏する(もはや即興とはいえない)と言われていますが、一見自由に演奏しているように見えるジャズもそういった厳しさがあるから素晴らしい演奏に繫がるのだろうと思います。仕事への情熱や厳しさを改めて見直してみるという気持ちにさせる映画でもあります。その点音色が複雑な管や弦でなくあえてドラムスを主題とした事で訴えかける内容が解りやすくなったと思います。しかし最後の演奏は周りのミュージシャンも含めて鬼気迫る名演と思いました。
rakitarouさん [DVD(吹替)] 8点(2016-06-07 00:44:11)
69.《ネタバレ》 妙に宣伝されまくりで、逆に引いてしまって冷めた目で傍観していたのですが、観てみたらかなり良かったです。これは生きる強さを教えてくれる映画だなと思いました。普通なら「こんなヤツ2度と信じるもんか!」と思いたいところですが「次のチャーリー・パーカーは何があっても挫折しない」この一言だけで全てを飲み込んでしまえる。納得してしまえる。この言葉こそは教師が主人公(そしてこの作品を観る者)に贈る最高のプレゼントだと思う。「どうせやられてしまうなら、自分からその人生を降りて行くのなら、自分の全てをぶつけ切ってからだ‼︎ どんな邪魔をされてもはねのけてやる!」そういう気合いがビシビシ響いてきました。主人公を呼んだのは教師なのだから、主人公は公の場でどう勝手に暴れようと責任は教師にある。才能がなければただ滅茶苦茶にしてやる反抗しかできないだろうが、才能がある者は、反撃の牙を自分の為にも敵の為にも仲間の為にもプラスに変える力があるということだろう。主人公はただ天から才能をもらったのではない。文字通り血のにじむ努力が描かれていた。それをやってきたからこそ、何が何でも粘れるとも考えられます。努力が無駄だったと思いたくないから。『自分を大切にできる』というのは、こういう裏付けがあればこそなんではないかと思いました。自分を愛することができるように、自分もできるだけ頑張るようにしたいと思いました。
だみおさん [DVD(吹替)] 8点(2016-05-09 21:23:30)(良:1票)
68.《ネタバレ》 最後に音楽、芸術の本質を映している。
自分の信じる音が、全てであり、それを超えるものはないと自分を信じきり演奏する。
誰にも、それを止めさせない。何があろうと。殺しあうまでの殺気に満ちる時、時間の概念が崩れ、
最高の芸術が生まれる。

それは、ゴッホ、若冲、モーツアルト、ホロビッツ・・などの芸術に通じるものか

映画としては、自動車事故や、手合わせなしのコンサートなど、無駄な演出もあったが、
最後15分の内容において、この映画の価値が存在する。

「無能な奴はロックをやれ」とまで、言い切る・・・ということ
cogitoさん [DVD(字幕)] 8点(2016-05-03 11:46:18)
67.《ネタバレ》 非常に引き込まれるストーリーでした。

最後はヒロインが内緒でコンサートに来ていて初めてデートに誘われた時のように彼氏ができたことは
嘘でありハッピーエンドという展開を考えていたのですが、そんな甘いエンドを一蹴するエグい展開に。

才能はピカイチかもしれませんが主人公、指揮者は人としてどうかと思いますね。
とむさん [DVD(字幕)] 7点(2016-05-02 02:15:39)
66.《ネタバレ》 2015.05/01 鑑賞。久し振りの映画館観賞。お気に入りで好きなTVシリーズ「クローザー」でロス市警副本部長ウィル・ポープ役のJ・K・シモンズが好演。なんと言っても演奏シーンの弩迫力につきる。原題のWHIPLASHは鞭打ち、よく意味は理解できた。
ご自由さんさん [映画館(字幕)] 8点(2016-04-28 20:13:16)
65.面白い!見ごたえあり、2015年の1番。
fujicccooさん [映画館(字幕)] 8点(2016-04-20 00:41:24)
64.《ネタバレ》 ずば抜けた才能を持つ人間は性格や行動に重大な欠陥がある事が多い、と聞きますがニーマンとフレッチャーもまさにそんな感じですね。序盤から最後のシーンまではひたすらフレッチャーが憎らしく、かと言ってニーマンを全力で応援したくなるわけでもなく「主人公の二人演技上手いなぁ」くらいに見ていたのですが、最後のシーンにはひたすら圧倒されました。心境の変化をセリフなしに表現しきったフレッチャーの演技力に脱帽し、最後アレで終わるっていうのも良かったと思います。どうやら背中に力を入れて見ていたらしく終わったらどっと疲れましたが、いい疲労感と爽快感が残りました。音楽にもっと詳しかったらより楽しめたのかな、とも思いますが、素人でもジャズが素敵だなと感じられました。
forestcrownさん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2016-04-05 01:58:38)
63.《ネタバレ》 音が凄いから絶対映画館で見ろと友人に言われて行きましたが。
なまじ楽器を習った事のある身としては、辛すぎてストレスばかりの映画でした。

最後はどうかというと、見る人によって受けとめ方が分かれますよね。
和解したハッピーエンドという向きもありますが、それは無いと思います。

個人的な恨みを晴らす為に、大勢の客の前で滅茶苦茶な演奏をさせるって
聞きに来たお客に対してあまりに失礼です。有り得ない。
例えばフレッチャーが、既に有名になった後のマイルスデイビスだとしたら
この展開は有り得たかも知れない。ドラムが馬鹿やって、1曲でクビになっても
オーディエンスはマイルスの次の演奏が聴ければ納得してくれる可能性はある。
でも、地域のセミプロビッグバンドレベルがフェスティバルに出た程度じゃ
ドラムの恥は、バンドのしかもマスターの恥となる。
主人公へのトドメの一撃は、自分の経歴にも汚点を残す、諸刃の剣でした。

ジャズドラムの優劣も、方向性によって評価は分かれるトコロ。この映画では
ドラマー大御所のバディリッチにリスペクトしている傾向があるけど、
時代が違うからなのか、どーもスイングしません。
聞く側が音を楽しめるジャズもあれば、正座して対峙すべきジャズもあります。
楽しめないジャズばかりのこの映画、伝えたいものは何だったのか・・

「極限まで追い込まれて、隠れていた才能が覚醒した瞬間が見せ場」と友人は
言いました。その衝撃に憎しみよりも、その演奏の継続を望むフレッチャーは
ニーマンと一体となってフィナーレへ・・ ? うーむ
そりゃそーですが、この後どうなるのでしょうか? あれほど憎みあったのに
拍手喝采で仲良く笑顔で握手できるのでしょうか。自分だったら無理。
ていうか、フレッチャーの性格悪すぎで嫌悪感ばかりです。

ここは評論家とか格上の音楽家が、水戸黄門のように成敗してくれる展開を
期待しましたが、まあそれを描かなくても想像でどーぞという事なのかも。
自分にはスイングガールズの方が、感動的でしたスミマセン。
グルコサミンSさん [映画館(字幕)] 6点(2016-04-04 19:47:51)
62.《ネタバレ》 主人公とはいえニーマンは好きじゃないし、フレッチャーに関しては「いつ撃ち殺されるんだろう?」とゲスなことを期待しながら観ていた。だけど、そんなことはもうどうでもいいんだ。究極を追い求めた者同士が、ついに憎しみすら超えていく最後の数分間…。間違いなく映画史に残ると断言できる。あ~~ まだ興奮の中にいるんだな。ちょっと10点以外つけられないです。
リーム555さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2016-04-02 22:34:00)
61.完璧を求める師弟関係。彼はあの後燃え尽きなければいいが。
Yoshiさん [DVD(字幕)] 6点(2016-03-17 16:41:15)
60.《ネタバレ》 ジャズってなんかプレイヤーたちが感性に導かれるままにフリーダムに演奏するものだと思っていましたら、ビッグバンドになるとまるで交響楽団みたいにガチガチの指揮になるんですね、ほんと知らなかった。このフレッチャーという男は鬼教師なんて次元を超越してエゴの塊みたいな悪漢というレベルです。指揮者や映画監督などの巨匠たちは、黒澤明や溝口健二の例を出すまでもなく自分が芸術と信じるものに対しては絶対妥協しないものですが、この映画でのフレッチャーにはストイックさと同時に人間としての嫌らしさが前面に出ていて実にリアルなキャラです。ニーマンを三時間も早く呼びだすなんてもう単なるイジワルとしか思えないし、教え子の死を伝えるにしても自分に都合が悪いとなると自殺を交通事故だと偽るし、実際こういう人よくいるんですよ。この二人は、良く考えると物語の中盤からはもはや師弟ですら無くなってるんです。フレッチャーは復讐のためにニーマンをフェスに呼ぶし、ニーマンの方はもはやスカウトされるという目的などどっかに吹っ飛ばしてフレッチャーにひと泡吹かせるためだけにドラムリズムを機関銃みたいに浴びせかける。これほどムダを削ぎ落して男同士の対決というかケンカを見せてくれる映画というのも珍しいです。ニーマンという男の描き方も、自意識過剰だし酷い仕打ちをした元カノに自分が苦境に落ちるとすり寄ったり、この平凡な弱さがとてもリアルです。 そして何よりも気に入ったのが、観客の総立ち喝采なんてクサイものをいっさい見せずあのタイミングで暗転させる閉め方です。なにも語ってはいないけど、きっと元カノは観に来なかったろうし二人は決して和解はしなかったんだろうと確信しています。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2016-03-15 23:18:04)(良:4票)
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【点数情報】

Review人数 139人
平均点数 7.56点
000.00%
100.00%
221.44%
321.44%
421.44%
564.32%
61611.51%
72820.14%
84633.09%
92719.42%
10107.19%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.20点 Review10人
2 ストーリー評価 8.16点 Review12人
3 鑑賞後の後味 7.61点 Review13人
4 音楽評価 8.25点 Review12人
5 感泣評価 6.57点 Review7人
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【アカデミー賞 情報】

2014年 87回
作品賞 候補(ノミネート) 
助演男優賞J・K・シモンズ受賞 
音響賞 受賞 
脚色賞デイミアン・チャゼル候補(ノミネート) 
編集賞トム・クロス〔編集〕受賞 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2014年 72回
助演男優賞J・K・シモンズ受賞 

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