96.《ネタバレ》 K-219の放射能漏れ事故を描いて、既にベストセラーとなっていたドキュメント「敵対水域」を読んでいたので、この映画が公開されたときは完全なパクリ映画だと思っていたのだが、フィクション「K-19」(事故自体は事実)も実は同じ作者なのね。そりゃ似るのも当たり前だ。とは言っても、この話の展開・エピソードがほぼ「敵対水域=K219の事故」という感じがするのは、「敵対水域」を読んだ人には苦しいだろう。私もどこまでが事実なんだろうとか、どこまでがK-19の話なんだろうかと思ってしまって、話にのめり込めなかった。それはともかく映画のことを話せば、前半ややハリウッド臭い演出が眼につくところもあるが、それなりにきちんとした映画だな、と思う。勇気と使命感を持った兵士達へのオマージュであるとともに、原子炉事故の脅威と、そういう事故を招き、さらには必要以上に兵士の身を危険にさらすような軍上層部の非人間性や硬直した姿勢を批判する、というテーマは(「敵対水域」と全く同じだけれど)伝わった。ただし、アメリカに投降するのかしないのか、というラストの展開が雑で結局どうなったの?というのがわかりづらいし、総員退去する必然性や緊迫感の描写も今ひとつだったように感じる。また、ハリソン・フォードの役どころは明らかに不要で、こういうつまらんことをして映画の価値を下げるのがハリウッドの悪いところだと思う。個人的には字幕も不満。何箇所かあるが、「テスト・ミサイル」を単なる「ミサイル」にするのはマズイ。戦争になるかとちょっとドキドキしたぞ、戸田奈津子。 |
95.密閉された潜水艦というシチュエーションだけでも想像すると怖いのに、そこに突如原子炉に生じたヒビから放射能漏れが発生。死が待つ難局でも最善を尽くして対処しなければ乗組員達の苦悩と葛藤が痛いほど伝わってきた。ストーリー、演技、音楽全て良かったが、キャスティングが。。ハリソンフォードが映るたびに「アメリカの潜水艦?」と勘違いしてしまい、深くのめり込むことが出来なかったのが非常に残念だった。全てロシア人に見える人だけで固めるべきだと思ったので6点。 【とんとん大好き】さん 6点(2004-02-07 14:56:07) |
94.潜水艦映画をおもしろく仕上げるのは難しいと思う…でもこの映画はけっこうよく見せ場を作っていたと思う@でも、それじゃあノンフィクションじゃあ無くなるんだけどぉ…まぁ映画なんだからしかたない(^^;)ちょっと艦長が無理しすぎだと思われるが、その分、副艦長が生きてくるのでNICEだった(^_^)//肝心の原子炉の故障に立ち向かうシーンは鳥肌がたち怖さが伝わってきた(>_<)この勇敢さをを表して、実際の人に感謝したい@@ 【ジャンキー】さん 6点(2004-02-04 22:19:38) |
93.潜水艦モノで主演がハリソン・フォードと来れば、予想されるのは米人が好きな安っぽいヒーローもの。しかし、これは違った。潜水艦という密閉空間による恐怖感は食傷気味だったが、高尚な意味でのヒロイズムが堪能できた。ロシア人が英語を話すのはご愛嬌か。 【眉山】さん 7点(2004-01-29 04:38:07) |
92.原子力潜水艦モノというのは娯楽映画として人気の高いものであるが、今作は明らかに原子力潜水艦モノではあるが、他の娯楽映画とは一線を画すテーマをもった映画である。そもそも戦争自体が紛れもない愚行なわけで、その愚行を食い止めるため愚かであろうとも身を挺して発端となりうる潜水艦事故を修復しようとする乗組員たちの行為に胸が詰まる。スターであるハリソン・フォードが物語的にはあまり活躍しない艦長を熱演していたことも効果的だったと思う。何よりもこの骨太な作品を説得力を備えた作り出した女流監督の力量に驚く。 【鉄腕麗人】さん 8点(2004-01-28 16:17:19) |
91.あえて比較すると、U-571よりは面白いと思いました。 【亜空間】さん 7点(2004-01-27 16:12:23) |
90.重い。そして深い。観終えた後は数時間、誰とも口をききたくなくなるくらいに。緊張の糸が終始、ぴーんと張り詰めたままだった。乗組員たちの、核や放射能に対する理解の低さや混乱もよく描けていたと思う。現代に生きる我々でさえ、核燃料や反応炉などを身近にかんじることはできない。皆、原子力発電所からの電力で日々暮らしているけれども、原子物理学に精通している人などは少数であり、知識があるような気がしていても実はそれは、書物や映画から得た二次的な知識である。あの時代、あの船に乗らざるを得なかった若者たちの数奇な運命を、考えさせられる映画だった。 【はたらきばち】さん 7点(2004-01-20 12:15:00) |
89.時代、国に関係なく戦争を行うのはいつも一部の地位の高い人間。彼らの命令によって多くの罪も無い人間が自分の命を犠牲にし、「国のため」死んでいく。核を保有することに何の利益があるというのか?誰が本当に望んでいるというのか?我々の地球が、そして人類が現在どれだけ危険な状態にさらされているかが痛いほど身に染みる。底知れぬ恐怖と言いようの無い怒りを憶えた。 【紅蓮天国】さん 7点(2004-01-18 17:34:30) |
88.潜水艦モノだと思ってはいけません(それにしては、海上に出ている時間が長すぎる)。「核の恐怖」をテーマにした映画です。観ているのが辛くて、何度もDVDを止めてしまいました…。実話を基にしているという点が、感情を増幅させます。……でもやっぱり、演出過剰なんじゃないかなと思う点も何箇所かありました。たとえば爆発で核ミサイルが誘爆する、みたいな台詞がありましたが、火薬じゃあるまいし核ミサイルは誘爆なんてしないはずですよ。 【IKEKO】さん 7点(2004-01-16 23:09:17) |
87.感動でした、とても良い出来です..「クリムゾン・タイド」と比べてしまいがちですが..こちらの方が断然イイ..艦長交代で生じた部下との確執..艦長と元艦長の苦悩..非常事態により、極限状態に陥るK-19..手に汗握る、切迫感、緊張感、観応えあり!!です..これが実話とは..考えただけでも恐ろしい..秀作です!! 【コナンが一番】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2004-01-14 10:19:24) |
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86.核の恐怖は十二分に味わいました。恐怖のあまり食ってたみかんをぽろりと床に落とすほどにおののいた。前半かなりの困ったちゃんぶりを披露した艦長ですが、すったもんだのあげく危機を回避し、事実無事に生還したわけで。そりゃ結果オーライで艦長万歳って気になるわなあ。ってなるわけねー。前半の暴れん坊将軍ぶりはどうしても払拭できない。よってポイントはゼロロクであります艦長! あー、持たず、作らず、持ち込ませず。 【機械】さん 6点(2004-01-05 18:19:18) |
85.《ネタバレ》 有無を言わさず面白い。軍人の義務と言う物を考えさせられた。 【miso】さん 8点(2004-01-05 04:10:46) |
84.《ネタバレ》 ウーン凄い映画でした。凄まじかった。緊迫感で背中の毛がたちました。10点って1回しか使わないと思っていたのですが2回目の10点つけさせていただきます。放射能汚染がどういうものか、さらには戦争、軍隊という機構がどういうものか、冷戦下の潜水艦事故という題材のなかで見事に描き、訴えかけてきました。他の方のコメントを見ていて何点か別の感想をもちましたので、少し述べさせていただきます。まず、艦長は訓練方法等、強引という意見がありますが冷戦真っ只中の戦略原潜にもかかわらず、錬度が極めて低く、あの程度の訓練は当然ではないかと。むしろ、この訓練があったからこそ最悪の事態を乗り切れたのでは。次に、身を呈して炉心修理に向かった人たちについては、感動とか男らしいとかそんなのではなく、命令されたから修理にいったのです。軍隊ですからね。軍隊とはそういうものなのでしょう。特攻隊といしょや。(だからこそ、私たちは憲法9条を守っていく決心をしたのですよね。) 米ソともに抑止力こそが全面核戦争を避けられると信じ、「核」というものがどういうものか頭では理解していても実態(実体験というべきか)が伴わず、でも装備しないと自分がやられる、まさにこの構造が悲劇だったわけで、K19の乗組員冷戦という戦争の被害者でしょう。しかし、炉心がメルトダウンしなくて良かった。もしメルトダウンしていたら、私は生きておらず、この映画を見ることもなく、このHPに書き込みもできなかったんですね・・・・ 【ぴよっち】さん 10点(2004-01-05 02:08:12) |
83.アメリカ映画がロシア軍人をこう描くようになったか。冷戦時代は終わったんだなと実感する。 それはともかく、ヒューマンドラマとして秀逸。 それに潜水艦ものは甘ったるい恋愛ものとちがって、男しか出てこない男同士の世界でよろし。 【goro】さん 8点(2003-12-28 08:46:43) |
82.メンバー集めの失敗(スキル不足)、あいまいな情報伝達。まさに失敗プロジェクトの典型例がわかる教科書的な映画。参考になります。 |
81.乗組員全員が覚悟を決めて、艦長の命令に従うと報告してくる場面が凄いなあって思った。凄すぎる。そして一端原子炉に入るのをためらった兄ちゃんが再び中に入っていくのも凄い。何度も言うが凄すぎる。 【ゆうろう】さん 8点(2003-12-15 18:28:10) |
80.イヤな映画でしたね。冷戦崩壊後の今となっては、旧ソ連のことならいくらでも悪く描いていいっていう風潮もあって、事実こういうことを言われちゃっても仕方のない国だったんだろうけど、こういう話って本当は見て見ぬふりをしていちゃいけないとは思いつつやっぱり観ていて辛くて仕方がなかったです。チェルノブイリ事故の後、やっぱり大した装備もなしに放射能でいっぱいの原子炉に入って後始末をさせられた被爆者たちの凄惨な写真がスクープされたことがあって、怖いもの見たさで見てしまいましたけどやっぱり見なきゃ良かったと思いました。この映画でも、結果的に彼らの犠牲があったからこそ最終戦争が防げたんだよ、という、ある意味彼らの偉業を讃える内容にこそなっていますが、何の予備知識もなしに「戦争モノらしい」と足を運んでしまった私は本当に「しまった」と思いました。どのぐらいショックだったかというと20年間吸い続けているタバコを1ヶ月半、吸えなくなりました。本当にやばかったです。映画としてはハリソン・フォードが珍しく、かつ非常にお似合いなバカ艦長役でブチ切れているのがとても似合っていて笑えました。リーアム・ニーソンの善良ぶりはちょっと鼻についた感じがしますが、物語の都合上一人はこういう役も必要だったと思います。キャサリン・ビグローは早くから注目されていた女流監督ですがビッグバジェットはこれが初めてになるので不安はありましたが、いえいえ充分骨太な重厚感ある仕上がりでした。女性でもこういう映画が撮れる時代になったんですね。今後の動きに注目したいと思います。 【anemone】さん 9点(2003-12-14 02:47:20) (良:1票) |
★79.これ、ロシア人が観たらどう思うんだろう。セリフは全部英語(ロシア訛り?)、どう見てもロシア系じゃない白人俳優。日本人が見るとその辺の違和感はあまりないんだけどね 【ロイ・ニアリー】さん 6点(2003-12-12 12:05:08) |
78.この作品は、国とか政府(同じか)間の問題ではなく、結局は(女性の方賛否両論あると思いますが・・・)”男”の話だと思いました。政治的な事を抜きにして、純粋に”仲間”だとか”男としての自分のプライド”だったり・・・登場人物一人一人の心理描写が痛いほど伝わってきて泣けました。 |
77.《ネタバレ》 軍隊だからとか共産国家だからっていうんじゃないけど、ほんとにみんな最後まで立派でつ。 批判はあるでしょがポストリコフ=ハリソンの選択は、たまたま幸運に恵まれただけかもしれないけど、踏みとどまって最後までベストを目指すっていうことなので、正しかったなと思ったの。 それと、腰抜けのヴァディム中尉が最後にひとりで冷却水パイプ直しにいったけど、もしあれやってなかったら一生負け犬気分だったかも。でも死んじゃったし。なんかやりきれない。 【ごりちんです】さん 8点(2003-11-23 21:07:04) |