十三人の刺客(2010)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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十三人の刺客(2010)

[ジュウサンニンノシカク]
13 ASSASSINS
2010年上映時間:141分
平均点:6.18 / 10(Review 96人) (点数分布表示)
公開開始日(2010-09-25)
アクションドラマサスペンス時代劇リメイク
新規登録(2010-05-18)【マーク・ハント】さん
タイトル情報更新(2021-11-07)【イニシャルK】さん
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監督三池崇史
演出舟山弘一(スタントコーディネーターアシスタント)
木谷邦臣(所作指導)
キャスト役所広司(男優)島田新左衛門
山田孝之(男優)島田新六郎
伊勢谷友介(男優)木賀小弥太
沢村一樹(男優)三橋軍太夫
古田新太(男優)佐原平蔵
高岡蒼甫(男優)日置八十吉
六角精児(男優)大竹茂助
波岡一喜(男優)石塚利平
近藤公園(男優)堀井弥八
石垣佑磨(男優)樋口源内
窪田正孝(男優)小倉庄次郎
阿部進之介(男優)出口源四郎
伊原剛志(男優)平山九十郎
松方弘樹(男優)倉永左平次
吹石一恵(女優)芸者おえん/山の女ウパシ
谷村美月(女優)牧野千世
斎藤工(男優)牧野采女
内野聖陽(男優)間宮図書
光石研(男優)浅川十太夫
岸部一徳(男優)三州屋徳兵衛
平幹二朗(男優)土井大炊頭利位
松本幸四郎(九代目)(男優)牧野靭負
稲垣吾郎(男優)松平左兵衛督斉韶
市村正親(男優)鬼頭半兵衛
舟山弘一(男優)
原作池宮彰一郎「十三人の刺客」(1963年東映映画脚本)
脚本天願大介
音楽遠藤浩二
撮影北信康
山田康介(撮影助手)
製作島谷能成
島本雄二
テレビ朝日(「十三人の刺客」製作委員会)
東宝(「十三人の刺客」製作委員会)
電通(「十三人の刺客」製作委員会)
小学館(「十三人の刺客」製作委員会)
朝日新聞社(「十三人の刺客」製作委員会)
朝日放送(「十三人の刺客」製作委員会)
製作総指揮平城隆司
プロデューサー中沢敏明(エグゼクティブプロデューサー)
ジェレミー・トーマス〔製作〕(エグゼクティブプロデューサー)
市川南〔製作〕
配給東宝
特撮坂美佐子(CGIプロデューサー)
OLM(CGI)
美術林田裕至
柘植伊佐夫(人物デザイン)
松井祐一(特殊造形)
編集山下健治
録音柴崎憲治(音響効果)
その他IMAGICA(協力)
池上司〔原作〕(協力)
あらすじ
江戸末期、次期老中が内定している明石藩主の松平斉韶は、その傍若無人ぶりで悪名を轟かせていた。幕府の危機を感じた老中土井利位は、信頼する島田新左衛門に斉韶の暗殺を託す。新左衛門は十一人の凄腕を集め、斉韶の参勤交代に狙いを定め旅に出る。途中、山中で命を助けた山の民を加えた十三人の刺客は、宿場町をまるごと買い上げ圧倒的多数の明石藩士襲撃の時を待っていた。一方、新左衛門のかつての盟友でもある斉韶の家臣・鬼頭半兵衛は、虎視眈々と刺客を迎え撃つべく体制を固めつつあった。果たして十三人の精鋭は本懐を遂げることが出来るのか?63年の同名作品を三池崇史監督が豪華キャストでリメイク。
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16.《ネタバレ》 本宮ひろしのマンガの主人公が、いじめっ子の理事長の息子を懲らしめる、てな具合で、プロットはオーソドックス&シンプル。電気がない時代の夜の屋内を、本当に蝋燭の灯りだけで撮影しているような写実性は重みがありましたが、私は最後の殺陣で萎えたクチです。バカ殿警護側の命がバーゲン並みに安っぽく、それが本作の全体の印象になってしまいました。昔の仮面ライダーの映画版がTVでやられた怪人たちをズラッと並べて映画としての体裁を取っていたように、数で勝負する方法論は、その数に比例して密度が薄くなるのがオチですな。実際、200人の倍くらいは斬っていたようだし。そこにはさほど娯楽性を感じません。圧倒的多数との斬り合いという意味では、ちょっと反則的な比較だけど「バガボンド」の武蔵対吉岡一門などの描写の方が格段に凄みと説得力があります。せめてバカ殿を守る側の理屈に封建制度のお題目以上のものがあれば良かったんだけどね。もう少し面白く出来そうだったという意味で残念でした。
アンドレ・タカシさん [映画館(邦画)] 5点(2010-10-11 23:45:19)
15.《ネタバレ》 原作は知らないで鑑賞。あまり邦画は観ないのですが、映画の予告で観た「斬って!斬って!切りまくれぇー!!」に惹かれちゃいました。槍使い、爆薬使い、バッサバッサと切りまくる浪人(一人で50人くらい斬ってるんじゃないか)、野性味溢れるキャラなど各キャラの個性が良く出ていて、個人的にこういう設定が大好きなので、もうたまらんでしたね。序盤~中盤の刺客を集めるシーン、戦準備をするシーンなどの一つ一つの言い回しなどが「粋」な部分が感じられカッコ面白く、終盤の長い長い殺陣もとても迫力、臨場感が感じられ、軽快さがある某宇宙戦争映画の殺陣とは異なる良さがあるものでした。あと鑑賞前は心配でしたが、極悪お殿様ゴローちゃんが意外とハマっててビックリ。随分サイコなお殿様を演じてくれました。気になったのは13人目のご立派なものをお持ちのキャラが生きていたことですね。喉刺されて、腹斬られたのによく生きていたなぁ。
とむさん [映画館(邦画)] 8点(2010-10-10 13:58:09)(良:1票)
14.《ネタバレ》 単純にカッコ良く面白いと思いました。三池監督のセンスって苦手で、この映画にしても三池ブランドの刻印のような映像が頻出する点はイヤな感じとしか言い様がないのですが、男達が命を賭して悪を叩く物語はシンプルにしてエキサイティング。まあ、十三人のうち、半分くらいは印象薄くてドラマもそんなに背負っていないので、絶命シーンに悲壮感がイマイチ生まれない感じはありましたけど、カッコ良く戦って、カッコ良く散る、それだけで充分な映画のように思えます。あまりウェットに走らず、飄々としながらアツい男達、その頂点に君臨する役所広司はさすがのハマリ具合。松方弘樹は刀を振り下ろすだけで待ってました!のスゴ味、そしてゴローちゃんのそこまでやるか?なぶっ飛んだ悪役っぷり。オシャレな映像にJーPOPが流れちゃうようなスイーツ時代劇とは一線を画する、泥と血に汚れてゴツゴツした、男の時代劇を堪能させて頂きました。
あにやん‍🌈さん [映画館(邦画)] 7点(2010-10-06 19:58:36)(良:1票)
13.《ネタバレ》 オリジナルは未見。役所は命を預けるに相応しい存在感があったし、伊原は剣豪浪人って雰囲気が抜群だった。そんな中でも松方弘樹は張りのある声と滑舌の良さ、鬼気迫るずば抜けた殺陣の切れをしていて凄かったなぁ。いまだ健在ですね。 観る人を選ぶ三池得意のグロ演出ですが、将軍の弟である松平斉韶の残忍で鬼畜な暴君ぶりを増幅させるのに大きく貢献しましたね。行いを諫める訴状を出し切腹した臣下の残された家族を縛り上げ弓で射殺すわ、藩士の息子の嫁を手篭めにし嫁の目の前で息子を惨殺し何度も刀を振り下ろして首を切断し、「山猿の骨は硬いのう。」と言い放つ、その後に嫁も自害。とどめに親兄弟を皆殺しにされ、舌を抜かれ四肢を切り落とされ弄ばれた娘。その娘が口惜しそうに血の涙を浮かべ筆を咥えて書いた「みなごろし」は物凄くインパクトがあった。ここまで悪行の限りを尽くし嫌悪させる殿様も、病的で封建的な社会で生まれ好き放題の毎日で感覚が麻痺し、ある意味では被害者であったのかもしれないし、史実ではもっと残酷な行いをしていた人もいる。が、「こいつは生かしては置けん」と、完全に憎悪の対象としか見れなくなったな。その殿様をスマップ稲垣が感情が死んでいるかのような演技で好演しているが、トップアイドルと殿様で通ずるものがあったのかもな。完全に狂っていると理解しながらも、武士として忠義を重んじ主君を守るべく奔走する半兵衛を演じた市村も良かった。 どうでもいいけど、封建的で絶対だった身分制度は今の世の中じゃ考えられないが、「キレる」「逆ギレ」などと誰かれ構わず簡単にしてしまう今時の人がいたら島流し、市中引き廻しの上磔獄門、お家取り潰しなど各種を食らうだろうな。今もしちゃえば良いのに。 狂った殿様を世のために暗殺するという密命を帯びた男たち。残虐非道な斉韶に弄ばれた民の仇討ちでもあったが、太平の世に死にきれぬ思いをしていた侍に相応しい場所だった。斉韶に宣戦布告し、四肢を切られた娘の書いた「みなごろし」を見せつけ、「斬って斬って、斬りまくれ~っ!」は心が震える思いがしましたね。男気というか日本男児の壮絶な武士道、侍魂を見せて頂きました。
ロカホリさん [映画館(邦画)] 9点(2010-10-06 00:57:50)(良:1票)
12.黒澤明になりたいのか、タランティーノに化けたいのか、はっきりしてほしい。
「スキヤキ~」のハチャメチャぶりが懐かしい。
つむじ風さん [映画館(邦画)] 6点(2010-10-05 01:07:49)(良:1票)
11.《ネタバレ》 しょっぱなからイヤーな予感はしてました。「広島・長崎の100年前」ってなんでわざわざ原爆だしてくんのよ?と訝ってたら案の定ですよ。狂人とも呼べる“権力者”それに従う“官僚的な”老中、立ち向かう“一介の”武士たち…極悪の権力者vs善良な市民という対立構造をあっという間につくりあげちゃった。さすがプロデューサーにテレビ朝日が入ってることはありますな。まあこれは原作によるところが大きいので、左翼思想誘導映画だとバッサリ切ることはできないんだけれども、台詞の細かいところにテレビ朝日の指示がちょこまか入ってるように見受けられました。しかしながら、東映の原作で東映のスタジオを使い、東宝が制作にかかわり、松竹の映画館(ピカデリー)で上映ということは、日本映画がこれまで培ってきたチャンバラ映画のノウハウを惜しみなくつぎ込んだ、ということでもありましょう。チャンバラ映画は世界で日本しかつくれないオリジナルなものなので、これをしっかりと継承していくことは映画界にとってプラスにこそなれ、マイナスにはならないことだと思います。チャンバラの存在意義と、役所広司・市村正親の芝居に6点献上。(高岡蒼甫は死ぬ直前まで出てることに気づかなかったぞ)
ケルタさん [映画館(邦画)] 6点(2010-10-04 12:31:37)
10.《ネタバレ》  作品の出来としては6点。引くぐらい見事な悪である殿様を暗殺すべく立ち上がる13人の漢。状況説明や準備と合戦との尺のバランスが丁度良く、肝心の合戦内容も笑っちゃうような仕掛けや13VS200と言う戦力差を覆す無双パワーテンコ盛りで最後まで飽きずに見れました。
 ラスト、首と胴を切られても『山育ちで治りが早い』と言う理由で復活した伊勢谷さんは、ラストの『この作品はフィクションです』のメッセージと相まって、純粋なエンタメ作品として見てほしい監督なりのメッセージと取れ、その潔さには好印象。
 そして+2点の理由。はっきり言って私はCGや銃撃戦、ワイヤーを使った格闘等を入れた日本のアクション映画はアメリカの足元にも及ばないと思っている(勝負できそうなのはGOEMON位)。そこで本作はその土俵で勝負せず『殺陣』や『侍』『武士道』等アメリカには真似できない(できても似非モノ)日本独自の要素で勝負しているので非常に新鮮に感じた(印象としては武版座頭市や7人の侍のアクション部分を強調した感じ)。確かに『殺陣が単調』『敵に魅力的なキャラが少ない』『13人全員のキャラ立てが出来ていない』『みんな負け方が一緒』等改善点はあるが、それを差し引いても『ジャパニーズ・エンタメ・アクション』の1つの可能性を示した本作の存在意義は大きいと思う。
ムランさん [映画館(邦画)] 8点(2010-10-02 01:36:28)(良:1票)
9.《ネタバレ》 面白いけど、原作を見たわけでもないのに、強い既視感のある面白さだった。

見所は沢山そろっていた。新左衛門が暴君・松平斉韶を討ち取る決意をする場面、木賀小弥太が道場で新左衛門に決意を述べる場面、落合宿で敵が懐に飛び込んでくるのをじっと待つ場面、などなど。
でも、時代活劇の面白さを感じる反面、「コレどこかで見たことあるな」という感覚に始終とらわれて仕方がなかった。
新しい創造をしろと言いたい訳じゃない。幕の内弁当は食べ飽きた、という感じ。
後、出てくる女性がどれも色気が無く、怪談の幽霊みたいで気味が悪くて閉口したなあ。

しかし、俳優の良さは十分出てた。特に、役所広司、伊勢谷友介のキャラの味わいが十分楽しめた。そこが見所かな。
ながもんさん [映画館(邦画)] 5点(2010-10-01 20:27:46)(良:1票)
8.《ネタバレ》 すごく面白い。
娯楽性の高い時代劇にして紛うことなき三池監督作品でした。だって十分格調高い映画にできそうなのに下品なおふざけを入れるのだから。特に中盤の伊勢谷友介と岸部一徳のアノシーン。本作はPG12指定ですが小中学生にどんな助言指導をしたらいいんだか・・・三池監督のクセを知らない人はどんびき必死。
でも自分は大好き。悪趣味な自分は稲垣吾郎の残虐っぷりをもっと観たいと思ったくらいで、監督らしさを観てニヤニヤできるのはファンとして嬉しいし、これからもこうあってほしいと思いました。
自分はこの映画を観る前に気になっていたことが二つあって、ひとつは「クライマックスの50分の戦闘シーン」が大きな宣伝文句になっていたこと。
「クライマックスどころか普通の映画の半分の時間じゃん、長げーよ、絶対飽きるって」って思ってましたが、あくまで「戦闘が始まってから映画が終わるまでが50分」であって実際乱闘が続くのは30分くらいのもの。血みどろで戦う姿に圧倒され、それほど長くは感じませんでした。むしろ映画自体2時間以上もあったの?と思うくらい時間を感じさせません。
ふたつめはタイトルにあるとおり刺客が13人もいること。
しかし実際にキャラ立てさせてあるのは13人中7人くらいで、それほど登場人物が多くて理解が大変というほどではありません。敵側も手下一人に焦点を当て、余計なドラマを極力排除したのも成功していると思います。
前半はほとんどがその登場人物たちによる会話シーンなのですが、これも役者たちの演技が素晴らしく飽きさせません。
マイナス点は最後の決着が個人的にあまり盛り上がらなかったこと、役名を画面に出すのなら顔のアップのときにして欲しかったことくらい。残虐描写が苦手な方以外に強く推薦できる作品です。
ヒナタカさん [映画館(邦画)] 8点(2010-10-01 18:45:25)
7.《ネタバレ》 稲垣吾郎のバカ殿ぶりが素晴しゅうございました。あまりにも開き直ったキチ●イぶりに清々しさすら感じるほどです。チャンバラシーンがやたら長いんですけど、殿が要所要所で盛り上げてくれなかったらヤバかったです。眠気的な意味で。あと個人的に大好きな岸部一徳さんが出ていて嬉しかったです。彼以外があのアーーッ!なシーンをやっていたら観客はクスリとも笑わなかったと思います。
4吉さん [映画館(邦画)] 7点(2010-10-01 17:23:23)
6.《ネタバレ》 極悪非道の暴君を討ち斃す為に立ち上がった13人の刺客たち。この単純明快な勧善懲悪ストーリーが良い。とにかく吾郎ちゃん扮するバカ殿の狂いっぷりが凄まじく、そのあまりに常軌を逸した行動は、「暗殺」という非情な手段を用いる主人公たちに共感させるに充分。クライマックス、50分にも及ぶ血まみれの決戦は壮絶の一言(CG演出が雑だったのが残念)。斬ったら血が出る、という当たり前のことをきちんと描いており、最近の時代劇ではかなり頑張っていると言えよう。役所さんをはじめ俳優たちは皆素晴らしいが、コメディリリーフの伊勢谷友介だけは疑問。でもこれ、三池監督の趣味なんだろうな。
フライボーイさん [映画館(邦画)] 8点(2010-09-28 20:12:03)(良:1票)
5.期待通り面白かったです。そう、期待通りの作品なんですが…残念ながらそれ以上でもそれ以下でも無いので微妙に薄味の作品となってしまいました。真面目な人たちが真面目に作ったんだろうな~、という感じで脚本にしろ演出にしろ「おお、そうきたか!」と感心する場面もなく、「おい!いくらなんでもそれはないだろう」などと理不尽さにツッコミを入れる場面もなく、ただただ淡々と話が進んでチャンバラやって…みたいな。私は映画というコンテンツに対して善しにつけ悪しきにつけ観た以上はそこから何かしらのインパクトを感じたいのですよ。設定は面白い。キャストは頑張っている。演出だって脚本だって決して悪いわけではない。なのにイマイチ物足りないと感じてしまうこのジレンマ…。もしかしたらこの映画は話のスケールの大きさの割りに、全てが綺麗に纏まりすぎているのかも知れませんね。もうちょっと、あとほんの少しで凄く面白い映画に化けた気がするんだよなぁ。勿体無いなぁ…
taxyunさん [映画館(邦画)] 6点(2010-09-28 17:14:12)
4.《ネタバレ》 昭和38年に公開された東映映画のリニューアルとはいえ、久々の時代劇大作でした。美しい山並み、CGとは思えない堂々たる大名行列、乱戦・混戦の斬り合い、体中にこびり付いた血糊、暗い室内等々、これぞ時代劇と感心いたしました。しかし、幾つかの気になった点を挙げます。▼冒頭の間宮図書に切腹の作法が通常とは異なっていたような?小生が知っている作法とは、腹を一文字あるいは十字に切った後、喉を突くか右首の頚動脈を
切るかして絶命させる、といったものです。「日本の最も長い日」で阿南大将は腹を一文字に切った後、右頚動脈を切っていました。▼松方弘樹のようなベテラン俳優が出ていたおかげで、殺陣が引き立ったのは認めますが、武士同士の話し合いの場で、あの江戸っ子言葉は、妙に映画軽くしてしまっていました。▼獣のような野人はまったく重厚な雰囲気を一気に壊してしまいました。名主のオOOを掘るなどというジョークにもならない、どうしょうもない場面を挿入するとは??左頚部に小刃をつき立てられていながら、生き残ってしまったとは?唖然としました。さらに、訳のわからない台詞を何度も何度もはいて、意味のない役だと感じました。▼原作には、その野人も出ず、最後の対決時もあんなにだらだらと言い合いをしておらず、そのほうが武士同士の対決らしいと感じました。
▼挙句の果てに、最後に「23年後に明治となった」などと理解に苦しむ文章が出てきたのには、今までの緊張感が一気に崩れ落ちてしまいました。それやこれやで、緊張感を削ぐ設定等が多く減点が大きくなりました。▼最後の吹石一恵さんの素敵な笑顔でそれらが一掃されましたが・・・。
亜酒藍さん [映画館(邦画)] 5点(2010-09-27 16:10:31)(良:2票)
3.《ネタバレ》 アクションが長すぎる。途中で飽きた。血みどろで凄惨なアクションを撮りたいのは分かった。でも、やっぱりその長さには限度があると思う。十三人も人がいて、それぞれの死に様を描こうとするから無理が生じている。しかも皆死に様は大して変わらない。多数に取り囲まれて、切り刻まれて、泥の中を這いずり回って死ぬだけだ。正直言って退屈である。更には、「七人の侍」の菊千代とかぶる伊勢谷友介に至っては死んだはずなのに生きていたりするから、尚更違和感が生じる。
そもそもこの映画がチャンバラの様式美を追求しているのかリアリティを追求しているのかが全くわからなかった。同じ刀で何人も切れるかと思えば、多くの刀を使いながら人を切っていく場面もある。どっちかに統一していないから、描写が中途半端になっている。
また、伊勢谷友介扮する山男が出てくる必要性もわからない。話の焦点があいまいになっただけという印象だ。劇場ではけっこう笑いが取れていたので、コメディ担当としては一定の役割を演じられていたのかもしれないが、そもそもこの映画にそれが必要だったとは思えない。「万民のため」vs「主君のため」の二元論の戦いに一石を投じるのは悪くないが、そもそもの彼のポリシーがはっきりしない(単なる陳腐な「アンチ武士」「しがらみからの自由さ」だけでは存在の必要性が弱すぎる)ので、いまいち彼に共感することができなかった。
前半は決して悪くなかった。特に役所広司が両腕両脚を切り落とされた女を前に笑うシーンなどは出色だと感じた。怒り、もしくはそこから来る何かしらの衝動に駆られて笑うという体験は僕もよくある。彼の演技が本作で最も優れていたと思う。松方弘樹の円熟した台詞回し、太刀捌きにも惚れた。しかし、総合して観ると「七人の侍」をはじめとした「従来の」時代劇の価値観から一歩も踏み出せていない本作には特に製作される意義が見つからない。個人的には、襲撃が失敗に終わり、最後に半兵衛が斉韶を斬るという筋立てが理想ではなかったかと思う。
いくらチャンバラを凄惨に描こうとも、それだけでは時代劇に新しい視座を導入したことにはならないであろう。「駅馬車」から「荒野の用心棒」、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」更に「ブロークバック・マウンテン」に到達したアメリカ西部劇に対して日本の時代劇はこれでいいのか。むしろ昔の時代劇のほうが殺陣の迫力は伝わる。
枕流さん [映画館(邦画)] 4点(2010-09-26 21:47:24)(良:6票)
2.《ネタバレ》 いやー、これは良い!
近年の邦画大作のしょぼさを見ると、これだけのスケールを持ったアクション娯楽大作が見られるとは思えなかった。
序盤は粛々と、しかし緊張感を持ったままストーリーが進むが中盤以降は、もう切って切って切りまくる。もう、その辺にしときんしゃいって思っても斬りまくる。
爆薬もドカーン。罠ドーン。で、迫力満点。
相手側がもっと頼りになる用心棒(中ボス)を数名用意しといてくれればもっと盛り上がったんでないかな。敵は、誰も飛び道具持ってないし、弱すぎる。
13人が強すぎるのかもしれないけど。
13人ものキャラを描き分けろとは言わないけど、それぞれ得意分野で戦い方が違ったりするような工夫があれば、もっと良かったんでないかな。
薄い人もいたけど、キャストの顔つきもギラギラしてて良かった。
だが、やっぱこの作品でもっとも語られる役者は、稲垣吾郎だろう。戦場でただ一人涼しく冷たい顔したり、ヘラヘラしたりする姿は異様で良かった。
というわけでアクションに次ぐアクションと、セットの豪華さ、キャストの本気具合も相まって中々レベルの高い娯楽作となっており、俺は十分に満足した!!
細かい事はどうでもいいんだこういう映画は。
邦画にも娯楽大作を撮る力があったという事を知らしめる作品なのである。

俺はあんまり長いと感じなかったけど、
たぶん乱闘(チャンバラ)がクソ長いので、アクション嫌いな人は見ない方がいいです。
すべからさん [映画館(邦画)] 8点(2010-09-25 23:24:10)(良:2票)
1.《ネタバレ》 オリジナルとはまた違った感じに仕上げていました。個人的には今風の下手な泣かせを入れたような家族描写などは敢えていれずに徹底的に凄惨な出来事として描き切ったのは正解かと思います。語り口も基本、単純です。刺客たちが使命に突き動かされる動機の大事な描写に関しては稲垣吾郎演ずる暴君の狂気の所業をこれでもかと描き、その残酷性に対する客観的怒りが感じれば十分に伝わると思うので、刺客側のダラダラとしたドラマは極力描いてなく、あっさり風味なのもいいです。敵側も暴君以外に市村正規のキャラだけに集中して描かれるので無駄な描写もなくスッキリしてると思いました。そして脇を固める役者陣も万全で多くを語らず、存在感で語る役者なので素晴らしい。そしてクライマックスの戦闘はド派手で凄惨、血みどろになり後半は刺客も相手も疲れきって型もクソもなく無様に這いずり回って殺しまくるという地獄絵図ですが、そこのアクションは見応えがあり見入ってしまいました。特に松方弘樹の殺陣はまさに鬼の如き凄まじさなのに美しい・・彼の殺陣が再び大スクリーンで観れたのは個人的な喜びでした。基本はとても面白く堪能しましたが・・不満は、あの伊勢谷友介が演じる山男、まぁ侍を客観視するキャラとか『七人の侍』の菊千代的な役割なのでしょう・・彼の様々なシーンは完全にこの物語では浮いていますがそれは悪い浮き方と感じました。『三池的』センスの行使キャラでもある訳ですが、そういうシーンも悪い意味で浮きまくり(そこが狙いかもしれませんが)・・とにかく上手い効果が出てるとは思いません。ラストの奴の終わらせ方も『はぁ?』という感じで余韻がおかしなものになってしまいました。あまり嬉しいキャラではなかったです。あと指摘したいのが、作戦はいかに刺客側が周到な計略をし、待ち伏せの場所まで敵を導かせるという面白さもあると思うのですが、今回は計略は基本、博打の運任せで大雑把と感じて、ちょっと頭脳戦的面白さが欠けているのは残念に思いました。それが合わさりクライマックスの大殺陣になったらさらなる痛快さも生まれていたと思い惜しいです。しかしこのご時世にここまで血みどろでド派手な時代劇アクションを大スクリーンで存分に堪能できたのはやっぱり快感でした。
まりんさん [映画館(邦画)] 8点(2010-09-25 16:00:48)(良:3票)
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【点数情報】

Review人数 96人
平均点数 6.18点
000.00%
100.00%
233.12%
344.17%
466.25%
51515.62%
62425.00%
72425.00%
81616.67%
944.17%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.55点 Review9人
2 ストーリー評価 5.00点 Review15人
3 鑑賞後の後味 5.60点 Review15人
4 音楽評価 4.70点 Review10人
5 感泣評価 3.40点 Review10人
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