9.《ネタバレ》 アホみたいな展開の映画でしたが、B級スプラッターホラーが大好きな自分にとってはごほうびみたいな内容でした(以下めっちゃネタバレ)
ハッパを吸うシーンで登場したおバカキャラ・マーティがキーパーソンでした。
彼は「愚者」としていけにえに捧げられていたのですが、実は誰よりも「まとも」な人間として描かれているように思えます。
金髪女性やチャラ男がいつもと様子が違うことに気づいたのも彼だし、ラテン語を読むなと言ったのも彼だし、「別行動しよう」という提案に「マジかよ」と至極当然な反応をしたのも彼、監視カメラの存在に気づいたのも彼、「処女」のデイナを救ったのも彼でした。
さらに言えば、管理室が壊滅したのも、盛大なオチを迎えるのも彼のためです。
マーティは序盤で「携帯も届かない山奥」に向かう際、「人はブログやSNSを使ったり、常に監視されたりしている。一度人類は滅ぶべきだね」と言っていました。
この台詞は後の展開を全て暗示していました。
さらにマーティは中盤に「リトル・ニモ」を読んで「夢の中だからってメチャクチャだぞ!」と言っていました。
この映画の展開のトンデモさにも、彼はツッコミを入れていたのです。
作中で最高だったのが、生き残った2人が管理室に潜り込み、デイナ(ヒロイン)が「パーティの始まりよ!」と言いながらボタンをポチっと押したことにより、化物が全部放たれて辺り一面血みどろになるという展開でした。
とりあえずツッコませて。セキュリティ甘すぎまーす!
でもこの大虐殺では、
狼男とか、
超巨大キングコブラとか、
セノバイト(っぽいの)とか、
顔がおぞましいキバ付きの口になっているバレリーナ少女とか、
ピエロとか、
ユニコーンとか、
エクソシスト(っぽいの)とか、
さらにはスケキヨ(っぽいの)
などなど、ホラー映画の主役級らしきキャラがたくさん出てくるので最高でした。
エレベーターがさらに到着して怪物追加→さらに大惨事になるのもたまらない。
ジャパニーズホラーにリスペクトを捧げている本作ですが、総じて考えるとこの映画、ちっとも怖くないですね。もはや完璧にギャグだもんね。