3.《ネタバレ》 とてもストレートな青春映画でありながら、原作者・荒川弘さんが作品に込めたであろう酪農業の過酷さ、格好良さをキチンと実写に出来ていて、漫画の映画化作品としては、とても好感が持てる作品でした。まだ少年というのに既に人生の落伍者としての烙印を押されてしまっている(と自分で思い込んでしまっている)主人公・八軒が、これからどのように成長し夢を掴んでいくのか、素直に彼の学園生活を最後まで観てみたい。続編が出れば観ると思います。
ちょっと気になってしまったのは青春映画でありながら主人公を含め生徒たちがとっても良く出来た子ども達なこと。意地悪く言うと良い子ちゃん揃いで、まあ幼い頃から農家で育ち家を手伝っていると逞しく成長するのかも知れませんが、所謂不良少年みたいなキャラが殆ど皆無だったのには違和感を感じました。別に不良を出せとは言いませんが、男子生徒ならではのバカ騒ぎ(せっかく寮生活なのだから!)位は見せて欲しかったなぁと思います。そのため、この映画の農学校は本当にフィクションに見えてしまう。