2.《ネタバレ》 暗室で現像される「最後の一枚」がどのような写真か。観る側はすでに察しがついてしまう、というのがつまらない。
二階堂ふみが、寝起きの時点で自身が撮られていたことに気付いていたように取れるからである。普通に考えれば
彼女も観客もそのことを全く知らない上で、あのフィルム写真を見るべきだと考えるがどうだろう。
そういう訳で、あの大切な一枚のインパクトがどうも弱い。これなら『八日目の蝉』の暗室シーンのほうが数段良い。
二階堂が涙をなかなか見せないのが良いなと思う一方で、滝藤賢一が思い入れ過剰な愁嘆場を繰り広げるから困る。
思い入れの強さといえば、福山雅治のいわゆる色気を強調したいのだろうスローモーション連発も最後までくどい。