15.何が良いんだか、本気で悩んだ。自分が歳を重ねたから小津作品を魅力的に感じるようになったのかと思っていた。しかしそれだけでは無いことに気付かされた。確かなことは、その時代背景に被る自分らの親を、ある面意識して観ていることだけは間違いない。 |
14.果たして監督は、後家さんを撮りたいのか、原節子を撮りたいのか。両方だな。 【michell】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-12-01 22:36:02) |
13.小津監督によるこれはパロディ映画と言える作品!「晩春」の父と娘の関係を母と娘に設定を変え、「晩春」に比べるとコミカルではあるけど、出来としては「晩春」の方が断然、上です。小津監督らしいフレーズの面白さ、構図の素晴らしさ、味わい深さも見られるけど、母と娘ではやはり父と娘に比べるとどうしても盛り上がりに欠ける。原節子と司葉子の人間としての美しさ、感情的な心を上手く表現しているのともう一人、何と言っても岡田茉莉子が良かった。それとこの作品の中でも佐分利信が男達の中でも一際、目立ってる。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2006-10-22 18:42:59) |
★12.《ネタバレ》 見ていてこれは小津版のキャンディーズの『微笑がえし』と言うかレベッカの『スーパーガール』なのだぁ!と思いました。ああ、判りづらい喩え・・・。『晩秋』の設定を父娘から母娘に変えて、小津映画オールスターキャストで贈る(杉村春子が登場しないのが残念)セルフパロディ映画状態。トリスバー、LUNA、BAR ARROW等のお馴染みの店、修善寺のホテルの鯉の話、天気の会話等、これまでの小津作品へのリンクがいっぱい。『東京物語』のその後のような設定もあり、これまで脇役として登場していた人々の、それぞれの家庭が描かれたりもして、一応他の映画とは別のキャラクターだけれども、同じキャラクターとして見て下さって結構ですよ、みたいな感じ。なので一つ一つのエピソード、キャラクターのリアクション、台詞が楽しくて嬉しくて、『小津祭り』映画を存分に楽しみました。これまで時代の流れによる家庭の変容を、かなりシビアにシニカルに描いてきた小津監督(カラー時代になってからは少し傾向が変わってきた感じもしますが)が、自作のキャラクター達みんなに優しく平和を与えた、みたいな映画でした。ラストの原節子ひとりぼっちはやっぱり淋しい終わりになってますけど、『晩秋』の笠智衆ほどの重さが感じられないのは、母娘を心配してるんですよ、って人々がいっぱい描かれているからでしょうね。特に岡田茉莉子の存在が大きくて。この映画の彼女は本当に魅力的で、ゆったりと時の流れる小津ワールドに現われた旋風のようなインパクトがありました。それにしても見る順番って大切。諸作を見た上でこの映画を見たからこそ、こんなにもウキウキ楽しめて、だからこの点数を付けちゃうワケで。 【あにやん🌈】さん [DVD(邦画)] 10点(2006-07-15 01:27:11) |
11.この映画は、司葉子がきれいという一言に尽きる。原節子、司葉子親子なんて、犯罪である。しかもアパートが小津映画では毎度おなじみのところだし。よくよく振り返ってみると、小津映画では役柄の名前もかなり使いまわしている。「節子」「綾子」「のりこ」が女性の名前では一番出てくる。男では、なんと言っても「勇ちゃん」か! |
10.原節子さんは非常に印象的な女優だ。つくり笑いを前面に押し出して、何かを隠すどころか、わけわかんなくしてる。 |
9.小津作品は世界的にも評価が高いが、あくまで娯楽性より芸術性が主と理解している。 その意味で、今まで落ち着いて観る気になれず、敬遠していた。 今回初めて小津作品を鑑賞。世評通り、しっとり落ち着いた演出で良い作品でした。 丁度会社に入社したばかりの時代で、このような会社で、また家、部屋で、鍵もかけずにいた記憶が蘇える。 若い人のレビューにセクハラ、女性隷属化等のコメントもあるが時代の変化を感じる。 私には良き時代で、世の中は善人ばかりで、悪い人は一部と感じていた。 しかし今は・・・ 【ご自由さん】さん 7点(2005-01-06 16:25:40) |
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8.端から見たらいらんお節介しまくりの中年男三人組に「余計なお世話、人の事よりテメエの事心配しろ!」と、いつ岡田茉莉子が威勢良く啖呵切ってくれるのかなって待ってたんだが・・・。 |
7.最後の母娘旅行の2人の会話がなんとも味わい深い。楽しいけれど最後の夜の寂しい修学旅行をオーバーラップさせ、2人と亡き夫・父と過ごした生活の楽しさと、母娘の暮らしが終焉を迎える寂しさが滲み出ている。原節子の科白「ここでゆで小豆食べたこと、いつまでも覚えているわ」は、見ている誰もが持っていそうなそれぞれの「ゆで小豆」を呼び出してきそうで、いつまでも覚えていそうな科白である。ラスト、アパートの一室で一人床につく原節子の表情、その宅の前だけ消えているアパートの電灯。母娘の周りで動き回っていた人々がフェードアウトされていったかのようであった。 【彦馬】さん 8点(2004-03-27 18:39:31) (良:1票) |
6.確かに晩春の母娘バージョンといった感じですが、晩春はもっとじんわりと情感を出していたが、こちらの方が全編にわたりコミカルさがあり可笑しい。それぞれの家庭の姿もよく出ていたし、パパと言う言葉をはじめて聞いた気がします。また画面の構図、構成の美しさにおいてはこの映画が極みなのではないかと感じました。 【亜流派 十五郎】さん 8点(2004-03-15 12:15:57) |
5.ラストシーンを見て、この映画の主役はやはり原節子なんだなあと思った。生真面目な司葉子も、おきゃんな岡田茉莉子も若くて綺麗で良いが、この歳だと、老けたとは言え原節子の落ち着いた美しさの方が、現実味があって惹かれる。中年の男では、ひいきの佐分利信がやはり一番で、彼なら節子さんもOKしたのではないかと思ったりした(ドラマの本筋とは関係ないですが)。 【きりひと】さん 9点(2004-03-03 06:57:20) (良:1票) |
4.とてもよかった。司葉子さんが清純でキリっとしてていいです。母娘愛ものなんですけど、娘がちょっとマザコンすぎるような・・・。オヤジ3人組はセクハラっぽい・・・。最後はなるようになったという感じ。 【バカ王子】さん 9点(2004-01-10 05:43:23) |
3.北龍二さん、佐分利信さん、中村伸郎さんのおじさんトリオ、生き生きしている岡田茉莉子さんが印象的です。 【its】さん 7点(2004-01-07 00:41:58) |
2.始めて見た小津作品。最初は妙な間の取り方、棒読みセリフに戸惑いましたが、段々引き込まれていく。不思議です。 【ロイ・ニアリー】さん 7点(2003-12-12 11:13:18) |
1.「晩春」で父娘の結婚話だったのが、これは母娘で同じような娘の結婚話。亡くなった父親の友人たちが娘の結婚話のおせっかいをするのだが、残される憧れだった美人の母をそのうちの一人がもらっちゃおう、と都合よく画策する。時に小津作品には男性優位が覗くのを感じてしまう。女は男に都合のいい道具扱い程度の存在に描かれてたり、家庭で妻は夫が脱ぎ捨てた背広を拾って片付けてるなど、妻は召使のように世話を焼いていたりする。ユーモラスな会話といわれるおじさんたちの会話はセクハラまがいのいやらしさが覗いて気になる。 【キリコ】さん 6点(2003-12-01 12:38:23) |