143.ヘンリー8世とアン・ブーリンの遺伝子を受け継いでいるというのが並の人間ではないところが表れているエリザベス。こじんまりとした歴史もので全編を覆う辛気臭さに興に乗れず期待外れ。MIPはジェフリー・ラッシュ、まさにはまり役でお見事。宗教って神って何なのか、本作でも思わされました。 |
142.《ネタバレ》 ラストに政敵や裏切者が一気に粛清されるというカタルシスは、まんま「ゴッドファーザー」。 イギリスにはマフィアが居ない(移民があまり居らず、底辺労働者まで白人の自国民の為)というのは有名な話ですが、世界レベルで見ればイギリス自体が侵略と強盗を繰り返すマフィアみたいなもんですかね。生産能力と芸術センスが恐ろしく高いマフィアですが。 「ゴッドファーザー」だとソニーでなくマイケルが何故首領として相応しかったのか…がある程度の説得力を持って語られますが、本作の場合、メロドラマ的要素が大きくてエリザベスが他の政敵と何の資質が違うのかがはっきりしない。凛として素敵な女性だとは思いますが。良くも悪くも世界史的な偉業を成し遂げた人物像としては描き方が物足りない感じ。 マフィアだと最初から悪人として描いているわけで何の斟酌も要らないけれど、本作ではやはり主人公を良い役として描きたいわけで、その辺が足枷になってしまったのかと思います。 衣装やセットはゴージャスで「あ、何かの絵画で見たような…」というシーンがちらほら。中世絵画史に造旨のある人であればより楽しめる作りなんでしょうね。 【番茶】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-05-20 00:00:39) |
141.《ネタバレ》 ドロドロ・コテコテの宮廷劇といえばもうイングランドのチューダー朝がピカイチ、この暗さと複雑な人間関係がたまりません。その集大成と言えるのがエリザベス一世治世ですが、この映画はその前半部分でスコットランドのメアリー・スチュアートとの関係や外交をばっさり切って、暗殺がらみの陰謀とロバート・ダドリーとの愛憎に絞ったストーリー展開となっています。 エリザベス女王はもちろんケイト・ブランシェットの当たり役にして出世作、ルックスはもちろん話し方や訛りまで変幻自在なカメレオン女優ケイトの面目躍如です。この映画はまだ若いころの出演ですが、改めて観てケイトはティルダ・スウィントンと瓜二つというかキャラ被りしてたんだなと、つくづく感じました。特にラストの白塗り顔になると区別がつきません、こんなことに喜んでいるのは私だけですね(笑)。だけどストーリーテリングは、ロバート・ダドリーとのメロドラマに軸足を置き過ぎた感じは否めませんでしたね。ここら辺を観ていると、知ってはいましたがよくもぬけぬけと“ヴァージン・クィーン”なんて言わせたものだ、さすがヘンリー八世の娘だと感心します。そこにエリザベスの秘密警察長官であるウォルシンガムが絡むわけですが、このジェフリー・ラッシュはなかなかいい味だした演技です。メアリー・オブ・ギーズの死の件やロバート・ダドリーの謀反とその処遇なんかは初耳でどう考えてもフィクションですが、まあエンタティメントですから五月蠅いことは言いますまい。だけどあまりに重苦しいストーリーテリングで、ちょっとは息が抜けるところがあっても良かったんじゃないかな。そういやヴァンサン・カッセルのアンジュ―公が女装趣味の持ち主だったとエリザベスにばれるシークエンスがありましたね、この映画で唯一笑えるシーンでした。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-01-23 23:51:01) |
140.《ネタバレ》 父・ヘンリー8世と母・アン・ブーリンの愛憎劇を描いた『ブーリン家の姉妹』がなかなかの面白さだったので、その子・エリザベス1世の初期統治を扱った本作も連続で鑑賞しました。 いつ殺されてもおかしくない状況からの女王就任に、宗教問題で分断された国家の統合、王位簒奪を狙う周辺国家との駆け引き、国内最有力貴族による反逆未遂など、映画として面白いイベントてんこ盛りのエリザベス治世なのですが、これが実に盛り上がりに欠けるという残念な内容となっています。どうやら本作は当然に英国史を知っている人たちを対象として作られているようであり、各イベントについては観客の側で脳内補完してもらえることが前提となっているため、英語文化圏以外の観客にとっては各登場人物の行動原理が分かりづらい、大した煽りもなく大事がさらっと流されていくという不親切な仕上がりとなっています。 また、エリザベスのメロドラマが作品の横軸となっているものの、物語開始時点ですでにエリザベスとロバートとの関係性が出来上がってしまっているため、こちらも感情移入が難しくなっています。 美術や演技など見どころは多いものの、アカデミー作品賞ノミネートの割にはドラマ部分に力がなく、「名物に旨い物なし」を地でいくような仕上がりとなっています。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 5点(2016-12-05 15:29:18) (良:1票) |
139.《ネタバレ》 ○いやぁもう少し勉強してから見るべきだった。にしてもラストシーンの存在感の凄さと言ったら素晴らしかった。○キャストも豪華。ジェフリー・ラッシュとジョセフ・ファインズは同年アカデミー賞の「恋におちたシェイクスピア」に出てるんだな。若き日のダニエル・クレイグも少しだけ見られる。○勉強したうえで続編ゴールデン・エイジ拝見したい。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-08-10 01:01:04) |
138.エリザベス一世、この方の治世ならもっとたくさんドラマがあるのになあと彼女の前半生のお話で終わったのが個人的には残念。あ、続編があるのですか。楽しみ。肖像画そっくりのケイトが熱演していて、真紅のドレスを堂々と着こなす女王っぷりが冷たい顔立ちに映えます。J・ラッシュが今昔問わず英国王室に絡んでおります・・出た~ 今回悪そうだったなー。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-11 11:38:41) |
137.「ER」のエリザベス・コーディの大ファンだからという的外れな理由で見たのですが、さすがに傑作でした。国内外の権謀術数のドロドロと、生身の女としての“性”のドロドロが混じり合った、まさにドロまみれの世界の描き方が見事。きらびやかな舞台や衣装までもが毒々しく見えてきます。私見ですが、『ローマの休日』のリアル版またはダークサイド版と言っては、褒めすぎでしょうか。女王の最後の有名な決めゼリフは、アン王女の記者会見における「ローマ!」に匹敵するかと。 それはともかく、世襲で地位を受け継いだ者が、そのまま自動的に実権を握ってしまう恐ろしさも感じました。たまたま女王が聡明であり、側近もしっかりしていたから良かったようなものの、これは壮大なギャンブルでしかありません。「さすがに古い政治システムだなぁ」と思ったら、何のことはない、今の日本も似たようなものです。しかも当時のイングランドの場合、もし無能なら暗殺や侵略といった“浄化装置”が働いたのかもしれませんが、今の日本ではそれも容易ではありません。そう考えると、500年前の英国にトリップしている場合ではない。衆議院が解散された今、あらためてそう思い知らされた次第です。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-11-17 17:15:32) |
136.ちょっとグロいが、それが当時の世の中なのでしょう。その時代をリアルに表現しようとする迫力は凄いです。ラストのエリザベスはかっこいいです。あのシーンだけで十分な気もします。歴史的背景が分かってない私なんぞはそんな乱暴な感想を述べてしまうわけです。少し勉強してから見たほうが良いです。 【ちゃか】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-11-09 17:06:21) |
135.《ネタバレ》 今まで観たケイト・ブランシェット出演作で一番早い作品だけあり、まだ幼さを感じるほどケイトが若い。続編を先に観てしまっていたので、余計にそう感じてしまうのかもしれない。 が、しかし、既に高い演技力はここそこに表れており、十二分に見応えのある重厚さを醸し出している。 ただ、歴史的背景などある程度の知識が無いと理解が難しい点もあるのは間違いないので、少し勉強すればもっと理解が深まるであろう。己を捨て、英国と結婚すると宣言した女王。誇り高き英国の原点を垣間見た思いでゴザイマス 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-10-05 07:27:53) |
134.《ネタバレ》 公開時劇場で見て以来ですから、本当に久しぶり。細かい部分は忘れていますが、大まかなところは案外覚えていました。特にエリザベスが議会で演説する前にリハーサルするところが印象深いです。映画自体としては基本的に満足していますが、やはり劇場で見た時に受けた感銘には及びません。特にエリザベスとダドリーとの愛憎は、以前より薄味に感じてしまいました。それでもいい作だとは思うので、この点数です。 『ゴールデンエイジ』については……特に見直したいとは思いませんが、機会があれば見てみましょう。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-07-01 22:42:25) |
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★133.《ネタバレ》 続編のゴールデンエイジを先に観てしまいました、ラストで決意とともに、そんな怖いメイクにせんでもええやん、というぐらい変貌する女王様(って書くと何かエロす)が、迫力ありました。 【ないとれいん】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-06-02 23:16:59) |
132.何と言っても主演のケイト・ブランシェットがすばらしい。「ゴールデン・エイジ」を見るためには、まず前作をと思って見たのが正解だった。 エリザベスがさまざまな困難と障害を乗り越えて、女王の道を歩んでいくのがよくわかる。「ゴールデン・エイジ」でも思ったが、ブランシェットなしでは成り立たなかった映画という気がする。 この映画は音楽もまたすばらしい。エルガーやモーツァルトの音楽やもっと古い時代の曲を使って、見事に雰囲気作りをしている。 この映画以降、中世の英国を中心にした欧州の歴史に興味を覚え、これに関連する映画もたくさん見るようになった。それでもまだわからないところがたくさんあり、もっと理解できるようになると私自身のこの映画に対する点数も1~2点アップすると思う。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-27 13:06:40) |
131.《ネタバレ》 内容は普通だったが、中世の世界観と映像美、ケイトの演技が素晴らしかった。 特にラストシーンは圧巻でした。 SW3のダースベイダー誕生(サイボーグ化)の場面くらいの存在感があった。 この映画が絶対君主エリザベス女王になるまでを描き、続編はその後を描いてる点でも似ている。 【のははすひ】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-07 21:29:12) |
130.大学の英語の授業で字幕なしで見。内容は難しかったが、奥深い印象でした。 【zack】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2009-12-03 13:44:16) |
129.映像も美しいし、芝居も丁寧だし、観て得をした気になりました。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-08 14:21:40) |
128.《ネタバレ》 この映画を何度も観た後で、英国ドラマのエリザベスを観てあまりの醜悪さにびっくりした。あれじゃただの色欲ババァだった。やっぱり美しさって大事。この映画のエリザベスは美しき孤高の英国を象徴していて、私の持つイギリス観をも高めてくれる。続編もDVDに録ってあるんだけど、評判が本作ほど芳しくないので食指がなかなか動かないんだよなぁ・・・。 【りんす】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-08-03 12:47:47) |
127.最後のケイト・ブランシェットがすごい。 出てくる人がみな美しくて、きれいな映画でした。 ゴールデンエイジもみなきゃ!!となります。 【しゃっくり】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-04-30 21:22:11) |
126.これがケイト・ブランシェットとの出会いだったが、なんてヘンな顔なんだろうと思った。えー、これがエリザベスなのー、場末のレストランの不機嫌なウエイトレスって顔じゃん、と思った。姉女王はそのレストランのおかみさん顔で、フランスの大使だったかは、イランのアマチュアレスラーって顔で、でもこのどんどん出てくる非史劇的な顔の連続に、そのうちリアリティを感じてくる。あんがい本物の王室世界なんてこんな感じなんじゃないかって。話はつまり『ゴッドファーザー』、次々と対抗勢力を処分していくあたりの演出は、音楽の使い方に至るまで全くイタダキでやってる。王宮の暗さを、マフィアの暗さみたいなもんだと同一視してるんだな。権力集団の暗さ。俯瞰の視点が多用されるのも、その暗さを強める。火あぶりを俯瞰で撮った映画なんて、あんまりないんじゃないか。あ、今ではケイト・ブランシェットもケイト・ブランシェットの顔も大好きです。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-11-01 12:10:25) |
125.クラシカルで豪華な美術と役者たちの力量にすっかり魅せられた。続編も続けてDVDで見たのでケイトの迫力に気圧されてヘトヘト・・・ 【mimi】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-09-30 23:25:48) |
124.難しかったです。 映像美とケイトの演技力に点数を。 【りえりえ】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-07-12 23:24:43) |