3.《ネタバレ》 社会人編第1作ですが、驚くほど「サラリーマン映画」してます。後半での、ライバル企業による策略など、若大将シリーズとは思えないくらい。副社長になった青大将にこびへつらう課長も、いかにも。これまで大きな部分を占めていたスポーツの存在感がなく、終盤にスケートがちょっと出てくるだけというのも大きな変化です。社会人にはスポーツを楽しむ余裕もないということでしょうか。全体としては、サラリーマンものとして定番ですが、それだけに安心して楽しめました。
また、これまではあまり描かれなかった若大将と父久太郎との交流がよかった。父と息子らしい哀愁が感じられます。それと関連していますが、新婚江口夫妻のバカップルぶりも笑えました。こういうものは時代と関係ありませんから、今見ても違和感がありません。おばあちゃんも含め、田能久のセクションもかなりよかったです。
新ヒロインの酒井和歌子は、さすがに若々しくてかわいい。正直加山雄三と並ぶと、高校生に見えてしまいます。並んでいるといえば、若大将の同期入社組は、どう見てもおじさんばかり。本当に若い俳優を使うと、加山雄三とバランスがとれなくて配慮したのかと思えました。そんなこともあって、よけいに節子さんの若々しさが目立ちます。本作で真にフレッシュなのは、彼女でした。クルンとカールした毛先がとってもキュートです。