38.《ネタバレ》 ◇原作既読。文盲と気付くシーン、それまでの二人のやり取りがフラッシュバックされ、号泣したのを覚えています。また、ハンナの最後の決断も、文盲を隠し通そうとした彼女の行動と何ら違和感ありませんでした。 ◇しかし映画は、どうもストーリーに「あれ、こうだったっけ?」と感じてしまいました。俳優陣の演技は素晴らしかったですが、ラストへの運びもいまいち納得感に欠けました。”マイケル”にも違和感が否めませんでした(^^;。未読の方には、ぜひ原作のご一読をお勧めします。 【ハクリキコ】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-09-26 22:14:53) |
37.《ネタバレ》 原作未読。前半は村上春樹ばりのお坊ちゃまクンのドリームワールド全開で唖然・・・。訳知りの年上女が勝手にズボンのファスナー下ろしてくれるどころか、いきなり全裸で背後から襲って来てくれるなんて。しかも、ひと夏限りであっちから勝手に去ってくれるという、なんちゅう都合の良いオネエサマ。そりゃあ、忘れられないわけだよ、坊やは。果たして、後半は雰囲気一転。オネエサマは被告席に。そこで坊やはオネエサマが文盲だったことにようやく気付く(かなり鈍い)。かつてオネエサマご教授のテクを駆使して(かどうか知らんが)若いコとSEXしたりしながら一応悩んでもみたりする。でも結局、彼は見ているだけ。こうして、彼は大人になって弁護士になって、贖罪のつもりか「朗読者」になるんだけれども、これ「傍観者」だよね、実際は。唯一、救いのある解釈をすれば、彼が敢えて何もしなかったのは、彼女の「全てを犠牲にしてでも文盲であることを明かさない」そのアイデンティティーを最後は尊重したからだ、と。でも、違う気がする。それを建前に、本音は自己保身・・・。いや、でもそれを責めるには可哀相だよね。なんたって、彼は坊やなんですから。ラストシーン、娘に話すって、意味が分からん。どこまでも独善的なマイコー。う~、こんなハナシ、父親から聞かされる娘の身にもなってくれ。それにしても、これ、何で英語なのでしょう? ドイツ語でやって欲しかったなぁ。違和感ありまくり。レイフ・ファインズも何だか色褪せちゃいましたねえ・・・、好きだったんだけどなぁ。ケイトは頑張っていました。ダルドリー監督、過去2作品はその評価も納得だけど、この作品については??な演出でございました。次回作、期待しています。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 4点(2010-09-12 22:41:28) |
36.《ネタバレ》 一つ一つの場面は重厚で迫真の演技だと思う。二人の心のゆれ動きが静かに伝わってきた。重い犯罪、明らかにしたくない事実を背負った女性とその女性に関わってやはり心に大きな傷を負った男性の長い人生の映画と見応えはあった。しかしながら、ナチの犯罪という歴史的事実とからませたフィクションの犯罪(えん罪?)が物語のキーになっていることに違和感を感じる。ナチの犯罪が男女の物語の舞台回しの材料と扱われているように思われるからである。 【stak55】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-08-31 02:13:46) |
35.《ネタバレ》 朗読プレイが結びつけた奇跡の恋が描かれるのかと思いきや、その一見激しい愛は結局最後までそれぞれが利己的に追い求めた自己愛でしかないように見えた。マイケルは無論若さ故の肉欲優先、対するハンナは彼女のアイデンティティとも言える最大のコンプレックスをあえて刺激しつつ癒すような、痛気持ちいい時間を捨てがたかったのではないだろうか。どっちもどっちで相手より自分の立場と欲望を優先させる二人。度々それを思い知るようなエピソードが挿入され、いつまでたっても主演二人のどちらにも感情移入できない寒々しさが残った。さらにラストが最悪。父親の自己満足の為に今更どうにもならん重い話を聞かされる娘が不憫すぎる。私にとっては愛の話というより人間の身勝手さと業とを描いたなんともいたたまれない話だった。 【lady wolf】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-08-30 23:01:39) |
34.《ネタバレ》 心とからだを完全に奪われたまま,突然,訳もわからず自分の前から消え去られてしまう。生まれてたった15年しか経っていない少年にとって,どれほどの絶望感だったことだろう。ハンナに出会ったことで,どんどん大人っぽく魅力的な人間に変わっていったマイケル。だけど,ハンナが去ってしまった部屋で,ひとり所在無げにたたずむ姿は,まるっきりの子どもに見えた。その夜,ハンナのベッドに横たわっていたときの悲しい目が,いつまでも頭から離れなかった。あの裁判で,偶然ハンナに再会しなかったとしたら,マイケルの心の傷は時間の流れとともに少しずつ癒されて,凍った心は溶かされていったのだろうか。しかし,裁判で重大な証言をしないままハンナに重い刑罰が科せられたことで,マイケルの心はさらに閉ざされたものになってしまう。ハンナとの出会いは,マイケルの人生を大きく2度も変えてしまった。そして,朗読テープの贈り物・・・。ハンナにとって生きる支えになっていたと同時に,マイケルにとっても自分の人生を生きなおす作業になっていたように思う。だから,マイケルはハンナと,過去は一緒に振り返れても,未来を一緒に歩くことはできなかったのだと思う。ラスト,マイケルは娘と未来を歩けるまでに心が溶かされていた。他の誰でもない,ハンナがそうさせた。やっぱり,二人の間には,愛があったと信じたい。 【おおるいこるい】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-07-18 22:13:11) |
33.《ネタバレ》 ケイトウィンスレットのヌードが本人もネタにする位 それが話題になってましたけど。 ケイトウィンスレットは(超)好きな女優なんですが たまに大味だなこの演技、と思う事もあったんですけど この映画ではそれが意外と少なくとても良かったです。 メニューのシーンは大味でしたけど印象には残ります。 映画が進むにつれ観客がケイトに傾きかけている状況で 最後、レナオリンの台詞で一気に目が覚めます。 そうだよね。と、悲しいけれど納得。 ケイトウィンスレット、レナオリン共に素晴らしかったです。 【Pecco】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-07-14 23:07:45) |
32.《ネタバレ》 前半は「青い果実」みたいな話かと思っていたら、後半になって急に社会的なテーマが出てきて面食らった。▼ハンナ・シュミットという名前、ハンナは日本でいえば「花子」、シュミットは「佐藤」とか「鈴木」みたいな姓名だから、“どこにでもいる平凡な人間”のメタファーとなっているらしい。戦争裁判のシークエンスは、そんな平凡な人間をも戦犯として重罪に問うたという表層さあるいは悲しさを伝えようとしたのか。▼ハンナの刑務所出所が決まって、マイケルが会いにいったとき、マイケルが「昔のことを考える?」と尋ねたら、ハンナは「昔の二人のこと?」と聞き直すと、マイケルは「いや、そのことじゃない」と言った。このやりとりの残酷さ。どこまでも私的な人間である女に対して、男は社会的な人間に変貌していた(少なくともハンナにとっては)。おそらく、この会話がハンナの自殺の呼び水になったものと思われる。昔の出来事が男にとっては過去となっている以上、ハンナの存在はお邪魔虫でしかない。ならば、かつては男に知らせないまま引っ越し、こんどは命を絶った。娑婆に出られるとなって、死ぬしかなかった彼女の選択がやるせない。▼面白く見ることはできたが、他方、奥深そうに見えて、そうでもないようにも思え、映画を通して何を伝えようとしたのか、イマイチよく見えてこなかった(マイケルの心理描写が練りきれていないのが原因と思われ)。ラスト、マイケルが自分の過去を娘に語るというのはあり得ないシナリオで、作品全体を意味不明にしてしまっている。もし独りで墓参りしていたら+1点はあげられたと思う。 【delft-Q】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-07-13 23:32:20) (良:1票) |
31.《ネタバレ》 有罪か無罪かは「悪いことをした」かどうかではなく、その当時の法律で合法だったか否かで判断される。と、ゼミの教授は話していましたが、実際ハンナは無期懲役という重い判決を下されましたね。300人の命を見殺しにしたというのは確かに罪深いかもしれないですが、看守としての判断が法にかなっていたかどうかを見極めないといけないのでは。こんな判決アリ?と思ったものの、過去の判例を思えばあり得ますね。それにしても、この裁判が作者の意図するハンナの一生を作るための装置に思えてしまい、入り込むことができませんでした。ケイト・ウィンスレットの演技は素晴らしかったです。 【まもせい】さん [地上波(字幕)] 5点(2010-07-12 16:03:33) (良:1票) |
30.《ネタバレ》 彼女の秘密とドイツの歴史との絡み具合がよくわかんなかった。どうも私のなかでピントがピタリと合わない。時代の罪と個人の罪の関係、とか、本当の意味で違う時代を裁けるのか、といった話だけなら、日本にも引き寄せてよく分かるテーマなんだけど、そこに彼女の秘密が入ってくると、かえってぼやけて感じられた。法廷のシーンはいいんだよ。最初にハンナの声が入ってきて、次に遠景の彼女が見えて、という段取りもいいし、裁判長もそう権威的でなく、いかにも戦後の「ナチズムを反省した市民」の代表って感じで、彼の正義感もよく理解できるようになっている。そこで時代の溝が、映画として生きている。個人にとって歴史というものの冷酷さが感じられた(ただほかの元女看守たちはやや造形が雑だった気がする)。法廷のシーンは緊迫していた。でもあの「秘密」によって、話のポイントがずれて縮む印象。なんか重要な点を理解し損なったのかなあ。住まいを定めるときとか、仕事に就くときとか、どうしたってそれを世間に隠し通せない場面が今までにもたくさんあっただろうし、そもそもこの法廷に至るまでの裁判の過程で、告発する側も弁護する側も、それに気がつかないってのは不自然なんじゃないか、やたら書類にサインさせる社会で。それほどいいかげんな裁判だったのかも知れないけど。いや、そういう女性の物語としてそれだけで完結してるのなら作品の設定枠として受け入れられるんだけど、歴史の悲惨に絡んでくるとなると、疑問。 【なんのかんの】さん [DVD(吹替)] 6点(2010-05-23 12:05:33) (良:1票) |
29.《ネタバレ》 原作は読書済み(薄かったし)。ハンナをどうケイト・ウィンスレットが演じるのか、スティーヴン・ダルドリー監督がどう映像化するのか、興味があり観ました。ケイト・ウィンスレットは素晴らしかった、の一言。特に、マイケルと一日郊外へ行く途中に立ち寄ったレストランでメニュー表を前にする場面では、観てるこちらにも彼女の不安がひしひしと伝わりました。裁判の場面でも、あの部屋で圧倒的な存在感で熱さを感じさせた以前のハンナとは異なり、小さく、でも凛と正していた背中を見せていたのには感心しました。しかし、原作ではセピア色に感じていたマイケルの少年期も、本作では結構明るいライティングだったりと、少しガッカリしたのも事実。何より、最後の会話となるハンナとマイケルの電話のシーンや、ハンナがプールの向こうで佇むシーンなど、原作の一部を端折られたのは残念な気持ち。そしてマイケルが、原作にはほとんど登場してない娘に語り次ぐという構成には、なんとなくマイケルが救われたようで、ちょっと納得できなかったです。苦みを抱えて生きるというところに、マイケルの意味はあったと思うんだけどな。 【泳ぐたい焼き】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-05-04 23:35:22) (良:1票) |
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28.《ネタバレ》 とてもいい話だった。無骨で悲しい女性の人生を、ウィンスレットが見事にやってのけていた。しかし、文盲の少女が「仕事」ということで収容所の看守になる、その過酷な時代の流れを考えながら登場人物の心情を思いやるのは、やはりこの問題を深く知る欧米人でないと難しいのかな、と思った。また、映像作品として心を惹きつけるものも見あたらず、長い時間を無理に凝縮した感じが残念だった。 【のはら】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-04-29 11:39:16) |
27.《ネタバレ》 ユダヤ人虐殺を背景テーマにした重々しいシリアスラブストーリーですがイマイチ主旨がつかめませんでした。タイタニックのヒロインがヌードも辞さない迫真の演技で悲願のオスカー受賞。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-04-22 21:37:10) |
26.《ネタバレ》 戦後の西ドイツ、ふとしたきっかけで出会った15歳の少年と36歳の女。欲望のままに惹かれ合い、たった一夏の関係を過ごした二人。彼らの中ではじまった「朗読」という儀式は、一体何だったのだろう。 その意味は、決して単純に美しいものではないように思う。 過去の“業”を秘め無学をひたすらに隠そうとするアラウンド40の女と、目覚めた”性”を抑えきれず彼女に対する無意識下の蔑みを「愛」と盲目する少年、それぞれの脆さと愚かさを、「朗読」という行為で正当化しているような、そんな屈折した心証が見え隠れする。 キャッチコピーにもある通り、そこには、「愛」と呼ぶにはあまりに切ない二人の男女の関係性があったと思う。 時を経て、再び「朗読」という行為で繋がる二人の関係性は、20年前のそれとはまったく異なる。かつての感情の高ぶりを思い起こすと同時に、決して取り戻すことは出来ない過ぎ去った時間を感じ、二人の関係の本当の意味での“終幕”を迎える。 結局、この男と女は、一度たりとも心が通じ合ったことは無かったのではないかと思える。お互いが、無知と無学の狭間で盲目的に惹かれてはすれ違うということを繰り返し続けたのではないか。 それはやはり「愛」ではなかった。ただ、その関係性がイコール「悲劇」かというとそうではない。それぞれの人生において、「朗読」という行為は、“始める”意味でも、“終わらせる”意味でも不可欠なことだった。 それはおそらく当人たちでさえ説明がつかない心と心の“交じり合い”だったのだろう。 この物語の真意を100%理解出来たとは思えないし、完全に理解することなどは不可能だと思う。 なぜなら、主人公の女が死を覚悟してまで文盲であることを隠し続けたことが如実にあわらすように、人間の心理は千差万別であり、一つとして完璧に重なり合うものはないからだ。 そういう人間の複雑さを映画として情感たっぷりに描き出した優れた作品だと思う。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-03-22 09:26:35) (良:1票) |
25.《ネタバレ》 ポイントは2つ。なぜ彼女は死を選んだのか?なぜ彼女は文盲であることをひたすら隠し通したのか?文盲であることを知られるのが恐くて、裁判で死刑になるかもしれない罪を受け入れてしまう彼女の心理状態がよく分からない人も多いと思います。大抵の人はあの裁判所で偶然彼女を見つけたら「彼女は文盲だから無実だ」と叫んで救おうとするでしょう。しかしあのエロ青年はそれをしなかった。このときはじめて、こいつはただのエロじゃないと見直しました。この監督の「めぐりあう時間たち」をご覧になればさらに理解が深まると思いますが、人間は地雷で手足を失っても頑張って生きている人もいれば、第三者からみればこんな他愛のないことで?という理由で、あっけなく自殺する人もいる。それらの違いは、強い人間と、弱い人間の違いではありません。人が感じる不幸や屈辱は相対的なのです。彼女にとって文盲が他人に知られることは憤死に等しい恥辱であった─。少なくとも男は愛する女性のそういう本質を理解していた。ではなぜ彼女は自分を愛してくれた男と出会った直後に死を決意したのか?1つだけ言えることは、「坊や」と過ごした当時の彼女は、彼を愛していなかったことです。しかし、長い刑務所生活のなかで、男との生活が自分の人生のなかで一番輝いていたことを悟った─。多くの人間は、例外なく、「幸せ」を失ってから「幸せ」だったことに気がつきます。それが人生です。彼女は刑務所のなかで、はじめて彼を愛し始めた。それなのに出所の直前に男と出会った彼女は、もう自分が愛されていないことに気がつく。愛を読んでくれた男はいつのまにかクソジジイになり、自分はクソババアになっている。もう過去には戻れないという事実─。彼女は自分の人生にとって一番輝かしい過去の思い出を守るために死を選んだ。しかし、実は男は彼女を愛していたのである。男自身がその事実に気がついたのは、やはり彼女を失ってからでした。人は失ったあとに、失ったものの大切さに気がつく。これも人生です。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-03-04 19:38:02) (良:4票) |
24.たぶん原因はレイフ・ファインズにあります。若いころのマイケルはよかっただけにがっかりです。 【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-02-21 15:36:16) |
23.《ネタバレ》 終盤、刑務所で面会する時に二人は手を握る事さえしない、むしろ「触れ合う」行為を恐れている様にも思える。 せめてこの時、手を添えてあげていれば違う結末が迎えられたのではないか・・・ と思ってしまう。多分、甘すぎる感想なのだろう。 でも、私は二人があの部屋で寄り添い慎ましやかに暮らすシーンが見たかった。 彼女が暮らす筈だった部屋が寂しすぎる。せつない。 【たくわん】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-02-16 22:47:44) |
22.《ネタバレ》 後半でようやく意味がわかってきたのは良かったけれど、どうもテンポについてゆけず長く感じてしまった。前半はほぼ主人公の2者関係のみで進み、後半は彼らとつながる人々の人間関係の広がりがあり、ストーリーとしても骨太な印象だった。が、どうみても親子のような二人でも恋愛が成立するということが自分の中ではあまり理解できない部分であるので、このような物語のよさがくみ取れなかったのは自分自身の未熟さゆえだと思う。そしてケイトの裸に、年を重ねることの哀しさを思い知らされた・・・。 【おっちょ】さん [DVD(字幕)] 4点(2010-02-14 23:33:07) |
21.《ネタバレ》 ケイト・ウィンスレットって大味でごっつい感じであまり好きじゃなかったんですが、大柄なドイツ人にぴったりだからか、まさに当たり役。なんかマドンナみたいにちょっと迫力ある、強い美しさです。ドイツに行ったことはないのですが、ドイツ人はナチスのした事を今もしっかり子供に伝え教育しているそう。だから虐殺が許されるわけでは全くないけれども。ハンナの罪も知らなかったからといって消えるわけでもない・・・ドイツ人の心には自分が関わったことでなくても、恥ずべきことをしたという自責の意識が今でも深くきざまれているのではないでしょうか。「じゃああなたなら、どうするの?」裁判でのセリフが重いです。この話は、読みきかせるという関係自体がとても魅力的だ。若い時の朗読は甘美でエロチックに、でも2人の間の微妙な距離を表すように。そして時を経たテープでの朗読は、離れた距離を感じながらも寄り添うように。原作は文盲であることがミステリーのような味付けを添えているところが魅力的だっただけに、知っていて見るのはちょっと寂しかったかなという気がしました。 【ETNA】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-01-21 21:56:45) |
20.《ネタバレ》 原作読みました。結構、Hなシーンの描写がぐっときたので、この映画もそんな気持ちで観てしまいました。でも途中からケイトの演技に引き込まれ、主人公の青年のしょうもなさに腹をたてながら、最後はホント泣けました。でも彼女のプライドを考えれば、裁判の時にとった行動はああするしかなかったのかなぁ。ただ、同期の女性と関係もってしまったのは良くなかったですねぇ。その女性と娘さんが似てたから、結婚したのかな?(原作ではもう細かいところは忘れてしまった)いい映画でした。 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-01-12 14:43:16) |
★19.《ネタバレ》 やられた、という感じですね。「めぐり合う・・」でも確かに時代の変化と主人公達の変化をうまく絡ませて味わい深く表現していたんだけど、これは秀逸です。ケイトの演技はさすがですが、マイケルの役の二人もこの主人公の心情を旨く表現していたんじゃないかな。若いときの一途な愛と真実を知ったときの苦悩、そしてそれらの過去を体験として冷静に受け止める年齢になった時の複雑な心境と自らの家族関係を踏まえた生き方なんか、主人公の気持ちがスーと入ってくる感じでした。出所を控えて再会した時のすれ違いには、予想できた事とは言え、グッとくるもがあった。女は過去が未来へと繫がって欲しい希望を見出そうとしたけど、男にとっては過去は思い出でしかないという現実を確認することになっていまった。再会して、又何かが起こるのではという双方の気持ちに、結局は決定的な亀裂を生じるという悲劇が目の前に突きつけられたのだ。教会で賛美歌に聞き入るハンナのエピソードをもう少し掘り下げたらさらに良かったんだが、それでも、まいったなあ。 【パセリセージ】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-01-10 00:06:59) (良:1票) |