18.《ネタバレ》 冒頭の風景、歩き続ける男、赤い衣装に身を包み線路に横たわる女。なんだかノスタルジックな気分になります。60年代、70年代、あるいは80年代の青春映画を彷彿とさせるような。テーマ的にもあの頃の作品にあったような若者の行き場のない心の在りようを描いているのかなと思えます。 彼女自身の意識を具現化したかのような住まい(廃ビルの不法占拠?)は冷たさの中に暖かさが同居しているかのような不思議な空間。このデザインは奇を衒っているかのようでいてその実意外なほどナチュラルでしっくり来ました。 時とともに移ろいで行く二人の関係性が良いですね。決して男女の関係ではなく、かと言って人間としての深い結びつきとも違う様な、不安定なのに深まって行く。与えるでもないのに互いに得ている。ひとつの理想形とも思えるような。 そしてキャスティング。主演の二人はきっちり役に嵌っていて違和感なく作品世界に引き込んでくれますが、個人的には最後に登場する大竹しのぶさんが只管印象的でした。いつもながらの変幻自在ぶり。短い登場時間をものともしない存在感。物語を見事に締めてくれてますね。 テーマ自体は決してストレートではないものの、観終わってみれば極めてシンプル。若干長すぎたきらいは否めないものの、良質な青春ドラマに7点献上します。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-12-02 18:26:27) |
17.今度、庵野秀明展を見に行くので、勉強のために鑑賞。 予想はしていたけど、これはダメだね。 映像でハッとはしても、つまらない男女とつまらない話。 退屈だから、「庵野はこの頃アニメ界の人間関係に疲れていたのかな?」とか余計なこと考えながら見てしまった。 【まかだ】さん [DVD(邦画)] 2点(2021-11-26 00:16:41) |
16.庵野秀明の名前がなく、岩井俊二が出てなければもっと評価低かったような気がする。 ただ、自立心と甘えと不安が強い少年期から青年期の人間にはシンパシーを覚える描写も少なくないだろうと思う。 難点はひたらすら長く、最初の40分を我慢できるかだと思った。 この尺、必要だったのかなあ… 【よこやまゆうき】さん [インターネット(邦画)] 5点(2021-04-27 15:04:22) |
15.《ネタバレ》 言いたいことは、凄くわかる。 本作は(庵野作品なのに)非常に、わかり易い。 グダグダと現実逃避に明け暮れる登場人物にイライラする事もあるが、それらに対して説教臭くもなく、野卑な正論で断罪すようなこともなく、もたれかかる様ないやらしさもなく展開される物語に誠実さを感じた。 が!が!しかし!!ヒロインの心象の具現ともいえる秘密ビル(笑)の消化しきれない都合の良さや、監督自身の独白(ボヤキ)とも取れるような脚本部分や、ちょっと小手先のセンスとテクに頼ったかのよーなクールさが、無粋。 まぁ、こればっかりは相性の問題なのかなぁ。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-10-11 04:29:32) |
14.実際に死んでない奴が、実は死のうとしたことがあるんだよ、なんて告白してくるような随分白ける内容。 無い物ねだりのように、生きていれば死にたくなる。別に特別なことではない。 こういったことをテーマとして扱うのは結構だが、もっと芸のある物語としてみせてもらいたいな。 【カラバ侯爵】さん [試写会(邦画)] 1点(2007-09-24 00:13:54) |
13.庵野っぽさがおもっきし出てて、評価が分かれそうな作品。僕はちょっと無理でした。引いて見てしまいました。そして後半の口喧嘩シーンでは「うわぁ」ってなって鳥肌まで立ちました。こういう後ろ向きな作品は苦手なんだとわかりました。 【Fukky】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2007-05-17 14:29:14) |
12.『ガメラ』の後にこれを観ると、「彼女」を演じる藤谷文子の変貌ぶりに驚かされます。これって一言で言うと実写版『エヴァ』って感じでしょうか。「彼女」と「カントク」の陰気な二人芝居が延々と続くだけ。しかも同じようなことの繰り返し。Cocco&加古隆の素晴しすぎる音楽がなかったらかなり厳しかったです。 【とかげ12号】さん [DVD(吹替)] 4点(2005-11-03 16:36:38) |
11.ラストだけは良かったが、それ以外はまれに見る駄作。これだから邦画は…なんて言われちゃう作品の代表みたいな感じ。セリフ回しとか、雰囲気作りとかね。岩井俊二には悪いが。<変更>やっぱ今思い返してみると良かったかも…6点 |
10.《ネタバレ》 誰もいない工場地帯や生活感を感じないよそよそしいビル群、何処までも続く錆びた線路…。いつかどこかで見たような懐かしさがありながら、それでいてどこか非日常を内包しているような不安感を煽る風景。そんなロケーションの撮り方が抜群にうまい。 脚本は相変わらずの「庵野節」が凝縮されているような内容。個人的に嫌いではないが、今作は少しメッセージ性がストレート過ぎて、かなり青臭い印象を受ける。10代の少年少女の悩みといったレベル。受け付けない人はとことんダメなタイプの作品だろう。 しかし、この「自分の価値や存在理由」という、人間がいる限り永続的かつ普遍的に繰り返されるであろう問いかけに常に真摯に向き合っている監督の姿勢は高く評価したい。 この作品を始め、「エヴァ」や「ラブ&ポップ」といった作品に共感出来ない人は、自殺を本気で考えてしまうくらいに、自分の内面にとことんまで向き合ってみた経験が無い人なんだろう。 他人を求めながら、他人との相互依存にわずらわしさを感じたり、そんな自分を否定したり、時には自己弁護を繰り返しながら、人間関係にとことんまで悩み苦しんでみないと、こうした作品の本質を理解できないと思う。 ただ、ラスト付近の二重人格ネタとか、母親とのやり取りとか、そこら辺の人間描写や背景設定はかなり安易で薄っぺらい。全体的なテンポのダラダラ感もマイナス。 監督本人が、自身が作る映画を始め、現代社会における「物語」の虚構性の脆弱さに気付いている点はさすが。これも監督の「自己存在の否定と肯定」という両側面に対する理解が、虚構と現実という関係性の中で作られる「自己言及的な物語構築」に深みを与えている。 【FSS】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2004-05-28 17:45:37) |
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9.面白かった。 映像もキレイだったし、心の安定を一生懸命に保とうとしているギリギリの部分がよかったよ。 庵野監督、バスタブの中で丸くなるの好きなのかな。 【ボッシュ】さん 7点(2004-02-25 20:43:33) |
8.最後にはびっくりするほどご丁寧に収拾されていく、稚拙な主張がちりばめられた脚本、つくりものだということをまざまざ実感させてくれるキャラクター、小道具類、、、、。そんなすべてをとりあえずチャラにして見ても、いまいち。ぷつぷつすぐに切れてしまって入り込めないし、情報過多でメリハリが無い。 【コーラL】さん 3点(2004-02-19 02:16:50) |
7.ナレーションとか言葉の言い回しが庵野らしさが出ててきもい 【のりまき】さん 1点(2004-02-02 11:43:54) |
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★5.かなり出来の良い作品と言える.あの岩井俊二氏が主演を務めているということで,どのような作品になるかと思ったが,なかなかの好演である.藤谷文子さんもまた良い.
好き嫌いの分かれる種類の作品であるとは思うが,一度はこの手の作品を「見る」のではなく「感じる」ことをお勧めする. 【sig】さん 8点(2004-01-05 09:46:40) (良:1票) |
4.いっちゃってて良かった。1回見てもわからなくて、何回見ても感じることは違うくって、なんかハマってしまった。とりあえず岩井俊二がカッコいいから良かった。 【ぺて】さん 9点(2003-12-29 08:43:50) |
3.観る時に集中力が無いと一気にダレる映画だろうけど、集中力さえ続けばけっこう感慨深い作品に仕上がっていると思う。岩井俊二主演というのはどうかと思ったが、役柄のせいか意外に違和感はなかった。重苦しい映画だけにラストの明るさには救いがあった。エンディングテーマがCOCCOの「Raining」だったのが嬉しかった。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 5点(2003-12-10 17:30:47) |
2.かなり雰囲気が重くて間のびしたけど、ラストが明るかったのは良かった。映像作家の岩井俊二を主演に据えるあたりからかなり実験映画的な感じはする。 【スマイル・ペコ】さん 6点(2003-06-05 01:43:24) |
1.赤い傘が天井にぶらさがっていたりと、はっとするような映像がある。だが、中盤、物語がタルむ。残念。 【松下怜之佑】さん 5点(2001-11-08 10:22:56) |