18.《ネタバレ》 あのよく観たポスター以外は何も知識がなく、時間が急に空いて行った映画でしたが、 途中からの展開にビックリ!! 観る前にあまり知識がないのも今回はヒットした感じでした。 ケイトさんはうまくなりましたねえ。しかしレイフ・ファインズは年をとって ちょっとくたびれたような・・。 役柄からか? 文盲を知られるよりは重い罪人として・・納得は出来ないものの、生き方としてありかなあ、とも考えさせられました。 【AKO】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-11-16 22:12:40) |
17.《ネタバレ》 カメラワーク、物語のテンポ、そして出演者の名演の3点が光っていた。エンディングがちょっとダレた感じがしていたが、最後の最後で主人公が娘にハンナについて「読み聞かせ」ながらスタッフロールが始まるところにうまさを感じた。 【2019.1.26追記】久々に観直しました。ケイトウィンスレットがこの作品でアカデミー賞、納得の演技です。 【珈琲時間】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-27 10:22:22) |
16.《ネタバレ》 原作を初版時に読破。しかし、細かいストーリーは、ほぼ忘却。(古本屋に売ってしまって読み返しもできず・・)そして、心に深く刻まれていたこの小説の記憶は、愛とか戦争責任の問題ではなく、「人間の尊厳」についてでした。 この映画では、性描写の多さに「こんな原作だったかいな?」と、途中で頭を傾げながらも、ハンナの最期を看取り、当時の読後感がエンドロール時に約10年ぶりに蘇り、鳥肌を立てておりました。 無知・無学な色狂いの中年女性の日常を演じつつ、重い過去への自己責任を毅然と表現したウィンスレット。他人には絶対に知られたくない秘密~なぜ無期懲役よりプライドを守り抜く事が重要なのか?~それは他人には理解できない。~プライドとは人それぞれのモノだから~素晴らしい演技でした。この女優でなければ、原作の再現と作品の成功はなかったでしょう。 【つむじ風】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-08-10 03:13:40) (良:1票) |
15.《ネタバレ》 ケイト・ウィンスレットの演技に脱帽。原作のハンナのイメージそのままに、物語る身体を忠実に再現してみせる。出来れば、原語であるドイツ語の台詞だったらどんなにか良かっただろう。(あと、タイトルは何故『朗読者』でなかったのだろう?) この物語は、そして彼女の演技は、語られないハンナの生き様を否応なく想像させる。少年と同じように、僕らは強く惹きつけられる。 ハンナの立ち姿とその因果を見るにつけ、悪とは?善とは何だろう?ということを深く思う。『1Q84』ではないけれど、この世の中に絶対的な悪がないように、絶対的な善もない。善悪とは静止し固定されたものではなく、常に場所や立場を入れ替え続けるものだ。 ハンナは親衛隊であり、ユダヤ人収容所の看守だったことが大罪であった。戦後20年が過ぎ、彼女はナチ狩りの裁判によって断罪される。戦後20年の視点により、同じドイツ国民の名において、戦時の彼女が断罪されるのである。しかし、彼女が罪を認めたのは、「文盲」であり、そのことを自らに恥じていたからだった。彼女には物事の「ほんとう」を知るすべがなかった。そういう意味でこそ、彼女は真の悪人だったのだろう。 善人なほもて往生をとぐ、いはんや悪人をや。 – 『歎異抄』第3章 悪人 衆生は、末法に生きる凡夫であり、仏の視点によれば「善悪」の判断すらできない、根源的な「悪人」であると捉える。 阿弥陀仏の大悲に照らされた時、すなわち真実に目覚させられた時に、自らが何ものにも救われようがない「悪人」であると気付かされる。その時に初めて気付かされる「悪人」である。 善人 「善人」を、自らを「善人」であると思う者と定義する。「善人」は、善行を完遂できない身である事に気付くことのできていない「悪人」であるとする。 また善行を積もうとする行為(自力作善)は、「すべての衆生を無条件に救済する」とされる「阿弥陀仏の本願力」を疑う心であると捉える。 出典: Wikipedia 僕らも本来的に救われようがない悪人なのだろう。それは共同性を超えて、私というものの避けがたい在り方を直視させる。しかし、下記のような言葉もある。実は、ここにこそ僕らにとっての生きる「救い」があるのではないだろうか。 「君は悪から善をつくるべきだ。それ以外に方法はないのだから」(ロバート・P・ウォーレン 『ストーカー』題辞) 【onomichi】さん [映画館(字幕)] 9点(2009-08-09 21:26:37) |
14.《ネタバレ》 好き嫌いは分かれるかもしれないが、個人的にはかなり気に入った作品だ。ほとんど飽きることがなく、映像にチカラがあるため、完全にこの世界に引き込まされた。本作は、このストーリーを映画化した際における最高のデキといえるのではないか。これ以上のモノを作れる者はほとんどいないだろう。それだけ、スティーヴン・ダルドリー監督の手腕が光っている。セリフで何かを説明するのではなくて、様々な“行為”で多くのことを語らせている点が秀逸だ。脚本に書かれていること以上のことを映像化できる監督は評価されるべきだ。アカデミー賞監督賞に連続ノミネートされているのも納得といえる。 本作を一言で言えば、“愛”を映像化している作品だ。“愛”というものは形が定まっていないだけに、上手く映像化することはできない。しかも、その難しいことに成功しているだけではない。 “愛”の純粋さだけではなくて、“愛”の奥深さや複雑さをも描き切っている。 「人生」や「男と女の関係」は“愛”だけでは簡単には割り切れないことをよく分かっている。「世の中」というものは、一般的な映画のようにそれほど単純ではない。 単純なハッピーエンドでもバッドエンドでもない、どちらとも解釈が可能となるグレイの部分を描いている。本作の時代背景はかなり古いが、現実世界における“厳しさ”“深さ”に通じることを描いているようにも感じられた。 本作には色々と説明が足りないところが多く見られる。「なぜそうなるのか」「どうしてそうしたのか」「どういう想いが込められているのか」といったことが映像を観ただけではよく分からないと思う。主人公たちに簡単に感情移入できるほど単純な映画ではなく、彼らの行動を全て“理屈”で説明することができない。 しかし、人生や愛とはそういうものではないか。説明が足りないからこそ、より“深み”が増したようにも感じられる。本作には余計な「説明」も「答え」も要らない。 観た者が感じたことを色々と想い巡らせればよいだろう。 むしろ、これ以上何かを説明しようとすれば、“蛇足”となるのではないかと思う。 ケイト・ウィンスレットもアカデミー賞主演女優賞獲得が納得できる演技をみせた。 監督や脚本の意図を汲み、“深み”のある演技をみせている。セリフや説明が少ない分、微妙な“感情”や“表情”で内面を表現して観客に何かを感じてもらおうと努力している点を評価したい。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-07-31 00:37:55) (良:1票) |
13.面白くない。 盛り上がる場面も無いし、何が伝えたかったのかコンセプトも何も分からない。 まあ、「感じ取らなければならない」場面というのもあるにはあるのかも知れませんが、別に他の映画で見たことのあるシュチュエーションだし、この映画を選ぶ理由は全くない。 【アーリー】さん [映画館(字幕)] 1点(2009-07-15 22:51:54) |
12.《ネタバレ》 よい感じに年を重ねたケイト・ウィンスレットが綺麗です。この魅力が10代にして理解できるマイケル、大物です。誰にでも忘れられない人がいるものですが、はじめての相手に一生魅せられてしまうなんて、バカ正直すぎて、生き方がヘタすぎて泣けてきます。 ハンナの死後、彼女が綴った文字が壁に貼られていたシーンに胸が締め付けられました。ハンナの人生にとってマイケルはどんな存在だったのか、劇中で語られることはありません。が、彼にとってのハンナほどではないにしても、影のある暗い人生の中で、彼と過ごした時間は短くも小さな陽だまりだったんだろうと、前半のキラキラしたシーンがそう感じさせてくれたのが救いです。 ストーリーとは関係ないのですが、英語って甘く優しい、耳に心地よい音を持っている言語だと、朗読シーンを見て改めて思いました。また音楽も美しくてお気に入りです。 これは機内で見たのですが、思いのほか印象に残った映画だったので、再度見に行きました。久しぶりに人に勧めた映画です。 【餅】さん [試写会(字幕)] 9点(2009-07-11 00:25:29) |
11.予告編はたくさん見ていましたが、このようなシビアな内容だとは思いませんでした。出演者は英語圏の俳優が多く、全て英語での台詞ですが、ドイツ映画みたいなものです。K・ウィンスレット演じるハンナに想いを寄せる少年(青年)の心の揺れ具合が、とても切なくたまらない気持ちになります。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-07-11 00:24:08) |
10.《ネタバレ》 前半部分だけでも、年上のお姉さんと少年の一夏の想い出的ロマンスとして十分成り立っているし、そこだけで作品にすることも可能なボリュームがあるのですが、「その後」「さらにその後」までしっかりと一つの世界にしてくれているのが嬉しいではないですか。同じ監督・脚本の「めぐりあう時間たち」同様、余韻と間を大切にする演出と、一つ一つの言葉に意味を込めている脚本が、それを支えています。また、各シーンを的確に彩っている照明のセンスも印象的で、特に、最後のファインズとレナ・オリンの対面の場面の希望に満ちた明るさは、物語自体はアンハッピーエンドであるにもかかわらず、未来への拡がりを感じさせてくれます。 【Olias】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-07-06 00:09:14) (良:1票) |
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9.《ネタバレ》 映画を観ている時間っていうのは、登場する人物の人生、ほんの断片でも、あるいは長期間でも、共に旅をする事ができる特別な時間だと思います。本編中何度か「オデッセイ」という単語が出てきましたが、僕はこの映画で彼ら二人と共に「オデッセイ=長い長い冒険旅行」でもしたような、そんな気分を味わいました。序盤あたり相当濃厚な性描写が有る故、これはもしや、70年代あたりに流行した、文芸映画の名を借りたその実「童貞君筆おろし個人教授映画」復活か!と、一瞬私は快哉を上げそうになりましたが(笑)それにしてもやるな~、ケイト・ウィンスレット・・・、美しく映えるメイクアップなんかどこ吹く風、まさに実年齢むき出しにした熱演。ボリューム満点、肉厚骨太のガッシリした体は根性の座ったドイツ女のイメージそのもの。彼女には、もはや女性的魅力というよりも「母性」の魅力が溢れています。相手役の少年の初心な感じもリアルでグッド。特に感銘を受けたシーン、二人の留置場での再会シーンと裁判シーン「じゃあ、あなたならどうしましたか?」と裁く側の人間に問いかけるケイトの演技、圧巻でした。「レボリューショナリーロード」と合わせ、今年のケイトのアカデミー賞受賞は妥当な結果だと思いますね。でもこれからも、たまには「ホリデイ」みたいな作品にも出てもらいたい。「めぐりあう時間たち」の監督とあって、時間経過の処理も巧み。 【放浪紳士チャーリー】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-07-03 12:50:39) |
8.《ネタバレ》 まずはあのタイタニックの少女による大胆な性描写に感慨深いものが。また戦争犯罪人として自国民を裁くドイツの国民性にも驚き。年上の恋人を得て自信を深める描写は微笑ましかったし、サイクリング旅行のシーンも美しかった。ただ面会に行かず手紙も出さないフランクに苛立ちも。けど文盲が恥ずかしいからという理由でやってもいない罪を認めてしまうのは納得できないし、何より文盲でナチス親衛隊(SS)に入隊できるのだろうか。 【Q兵衛】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-07-01 00:45:51) |
7.《ネタバレ》 戦後のいわゆる「ナチ狩り」を題材に描いた恋愛映画なわけですが、ドイツのホロコーストや、その後のユダヤ人達による過酷なナチ狩り(たとえばアイヒマンはアルゼンチンに逃げていたがイスラエルの諜報部によって不法に拉致され、死刑にされた)という背景を知らないと理解が難しい映画かもしれません。まずマイケルとハンナどちらにも感情移入できない所が映画にのめり込めない一つの原因でした。ハンナを許すことは到底出来ないし、かといって愛する人のために何もしないマイケルにも共感することが出来ません。その為にマイケルのする行為、例えば有罪確定後にわざわざまた朗読テープを送ったり、そうかと思えば出所後には世話はするけど決して親しくせずに一線を引いたり、ハンナが自殺した後に茶缶を届けに行って脈絡のない話をしたり、などが説得力のあるシーンではなくなってしまいました。また、ハンナが文盲であったということは観客には何となく途中で判り、それが大きなポイントになるであろうことは予測できるのに、映画の中ではさほど大きな意味を持つように見えなかったのも残念です。判決が大きく変わる事柄にもかかわらず「恥ずかしいから」という理由で筆跡鑑定を拒む心理が判りません。文盲である背景や、それについてのエピソードをもっとからめれば面白かったかもしれません。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-06-29 00:03:55) |
6.《ネタバレ》 「レイフ・ファインズ」目当てで、観にいってしまいました。厳格な家族の中でも、学校でも、「いまいち」な立場のマイケル君がハッスル(笑)して、ドンドンと自信をつけていく様子は微笑ましいものがありました。前半はマイケル君の成長が可愛くて楽しい切ない映画・真ん中に法廷シーンでは、大学生になったマイケル青年の苦悩と後悔がリアルでとても良かった。後半はレイフ・ファインズに替わって、大人になったマイケル氏も渋くて良かった。しかしケイト・ウィンスレッドはすっかり演技派になりましたね。ブルーノ・ガンツ、レイフ・ファインズ、ケイト・ウィンスレッド・・と演技派の競演が見ごたえがありますが、若いマイケル君役の子が最も鮮烈かもしれない・・。 【グレース】さん [映画館(字幕)] 9点(2009-06-23 18:34:55) (良:1票) |
★5.《ネタバレ》 原作を読んでいないのですが、原作から大事な部分をカットしてるのかな? マイケルの描写がとても薄っぺらいと思います。 ハンナと睦み合うシーンをいくつか削って、マイケルという人物を描いたほうが・・・
マイケルはハンナが文盲であることに法廷中に気付き、自らが学ぶ大学で教授と 話すシーンがありますが、結局何も行動を起こさないまま、ハンナは服役。 大人になったマイケルが法廷に出席するシーンもありますが、何かの伏線かと思いきや、 物語への影響は語られていません。
服役したハンナに向けて、マイケルは自らが朗読したテープを送るのですが、 それに対してハンナから送られた手紙には、さしたる心理描写もないまま返事をしない。
上映前の宣伝に、こうあります。「少年の日の恋が、無償の愛へと変わるまで」 私には、マイケルのとった行動は、 違った判決が出たかもしれなかった裁判に対し、何も行動をしなかったことへの【贖罪】 に近かったように思えます。
マイケルという人物を、ちょっと乱暴に映像化しすぎた感を拭えません。 法廷で驚き苦悩するマイケルと、ハンナが服役してからのマイケルが別人のようです。
ハンナが裁かれる罪、その背景にあるものは、戦争の被害者である方々にしかわからない 壮絶な時代背景があると思います。 しかし、作中で語られる罪について、ハンナを除く看守達が裁判中にとった行動・彼らに対する 法廷内での扱いは、不当に甘いような気がします。 作者の出身・思想は、どの辺りにあるのでしょうか? ちょっと穿った見方をしてしまいました。 【hyam】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-06-23 04:45:07) (良:1票) |
4.この映画、戦争はあくまで男女の間を裂くネタのひとつに過ぎず、男の何十年にもわたるある女性への思慕の記録として見れば、ちょっとウジウジしすぎなんじゃないの~?とは思ったものの、その想いの深さが痛いほどわかり、胸が締め付けられた。そういう意味ではお茶の缶を届けるくだりはなくてもよかったのではと思った。 【とと】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-06-22 22:09:32) |
3.《ネタバレ》 ブンガク的な映画を見にきたつもりが、ケイト・ウィンスレットが『青い体験』のラウラ・アントネッリや『課外授業』のキャロル・ベイカーや『プライベイト・レッスン』のシルビア・クリステルと肩を並べちゃってるようなノリのエッチな映画だったりして、ぎゃあああ、そういう映画だったの?ってカンジ。でもそれは前半だけで終わったので良かった良かった(むしろ残念?)。読むこと、文章に触れることを通して描かれるヒロインの哀しさが響いてくる映画でしたけれど、一方であまりのケイト・ウィンスレットの好演のせいか、私がホロコーストに対する認識が浅いせいか、はたまた脚本がキチンとその罪悪を描かず既存のイメージに頼ってしまっているせいか、彼女をそこまで忌避しなければならない、そこまで弾劾されなければならない理由というのがハッキリ見えてこないんですよ。主人公がヒロインを避けなければならなかった、最後に今更ながらにやっと真実を明かす気になった流れが、どうもピンと来ず、ダメな男にしか見えませんでした。悲恋物語としてはともかく、戦争という大きな渦の中にある個人の罪を問うには力不足な映画と言わざるを得ません。主人公の曖昧さがそのまま映画の曖昧さに繋がってしまったような映画でした。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-06-20 19:47:24) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 初めの少年との関係で良くありがちな年上の女性とのラブロマンスな展開かと正直少々ゲンナリしていましたが、中盤近くから話は一気に意外な方向へと進んでしまいます。文盲のハンナの心理状態を思えば気の毒にも思うし、理屈抜きの部分も少しは理解してるつもりだが、それでもハンナにも少年にも「なぜ?」と共感しきれない部分が多くて悲しくも複雑な気持ちだけが残ってしまった映画でした。 【civi】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-06-20 17:15:27) |
1.《ネタバレ》 ケイト・ウィンスレットの七変化で、終盤まで一気に観てしまいました。法学部生という立場上、ハンナを守るに守れないマイケルのもどかしさも、実に上手く描かれています。『 |