194.前半の訓練シーンで、「これは10点か!?」と思ったけど、後半はやや失速気味でした。とはいえ、これも『プライベート・ライアン』や『ブラック・ホーク・ダウン』でさんざん「戦場リアリティ映画」を先に見てしまったからかもしれない。もし、公開当時にリアルタイムで見られたら(見られる年齢だっただけに残念)、もうちょっと印象も違ってたかな。ジョーカーの「born to kill」と書かれたヘルメットとピースマークのバッジは、「戦争」と「平和」の対比でもあり、同時に、これが実は、戦場では容易に両立してしまうのだということの象徴でもあったように思う。映像技術的には限界があったかもしれないが、批判的な精神に訴える「芯」を感じることができる貴重な作品。 【ころりさん】さん 8点(2004-12-20 01:45:35) |
193.絶対家族と一緒には見れない!いや本音は見せたいけど(苦笑) 【HIGEニズム】さん 7点(2004-12-02 20:52:41) |
192.キューブリックは「2001年宇宙の旅」で人類が道具と出会い、道具を通じて「進歩」を経験する様を描いた。「じゃあ、道具(テクノロジー)をなくしたら、人類そのものの存在は進歩してるのかい? 結局、猿(類人猿)の殺し合いと同じレベルのままじゃないか。だけど、そうであってほしくない。いずれそうではなくなるはずだ」という願いを込めたのだろう。この映画は(今現在も)「猿同士の殺し合い」から進歩できないでいる人類がヒトそのものすらを殺人の道具に変える様を描いた。イギリスで撮影されたというベトナムの市街戦のシーンは迫力満点で戦争映画ファンの鑑賞眼にも耐えるものだろう。戦争からも30年以上が過ぎているのに、この戦闘シーンは今、毎日テレビニュースで放送されているイラクの市街戦の場面とダブる。武器=道具(テクノロジー)は変わったが、人類は何ら進歩をとげていない。キューブリックの突き放した、冷たい視線を感じる。地球で最も強い猿グループを率いるリーダーは不思議なことにホントに猿のような顔をしている。 【しまうま】さん 9点(2004-11-13 13:09:42) (良:1票) |
191.前半はフルメタルジャケット(完全鉄鋼被覆弾)の製造工程を描き、後半はその弾が放たれた様子を描いている。戦争あるいは国家=銃であり、兵士=弾丸ということなのだろう。この作品の特異な所は「銃」の部分を何も描いていない事だ。銃、あるいは銃爪を引く者とは何なのか的な部分には触れず、ただ放たれた弾丸の姿だけが描かれる。しかしそれこそが戦争というシステムなのだ。キューブリックの割りにえらく普通な作品かと思ったが(難解なイメージなので)その絶対的な客観性こそがまさにキューブリックたる所以なのだろう。 |
190.前半の海兵隊で新兵にのべつ幕なしに浴びせかけられる罵詈雑言は不快でたまらなかった。自分の子供がこんな目にあっていると知ったら親はどんなに怒り悲しむことだろうか。しかしこんなにしてまで理性や人格を破壊しなければ、戦場で人を殺せるよう な人間にはなれない。情感豊かな人間本来の姿では兵士には向かず、ロボットのように忠実で無機質なものにならなければ戦場では役に立たないし生き残れない。こんなことをされたら人と争うのが嫌いな心優しい人ほど耐えられずに壊れてしまうだろう。普通の人間を兵士に改造するというのはかくも残酷で恐ろしいものだというのがよく分かる。狂って自殺してしまう兵士の表情が変わっていくのが真に迫って恐ろしくも見事だった。後半はそうして戦場に出た兵士たちの戦闘が描かれ、女性兵を殺してしまうところなどにその成果を見てこれも印象的だが、何といっても圧倒的に前半部分の印象が強烈だった。 【キリコ】さん 8点(2004-11-06 18:29:52) |
189.海兵隊シーンは松本人志によるコントのようだった。「ごっつ」を思い出した。シュール。 【キュウリと蜂蜜】さん 9点(2004-10-31 20:57:21) |
188.冒頭から汚い言葉連発ですがリー・アーメイの迫力ある演技には圧倒されました。訓練終了までは飽きずに観れたのですが、後半は普通でした。映像は素晴らしいです。 |
187.何と言ってもハートマンでしょう、完全に彼の独壇場です。そもそも他キャラを覚えようにも名前をほとんど呼ばないし、英会話で使えそうな単語ばかりです。さすが鬼才、すごく散漫でダラダラした部分が多いのにこれといって否定すベき点も見当たらない、それがまた戦争の無益さを醸し出しているのでしょうか。 【HLB傭兵】さん [DVD(字幕)] 8点(2004-10-27 11:36:53) |
186.なんだかんだ言っても戦争の狂気を描ききったのは、こいつと「地獄の黙示録」ぐらいではなかろうか?しかし「地獄の黙示録」が直接的に戦争を描いているため、どうしても絵空事と捕らえられかねない(私達戦争を知らない世代はとくにそう、作品の質はまた別問題)のに対して、「フルメタルジャケット」は日常の延長としての戦争そしてその恐怖、狂気がある。前半の題材として直接的な戦闘ではなく海兵隊の訓練所を舞台にしたのもそのためだろうし、(しかしこの作品で私は「言葉の暴力」というものを始めて知った・・)冒頭のバリカンシーンなどは正に日常と非日常の境目を表現している。このような前半があるからこそ戦場を舞台にした後半になんともいえないリアリティを感じる事ができるのだろう、ラストの行進は正直ゾッとした。キューブリックの仕掛けた罠にまんまとはまった感じ。 【るね】さん 9点(2004-10-26 00:49:09) |
185.高校生の時に彼女と見たんですが最高に気まずくなりました。観た人は分かるとおもうけど…。ただ、派手さはないのになぜか印象に残る…ドキュメンタリーみたいな映画だね!!って空気を良くしようと必死こいて彼女にフォローしていました(笑) 【ジョージア】さん 6点(2004-10-26 00:20:36) |
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184.中坊の時分に見て以来、15年振りに見ました。当時はこの映画の良さが全くわからず、3作品の中でビリっけつでした。教官のマシンガンのような卑猥なセリフが衝撃的で印象に残っていただけだでした。当然、内容も全く覚えていませんでした。 あまりにも前半と後半が違いすぎて、そこに戦争映画としてのテーマを見い出すのは、ちょっと難しいのですが、戦争の狂気は当然ながら、人の強弱が残酷にそして、しかもいいテンポで描かれていたと思います。 そして、私が戦争映画を見る上でどうしても見てしまうのが火器です。訓練シーンの前半では、M14がタンマリとでてきます。後半はM16になってしまうのですが、微笑みデブが狂ってM14を「シャーリーン」と呼び話しかけているシーンに燃えずにはいられませんでした(笑) また、スナイパーのベトコン少女が持っていたのが、アサルトライフルのAK47だったところも燃える要素が大ありです。なんでスナイパーがフルオートで撃ってくるのかと思ったら、そういうことでしたか。 さて、話は脱線しまくりましたが、ドンパチが少ないのに面白いベトナム戦争映画として、私のコレクションに追加されました。 |
183.戦争映画は基本的に苦手。でもこの映画は大好き。 放送禁止用語の連発が衝撃。この「○○」ども!! 【やぶ】さん 10点(2004-10-11 00:09:19) |
★182.《ネタバレ》 強烈な戦争映画でした。後半の少女の振り向いた時の顔が強烈に焼き付きました。 |
181.キューブリックは戦争映画を今までも作ってきたが、このベトナム戦争映画は、「突撃」ほどの反戦ぽさは感じない。むしろ1部の海軍の訓練のリアリズムと、2部の戦地での様子での1場面を淡々と描いたように感じる。悲壮感よりかは変に明るく陽気に見せている事が逆に痛々しさを感じていて辛い。前半のビンセント・ドノフリオ(微笑みデブ)の熱演は評価したい。彼もその後に色々な映画で活躍する事になってよかった。個性を殺すキューブリック映画において、1部の人間だけだが個性がこれだけ目立つのも珍しいと思う。「ディア・ハンター」「地獄の黙示録」「プラトーン」など色々な名監督がこの戦争モノを撮ったが、キューブリックが撮ったらこうなったというだけで、他の作品と比べる必要はないと思う。名作。 |
180.兵士の心がじわじわと病んでいく様子を妙に明るい雰囲気で描いてます。前半の下ネタの連続は凄いです。エンディングテーマの「PAINT IT BLACK」がこの作品にあってて良いですね。 【リトルバード】さん 6点(2004-09-12 22:11:09) |
179.この映画には敵がほとんど姿を見せませんが、この作品においてそれは問題ではなかった。戦争の狂気が醜く描かれていた。「よく女子供を殺せるな」の問いかけに「簡単さ、動きがとろいからな」と楽しそうに答える兵士。ハートマン軍曹の口から次から次へと出てくるすべてが名言に思えるほどに印象に残る暴言には衝撃を受けた(結構笑ったけど)。そのため素直には映画を楽しむことが出来なかったのでこの点数にしておきます(でも、観てよかったとは思ってる)。 【ういろう】さん 6点(2004-09-05 00:32:44) |
178.ベトナムの市街地での戦闘シーンにしびれました。プラトーンとよく比べられますが、娯楽性という点ではあっちの方が上ではないでしょうか。今度、ハンバーガーヒルも見直しておこう。 → ハンバーガーヒル、イマイチ 【センブリーヌ】さん 7点(2004-07-27 03:10:02) |
177.観賞後の後味は最悪。特に二部構成の一部目は悲惨ですね。戦争の狂気は敵と戦うことだけじゃないってことですね。 【カフカ】さん 7点(2004-07-18 21:19:25) |
176.戦闘シーンは全体の2割程度で緊張感も薄いが、全体的に隙が無く印象に残るイベントが多い。中学生の頃に見た時は序盤のハートマン軍曹で相当ウケて真似をした。でも年取って改めて見直してみると洗脳シーンに見えて笑えないんだ。ココで出てくるデブは異端に見える様に描かれているが、実際は付いて行けなかった普通の一般人。中盤からはシリアスになりカメラマンを通じドキュメンタリーっぽい見せ方をする。兵士数人へのインタビューにて会話と表情が合ってなかったりする所がかなり深い。 そして最後のシーン等、一般人が使いやすい駒になる様に洗脳されて戦争に狩り出され、理性が無い状態が日常になっていく様が良く描かれている。 【oO KIM Oo】さん [映画館(字幕)] 7点(2004-07-18 21:07:13) |
175.ブラボー!面白いです。「ターミネーター」のワンシーンで殺人ロボットが、暴れまくる場面を怖いなぁと思いながら見てたけど未来になる前に人類は作ってましたね殺人ロボットを、しかもそれは俺とほとんど年も変わらない奴らでしたよ。戦争の英雄や戦地での友情なんて一切無しただひたすら誠実に戦争の「狂気」を追い続ける作品です。断じて「パールくそったれハーバー」などといっしょにするな!!最後に俺の知る限りデブは、万国共通でドーナツ大好きです。(俺も含む) 【一番星☆桃太郎】さん [DVD(字幕)] 9点(2004-07-16 01:55:08) |