30.《ネタバレ》 大後寿々花は日本人であって「さゆり=千代」を演じていますが、
華はあるものの憂いや寂しさはあまり感じられないツィイーを食っていました。
日本人から見たひいきかもしれませんがやはり主役は日本人がいいなぁと。
ツィイーは「LOVERS」の方がよかったです(中華映画だから当たり前ですね)
しかし彼女の目の演技はやはりうまい。
けれどもさらに大後寿々花の目の演技のほうが上回っていたということ。
彼女の頼りなげでいて無垢な目はある意味怖いです。
あとの俳優で気になったのが コン・リーのきれいなこと。
性悪女の役なんですが私は彼女のような昔の中国美人は好きですね。
昔のチャイニーズ・ゴースト・ストーリーもこういう顔立ちの人だったと思うんだけど・・
ミシェル・ヨーは日本人にいてそうな顔立ちのタイプで、
役的にとてもおいしいいい役で好感が持てました。
渡辺謙と役所広司・・
どちらがどちらかわからなくなるくらい濃い(爆)
まあ私の日本の俳優の好みも中井貴一みたいな薄いのが好きなもんで・・
このふたりを一度に出さなくてもと思いましたね。
ちょっとくどかったかな・・
桃井かおりは思ってたよりガクッときました。
たぶん日本語で日本の映画ならもっと艶っぽくいい味が出ると思うのですが・・
この桃井かおりといい最初の方の千代の(さゆり)少女時代といい、
思いっきり「千と千尋の神隠し」をだぶらせたのは私だけでしょうか・・
工藤夕貴はさすがに英語がうまくて(うわ英語ペラペラで逆に違和感)と変に感心。
あとよく似た雰囲気を感じ取った映画をご紹介。
「エリザベス」・・しかしエンディングで(この映画はある国の女帝の物語ではなく・・)
と解説されたので(そうだよね~)と納得したものの、
やはり白塗りで名を変えてのし上がるサマは、
規模は違うし内容も違えどもエリザベスのケイト・ブランシェットを思い出した。
このエンディングで少女時代の回想をだぶらせる演出(グリーンマイルなど)手法は、
私が特に昔から好きな手法であります。
最後にいい場面を持ってくると映画自体がその人の一生を見たような重さがあるから。
まあここに少女時代のさゆりを持ってきたあたりに、
この映画の本当に描きたかったことが凝縮されていると思います。