19.3時間超の映画であったがその世界に引き込まれてしまって決して長いとは感じなかった。自分も会社人間として共感すべきところがあり、また(どこまでが本当かわからないが)○○航空はあんなにひどい会社なのかとショックだった。良い映画だったよ。 【ぺん】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-11-23 00:33:15) |
18.オンチさんは日航の企業戦士。会社から踏みにじられ続けながらも決してあきらめない。日航のダメなとことオンチさんのガンバルところを三時間半かけて観る映画です。 【kaneko】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-11-18 20:13:23) |
17.《ネタバレ》 重かった・・香川照之さんが演じる役=八木さんが一番精神的に見るのが辛かった。 ストを起こした渡辺健の懲罰人事は不当だと叫んだために 懲罰人事で左遷・・ 支店に客の案内役と称して配置され、店の隅にただ座らせられる。姿勢を崩す事もゆるされず、誰とも口をきかせず。従業員の見せしめにし客にはさらし者にする。その扱いは社員ではない。まるで囚人。いや、人ですらない。 こんなの大人の男性でも、精神的に追い詰められないわけがない。 「この会社は人をなんだと思ってるんだ!?」と叫びたくなった。 いい人ほどつらい目にあわされて、悪党は甘い汁を吸う。 見終わった後しばらくしても「何とかこの社員達を救えないのか?」との怒りと余韻がやまない。 「こんなに会社から嫌がらせされるなら、とっとと辞めてしまえばいいのに」と思うし、私なら辞める。というか私が社長ならこんな頭も性格もいいイケメン社員達、もっといい仕事をさせるのに。社長馬鹿だな~とか考えたりしながらも・・やっぱり、香川照之さんが演じる八木さんには生きていてほしかった。渡辺健と笑顔で写ってた写真が・・自殺直前に喫茶店で「楽しくやってるよ」と答えていた姿が忘れられない(:_:) 俳優は豪華すぎるくらい豪華だった。白い巨塔メンバーも多く出演。 端役までも大御所ばかりで、知らない顔がいないくらいだった。 最後ちらっと出ただけの検事も上川隆也さんだったし。ちょい役にはもったいないかっこよさ。 余談だが新宿バルト9の映画館が異様に暑くて少々集中できなかった。会場は満席で、隣の人は汗だくでとにかく汗の臭いがきつかった;「日航機の墜落したのは夏だし、舞台がアフリカだからこの異様な室温設定は映画館の粋なはからいなのかも!」=と自分に言い聞かせようとしたが、やはり暑いのはつらかった。今後は映画は空いてる日に見に行こうと思った。 【ましゅまろシナモン】さん [映画館(邦画)] 5点(2009-11-15 02:39:12) |
16.《ネタバレ》 とても長さが気になった映画だった。 見ている最中も、あとどのくらいで終わる?ばっかり考えてました。 なんでそんなに長く感じたのかというと、この映画、結局何を言いたいのかわかんない!!!ってことな気がします。 航空機事故のエピソードは、途中泣けるシーンとかもあってよかったんだけど、誠実に遺族に対応しようとしている主人公と会社の都合で裏工作を仕掛ける企業という対立軸を描きたかったのかな? JALが名誉毀損でこの映画を訴えるってハナシがあるけれど、結局は対JALアンチプロパガンダ映画ってこと? 確か原作も1巻途中で挫折したので、相性が悪いのかも知れないけれど、この映画が一番訴えたいものが、ホントにわかんない!ってのが感想です。 #俳優陣はよかったです。 【れじろう】さん [映画館(邦画)] 4点(2009-11-13 15:16:20) |
15.《ネタバレ》 インターバルありの3時間30分は決して長くは感じなかったけれど、場面展開がパチパチ切り替わってしまうので、原作未読の者としては、恩地の『そこまでして貫くキモチ』が深く読み取れなかったのが残念。 テレックスを知らない世代としては、テレックスが非常に効果的に見え、タバコも時代を反映しているようだった。 それにしても、KEN WATANABEの存在感は本当にスゴイ。しかも、どの国へ行ってもさりげなくなじんでいる。この映画は渡辺謙あってこそ。恩地にはあまり感情移入できなくとも、渡辺謙にはどっぷりハマる。中でも鈴木京香との場面が私の中では秀逸。 【groundhog】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-11-11 10:53:26) |
14.《ネタバレ》 原作は未読です。僕はどうしても、恩地に感情移入できませんでした。はっきり言って、あれだけ会社から嫌がらせをさせられたら、とっとと辞めてしまえばいいのに、なんで会社にしがみついているのか理解不能です。自殺した彼も同じ。もう会社にしがみつくのはみんな辞めましょうよ。と私は言いたい。悪い会社というよりも悪い上司はいるものです。とっとと辞めればいいのです。しかし、この映画の役割は別のところにあると思い、6点つけました。それは今問題になっている会社のことです。あれだけ、赤字を垂れ流し、官僚も政治家も癒着しているだろうと思えることを描くのは大変だったと思います。これらをマスメディアは糾弾できていません。民主党も無理でしょう。(やる気がないように思えます。)財政赤字がこんなにふくらんでいるのに、税金で助けようとしているのですから無理があります。一度倒産させてしまい。新しくナショナルフラッグの会社を考えれば良いと思います。もしくはなくなっても良いのでは? 私は海外に行くときも国内で飛行機で行くときも、一度も使ったことがありません。また、沖縄へ行く旅行よりも、それより遠いグアムや韓国や中国の方が安いのがどうも気がかりです。国内旅行をもっと安くすることに税金を使った方が日本の国の為になると思えます。私は安全な格安航空を期待しているからです。もう飛行機という概念ではなく、バス(エアバス)という概念で考える時期だと思うのですが... 【matan】さん [映画館(邦画)] 6点(2009-11-10 12:48:51) |
13.《ネタバレ》 近年の邦画では稀に見る上映時間200分を超える長編大作。決して譲ることのできない矜持(誇り)、かけがえのない家族愛・友情、容赦ない権力闘争。多くの人の関わり合いによって動かされる会社模様を写実的に映し出した社会ドラマですね。 【獅子-平常心】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-11-09 13:39:45) |
12.《ネタバレ》 様々な運命に翻弄されながらも己を曲げずに生きた主人公。 会社・人生とは何か?考えさせられました。 3時間は決して長くはありませんでしたが、御巣鷹山編を描くの ならアフリカ編との時間配分が難しかったと思う。でも伝わった。 【MAKI】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-11-08 13:41:47) |
11.なんというサヨク映画! まあ原作が悪いんですけどね。事実に基づいた(明確にそれとわかる事実)描写の中に、巧妙にウソを散りばめて、ウソさえ事実だと勘違いさせるこのサヨク独特の手法は非難されてしかるべきでしょう。なんども言うけど非難されるべきは原作なんだけどね。で、映画は長いなりに緊張感のある演出でなかなかデキはよろしい感じ。渡辺謙演じる恩地は善人すぎて共感できずじまい。渡辺謙自体もちょっと芝居の底が浅いと感じました。が、フェロモンはすごい。渡辺謙萌え萌えの人にはおすすめ。 【ケルタ】さん [映画館(邦画)] 6点(2009-11-04 17:01:04) |
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10.《ネタバレ》 3時間半近くという異例の長時間上映を長いと思わせないほどのドラマ構成力の高さがある。 長大なドラマの時間経過を巧く処理していて、その構成は完璧としかいいようがない。開始しばらくすると123便が最後の離陸をして墜落直前までの機内シーン になるが、ここで一挙にこの映画の世界に吸い込まれてしまった。主人公演じる渡辺謙の熱演と同時に、主人公の別人格とも言える行天を演じた三浦友和の演技も良かった。 東大法学部を出ていて、選択によってはエリートコースを歩めるのに 敢えて違う選択をする生き方を肯定的に捉えられるかどうかは観る人によって様々だろう。しかし、誰もが 主人公的な選択、行天のような選択にするかを迷いながら 生きているのではないだろうか。主人公は、家族を犠牲にしている一面はあるが、 最終的に妻子との絆を失っていないことで救われている。様々な圧力や障害が ある中、この映画の製作や上映に係わったすべての人の勇気に対して10点を付けたい。 【サラウンダー】さん [映画館(邦画)] 10点(2009-11-04 01:51:12) |
★9.《ネタバレ》 202分という上映時間の割には、長さを感じさせない映画に仕上がっており、この点に関しては大いに評価したいところだ。 原作は読んだことがないが、その膨大な原作を練りに練りこんで脚本化して、一人の男の半生を興味深く描き込むには相当な労力を要したことだろう。 飽きるということは全くなく、むしろもっともっと色々なことを深く描いて欲しかったというところが正直な感想。 ただ、つまらないという印象は全くないが、男の人生・生き様に関して、深く感銘を受けるというものもなかった。 実際の事故や人物をベースに描いているので、深くえぐり取ることができずに、ぼやかさざるを得なかったのかもしれないが、ストーリーを流すことを主眼に置きすぎて、ポイントが少々ズレてしまったところがある。 企業も政治も何もかも「どろどろ」としているが、その「どろどろ」が上手く活きていないような気もする。 上映時間だけは長いが、長ければそれだけ深く描けるということはないようだ。
観客に訴えたいポイントを“核”にしなければいけないが、その“核”が少々見えてこない。 『苦しみの果て、悲しみの果てのアフリカの地で恩地が何を見て、何を感じたのか』が自分には深いところが分からなかった。 恩地とココロを通わして、何か同じことを感じ取ったり、考えることができなかったのは自分が幼すぎるからだろうか。 「逃げずに立ち向かい戦い続けた男」「波から落ちないように戦い続けた男」「戦うことから逃げてしまった男」など、様々な男の生き様と、その男を支え続けた女の姿が描かれている。 自分自身の性格が「逃げずに戦う男」ではなくて、「戦うことから逃げてしまう男」なので、本作の“核”が感じ取れないのかもしれない。 兄が妹に対して、「生きている時代が違うから分からない」というセリフがあったと記憶しているが、まさにそういう感想だ。
ただ、人類が生まれた地であるアフリカという場所に立って、再び生れかわれる、再びスタートできるというような気持ちがあったのかもしれないというようなことは感じられた。 自分自身との苦しい戦い、悲しみの果てにも人間はやり直せるというようなメッセージをもっと本作から深く感じ取りたかったところだ。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(邦画)] 6点(2009-11-02 00:30:44) |
8.《ネタバレ》 原作を読んで、是非とも映画になったら観に行きたいと思っていた。自分は筋を知っ ていたから画面が切り替わっても理解できたけれど、知らない人はどうだったのか。3時間22分という時間を使っても原作を追うことが精一杯で消化不良だったのではないだろうか。全般的に平坦な印象、物足りなさを感じてしまいました。 某航空会社を刺激しないように、また遺族の方々への配慮もあったのでしょうか、企業内の劣悪な労働条件や謀略・ねたみの部分や、御巣鷹山の惨劇の描写があっさりしているし、行天の悪徳振りもさることながら恩地の苦悩振りも中途半端な感じで、もっと、泥々とした人間模様が展開されると思っていました。そうしなければ恩地の頑固なまでに自分の意志を貫く強い意志が鮮明になりません。何が一番言いたかったのかぼやけていたような気がします。でもその部分は我慢するとしても、タイトルが「沈まぬ太陽」というのだから、最後のシーンはスクリーン一杯に、真っ赤な夕日を映して欲しかった。この映画がもし、渡辺謙が主人公ではなかったら、観た人々は満足できたでしょうか。非常に期待していただけに、残念です。自分は渡辺謙と鈴木京香の夫婦のやりとりが一番胸に響きました。 【たくみ】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-11-01 20:04:05) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 山崎豊子の映画化となると、どうしても、山本薩夫監督を思わずにはいられないのですが、「不毛地帯」「華麗なる一族」、作者は違うとはいえ「金環蝕」などの作品と比較すると、纏まりが悪い。 事故は起きるべくして起きた、国民航空の信じられない企業体質。この追求が大分甘く感じた。原作では主人公の悲壮な境遇・苦悩に加え、墜落事故を事故を招いた驚くべき企業体質、そして(得意の)政治権力の内幕を逃さずに描くことで壮大なドラマとなっていたのだが、映画ではやや企業実態の描写が散漫にみえる。原作の台詞の「主要部分抜粋」のような感じ、典型像の域でとどまっていた。 3時間以上の時間があるのだから、もう少し企業・政治家の癒着を突く事ができるのではないだろうか。 いつの時代もそうだが、国民よりも自分の保身を優先する企業トップ・政治家、その利権に群がる人間達。その告発的な部分を持つ映画も観たい。 渡辺謙の熱演、彼の悲壮な境遇と決意は伝わったが、もっと「大きな作品」に出来たはず。現在、支援問題が話題となっていますが酷いものです。経営陣の責任は重大です。ただ、その末端で安月給で油まみれになって航空機を整備している者ら多くの末端従業員らの存在も忘れてはならないですね。そう思うと、余計に腹がたってしょうがない。 【サーファローザ】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-11-01 17:02:53) (良:2票) |
6.《ネタバレ》 俳優陣は豪華ですが、単なる有名俳優をいっぱい出演させただけのオールスター映画ではありません。オールスター映画がいつも期待はずれなのはよくあることですが、この作品だけは異質です。やはりと言った方がいいのか、意外というか、ほぼ渡辺謙しか出てきません。まさに渡辺謙の1人舞台でした。この映画に何を期待するのかは人ぞれぞれだと思います。私は「渡辺謙を見たい!」という目的のために映画館に足を運ぶ人が、一番この作品を楽しめるのではないかと確信しています。人の「不幸」は人それぞれです。左遷ごときは遺族に比べれば軽く感じる人もいるでしょう。だけどね、そういう表面的なことは別にして、恩地が不幸を不幸と感じずに生きてこられたのは、どんなに辛くても、矜持を持つことができたからだと思うのです。つまりどんな困難に遭おうとも、人生を耐えることができたのは、自分の行動や考えを、自分自身が支持できたからです。それに対して自殺したあの男。彼はいつしか自分が嫌いになってしまった。最大の不幸は自分を好きになれないことだと気がつきました。行天も同じです。出世しても彼は自分を嫌っていた。もっと悪い奴だと思っていましたが、彼は冒頭で自分の弱さを告白する。そして最後まで弱い人間でした。考えてみれば恩地以外はみんな弱い人間ばかりでした。なんの憎しみもわきません。まさに恩地が言うとおり「かなしい」それだけです。政治の問題も、日航の問題も、墜落も、ベストセラー小説ということも、まったくこの映画には関係ありません。3時間を越える長い時間の大半を、ただひたすら「人間の生き方」に費やしている。あなたは自分を好きですか?そういう問いかけが聞こえてきそうなヒューマニズムあふれる「物語」でした。 【花守湖】さん [映画館(邦画)] 5点(2009-10-31 12:15:58) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 私には長い映画。墜落事故の映画なのか、会社の映画なのか、主人公の映画なのか、おそらくその全てなのでしょうがその全部を表現するにはこの長さでも足りなかったんではないかと思います。どれもが散漫になっていてどっちつかずの印象が残りました。連続テレビドラマならともかく映画であればもっとポイントを絞って描く必要があったのではないでしょうか(原作とのかねあいがあったのかもしれませんが)。いかにも古典的な昭和大作邦画のイメージがしたのは狙い?それにしてもほんのちょい役に有名俳優がぼんぼん出てきては消えてゆくのには面食らいました。 【ことひき】さん [映画館(邦画)] 3点(2009-10-29 23:26:47) |
4.展開が早過ぎる感じがしました。恩地の海外勤務とかまあ社内の政治諸々、これが連続ドラマという長いスパンで観られるなら、少しは納得できたけどなー。こういう作品は、嫌いじゃないのになー。演者は良かったが、演出がいまいちだった。あと個人的には、途中休憩はいらなかった。 【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 5点(2009-10-29 18:03:54) |
3.《ネタバレ》 爆発的な面白さはなかったが、202分と言う長さにもかかわらず、最後まで飽きずに観られたのは原作の功か渡辺謙のおかげか。ただし原作は未読。 この原作を映画化するには、角川映画をはじめとした各社の並々ならぬ努力があったと聞くが、それも頷ける濃い内容だったことにまずは賛辞を送りたい。主人公の恩地元は国立航空(日本航空がモデルとされる)の元組合長。その彼が、左遷を繰り返されながらも会社のため、社員のために会社組織と奮闘する姿が感動的に描かれる。僕のように左翼に対してかなり厳しい目を持つ人間でも「こりゃ酷い」と感じるほどだから、一般的に観ればかなりの同情票は集まると思う。それほど会社側が酷い。一社員に対して組織的な陰謀で対抗するようじゃ全然ダメだ。正々堂々と戦うべきだ。それで勝てないならば、よっぽど会社のあり方が間違っているんだろう。一方で、彼は継続的に会社を改善しようとひたすら努力する。それは観る者の心を打たないではおかない。「そんなに会社に嫌われているのになぜ?」と皆訊くが、それは彼の意地が許さないのだ。何となく分かる。 演技では、恩地を演じる渡辺謙の迫力も物凄い。この映画はほとんど彼のためにあると言っても過言ではないだろう。プレミアで涙したと聞くが、それも頷ける熱演を見せる。「演じきる」とはこういうことかと思った。しかもそれが過剰になっていないのがまた素晴らしいところ。脇役も三浦友和、松雪泰子、石坂浩二と顔ぶれが揃っているが、ちょっと次元が違う印象がある。海外進出する実力は伊達じゃない。 それでも最後に言わせてもらえば、現実の日航七労組の主張は目に余るものがある。彼らの主張に興味がある方はサイトを見れば、組合ニュースが載っているから見てみればよい。これじゃ会社が危機に瀕するのも無理は無い。 【枕流】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-10-27 00:06:51) |
2. キャスト・ストーリー等、非常に重厚で、丁寧に作った映画だと思います。映画館は年配の人でいっぱいでした。変な感想かもしれないけれど、昭和だなーという印象です。いい映画だと思いますが、悪い奴がたくさん出てきてスカっとしないのが、ちょっと残念です。 【海牛大夫】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-10-25 18:20:24) |
1.《ネタバレ》 試写会にて鑑賞。 実に3時間22分の大作で上映中に休憩を挟まれたのも初めての体験。 国民航空という架空の大企業の大組織に翻弄され続ける男の苦悩を描いた作品です。 架空の大企業とはいえ、主題は実際にあった「日本航空機墜落事故」を下地に作者のフィクショナリーを織り交ぜた話で、 フィクションとはいえ、とてもフィクションの世界とは思えない世界です。 話としては、ざっくり行くと日本航空機墜落事故に白い巨塔を足したような話です。 白い巨塔の里見先生みたいなキャラが渡辺謙さんで、財前五郎的な三浦友和さんが居て。 内容を掘り下げることはできないので、イメージとしてはこんな感じです。 しかしながら、白い巨塔を見ても思ってたことなのですが、組織の中で断固として、自分の意思を貫くことって、もう無理というか。不可能な話なんだなぁ、とつくづく思い知らされる一方で、 組織という大波に飲み込まれながらも断固として揺れ動かない登場人物が、そこに描かれているわけです。 一方で、とても憧れる生き方で、美しい生き方だと思いますが、 一方で、巻き込まれる人の事も考えてやれよ、とも思う自分が居ます。 自分の意思を貫くために、自分だけが傷つくことにたらず、時に家族に、時に仲間に、大事な人たちへと飛び火してしまうことがあっても、 山崎先生の描く世界のキャラクターは揺らぎながらも貫き通してしまいます。 回りの人間を巻き込むことを恐れてしまう自分が弱いだけの人間なのかもしれませんが、 まだまだ若輩者の自分には、理解できない世界なのかも知れません。 【バニーボーイ】さん [試写会(邦画)] 8点(2009-10-17 00:32:34) |