259.《ネタバレ》 クスリがキマったあとのみんなは底抜けに明るい。
ドンギマリでそれぞれが独自の世界観を語ったり、浸ったりしている。
やりたい放題して楽しそうなのが、ちょっと羨ましく見えてしまう。
でも、私はやっぱりドラッグなんてやりたいとも思わない。
私はドラッグに手を出したことがない(当たり前だが)から、
ドラッグを愛して止まない人たちの気持ちや言い分は、まったく解らない。
彼らからすれば「お前ら(非ドラッグ使用者)の方がつまんねぇ人生だな」と、
冷笑し蔑んでいるかもしれないが、それでも構わない。
解りたいとも思わない。 他人に迷惑をかけなければ好きにすればいい。
自分の体と人生なのだから。
でも、自分の家族・友達・恋人にドラッグ中毒者がいたら、
こんな簡単に見放すことなんて出来るか?
私の友達にも、レントンと似たような子がいた。
発見した時、私は無茶苦茶にぶん殴って何時間もやめるよう説得した。
でも何度も同じことの繰り返しだった。
それでも「いつかは解ってくれる」と信じ、説得した。 本当にやめて欲しかった。
しかしある日連絡が途絶えた。 今その友はどこにいるかも分からない。
ドラッグに手を染めてしまう理由はそれぞれだろう。
この映画でレントンは克服しているが、現実はレントンの仲間たちのように、
克服できず、泥沼をまるでオアシスのようにすすり続けている人が多いだろう。
ドラッグ使用者は、ドラッグに何を求めているのだろう。
やはり、私には理解できない。 ただ、解って欲しい。
それを知った時のあなたを想う周囲の人々は、本当に悲しむ。
結果的に何も出来なかった時は、さらに自分を責める。
私が今願うことは、友がレントンのように生きていることだけだ。