24.《ネタバレ》 サブタイトルのとおり、不倫の二人は最後まで関係を持ちません。そこが古典的というか現代では失われてしまった「奥深さ」でしょうか。
でも、やっぱり上流階級に生まれた人は最後までその階級から出られないというか出ようとしないんですよね。
上流階級の「決して本音を言わない優しい冷酷さ」は怖すぎ…;
最初からその上流階級の人望を「得られなかった」男性は離婚と再婚を果たした。
一方、その階級の人々から愛されていたニューランドは最後まで自分の心のままの人生を生きられなかった。
その対比がさりげなく描かれていましたが、結構、監督が言いたかったところってそこかもな~と思いました(ちょっと前に流行った本「嫌われる勇気」ってやつ?)
さすがスコセッシ監督と思わせる美しい背景やセット、映像の色使いのセンスは素晴らしかった。
俳優さんで素晴らしかったのはなんといってもウィノラ・ライダー。
皆さんご指摘の通り、ミシェルは好きな女優さんですが、この役にはイマイチでしたか?;
「異端」の雰囲気はあったけど、それにふさわしい行動がなかったような気がします。
ケイト・ブランシェットみたいな女優さんがよかったのでは?
最後に「会わない」選択をしたのもニューランドならでは。やっぱり「枠」から出れないんですよね。
ほっとしたような淋しいような気がしましたが、この映画の結末にはふさわしい、と納得はしました。
良質な映画だけど、もう、ひとひねり欲しかったかな~と言ったところ。