5.この手の映画にあれこれ理屈をコネるなど、野暮って言われそうなんで、代わりに「10点」満点を献上して、ぼくがこの映画から受けた感銘に応えたいと思います。何なら、「今年のベスト作品(のひとつ)」と言い切ってもいい。ビジュアル面では明らかにディズニーのアニメ作品に追従しているかもしれないけれど、この映画には、いかにもディズニー的な「アメリカン・」ヒーロー然としたピーターはいない。永遠に「子どものまま」でいるとは、「時のとまった者」のことであり、それは「死んだ者」のことだ。そして、ネバーランドとはまさしく「黄泉の国」にほかならない…という、深い、深い、深い悲哀の感情と感傷こそを、ぼくは本作から受けとめる。そう、12歳で死んだ子どもは、永遠に12歳のまま彼を知る者の心の中で“生き”続ける。それが、ピーター・パンだ。その透明な孤独を、純粋な哀しみを、それゆえの愛しさを、ぼくはこの映画とともに共有し、慈しみたいと思う。…ピーター・パンが「死んだ子ども」だって? そんなこと原作にだってどこにも書いていないじゃないか! とおっしゃるだろうか。あまりにも強引なこじつけだと。…ならば、こう言い直させていただこう。この、一見するとただ可愛らしいファンタジーには、少なくともそういった、見る者の感情を揺さぶり、内省へと導き、切ないまでの感動で打ちのめすエモーションが満ち満ちていると。美しい、本当に、心から美しい映画だ。(…理屈はコネないと言いながら、長々とスミマセン。) 【やましんの巻】さん 10点(2004-05-06 17:38:55) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 GW中ということもあって、なかなか多かったです。ディズニーのアニメを子供のころに何回も見て、歌やセリフを今でも覚えているくらい大好きな作品だったので、実写版ではどうなるのかと楽しみに観に行きました。期待を裏切らないステキな作品だったと思いますよ。原作にかなり忠実に作られていたと思います。フック船長が感傷的になってるところはなんだか微笑ましかったです。フック船長とお父さんは同じ俳優の方だったんですね!驚きました。フック船長、かなりいい味出してたと思いますよ。ピーターパンの男の子もなかなかかわいかったですし!敢えていうならウェンディ役の子がなんかあんまりかわいくなかったのが残念ですが・・・。 【稲葉】さん 6点(2004-05-05 20:59:47) |
3.あり?公開されてから結構経ってるし、全国ロードショー作品なのに、レビュー少ないですね。往年のディズニー作品のように子供の為に作られてて、尚且つ子供だましになってなくて、結構良かったですよ。ちゃんと原作を尊重しつつ、独自の切り口もありました。・・・ただ、僕がこれ観た時、他に客がゼロだったんですよ(泣)。観に行った時間が悪かったのかも知れないけど、こういう作品は、やっぱり“小さなお友達”とキャーキャー盛り上がって観たかったなあ。 【ぐるぐる】さん 7点(2004-05-04 17:52:38) |
2.《ネタバレ》 主役から脇役に到るまでキャスティングがバッチリ合っていて、ストレス無く非常に楽しめました(タイガー・リリーが忍者ハットリくんに見えてしまいましたが)。「キス」のやり取りは、めっちゃキュートだったなぁ。パンとウェンディは当然として、パンとフック、フックとウェンディ、フックとスミーの関係も良い雰囲気を出していましたね。ビジュアルも良いし笑いどころも多数あり、久しぶりに大人から子供まで楽しめる良質なファンタジー映画を見た気がします。宣伝コピーの「僕を残して、キミは大人になる」はイヤだけど。 【ロカホリ】さん 8点(2004-04-22 21:29:54) |
★1.《ネタバレ》 娯楽映画として「普通に」面白いと思った。色がきれいだったな。 わりと原作に沿った演出だったにもかかわらず、 単なる小説の再現になってなかったのが好印象。 ティンクの復活シーンを映画的にどう描くのか期待していたが、 結局けっこう高揚感あったので、良いと思った。 パン役のジェレミーは確かに監督の言う通りはまり役だと思った。 彼のこれからに期待。
残念な点としてはティンカーベルは個人的な好みで申し訳ないがちょっといただけなかった。あれならディスニーのアニメの方がまだかわいい。 最後、ウェんディーと別れた時点で終わっちゃったのが残念。 映画的なまとまりを考慮してのことかもしれないけど、その後の大人になったウェンディとのやりとりとか、 フック船長や寿命で死んだティンカーベルのことを忘れてしまったピーターパンが、ジェーンをネバーランドに連れて行くエンディングも見てみたかった。あと、予告で流れてたCold PlayのClocksが激ハマリだったので、 上記のラストシーンにピアノのイントロが重なってエンドロール・・・とか勝手に期待していたのだが、 結局最後の最後まで流れなかった。 あれはどうやらCM用に選曲されたものらしい・・・。 エンディングで聴けたらもうちょっと評価上がったのにな~~・・。 残念といえばそれが一番残念。 ちなみにやましんの巻さんがおっしゃられている「死んだ子供」というのは、やはり本当のことかもしれませんな。 原作者のJ.M.バリーには兄がいて、その兄がまだ子供の頃に亡くなってしまったという事実があるようです。バリーは兄の死で嘆き悲しむ母親の姿を見て、そんな母を少しでも元気付けようと努めて兄の代わりを演じたと言います。子供の頃に死んだ兄はバリー本人の中では永遠に歳をとらない子供のままですから、ピーターパンの永遠の子供という物語の裏にはこの幼き兄の死という出来事が少なからず影響しているのかもしれません・・・。 もし知っていて書かれていたなら蛇足でした(^_^;。すいません。 |