45.第三帝国の反省の色が濃すぎる感じがして、あまり好きになれなかった作品・・・と表現せざるを得ない。日本版でもしも、似たような映画を作るとしたら、それは「補償」の一手段なのか?と思ってしまう。スケールの大きな作品であっただけに、少し残念にも思う。 【ロウル】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2006-05-20 21:31:25) |
44.《ネタバレ》 この監督に密室ものを作らせたらすごい…esも好きだけどこれはすごい。 まさか最後に主人公の秘書が出てくる事も、リアルな話な事も知らなかったんですが、ブルーノ・ガンツの名演もあり、息ぐるしくなるほどのリアルな雰囲気が映画から感じられます!! 地下で酒に酔い、踊り、現実逃避する将校、その将校のために無意味にソ連軍の侵攻を食い止める兵士達、、、すごい良く出来てます。 もう最後の彼女の笑顔にどれだけ癒されたか、この瞬間にスゲエほっとする自分が監督の思うツボだなぁ~と。観ても全く損の無い作品だと思います ただ、兵士の自殺シーンは見せるのに、ヒトラーとかの自殺シーンは見せないっていう区別がイマイチ良くわかんなかったので9点 【マキーナ】さん [DVD(邦画)] 9点(2006-05-15 22:11:54) |
43.ヒトラーの最後については全く詳しくなかったので、単なる伝記として評価し辛い所はある。ヒトラーの理論というものは正直言ってごもっともなことが多く、弁護士にでもなればかなり有能だったのではと思うが、なぜユダヤ人虐殺のような極論に走ってしまったのか残念でならない。ヨーロッパではこのようなことを言うだけで罪になるらしい。そのようなことも全く異常であるとしか言いようが無く(ハリウッドにも大勢居るが地位を得たユダヤ人によるヒトラーの逆虐待と言える)、その意味ではヒトラーを人間的に捉えたこの映画は価値のあるものなのかもしれない。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-05-15 16:26:13) |
42.秀作でした。誰の目にも破滅が明らかになる中、人々が見せる冷酷さと優しさ、頽廃と忠誠、緊張と弛緩。そのコントラストが見事です。特に気に入ったのは、ヒトラーの死を知った将校たちが一斉にタバコに火をつけるシーン。些細な描写ですが、この一服はさぞかし微妙な味だったことでしょう。米人はこれを優越感と興味本位で観るでしょうが、日本人は共感を抱きつつ観ることができると思います。 【眉山】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-04-16 17:38:45) |
41.ドイツ人が描くヒトラー映画か。。。 それだけでも意味のある映画かと。 しかし、もっと自虐的な映画かと思ってた。 「他人ごとではない客観」という立場で描かれた映画ですね。 ヒトラーって、こういう人物だったんだね。 かなり印象が変わった。 【とっすぃ】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-04-15 10:50:13) |
40.製作側の意図がどうあれ、アドルフ・ヒトラーが特異な存在には見えない映画でした。幕僚たちを前に切羽詰ってわめき散らす姿は、中小企業のワンマン社長の姿にも似て哀れです。映画である以上、作り物(=フィクション)であることには違いないので、最後までそれに徹してくれたほうがスッキリしたんですが・・・でも、個々のキャラクターがよく立った、それぞれに背景・人間性を感じさせる良質の作品です。 【HIDUKI】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-04-10 18:58:33) |
39.私はこの手の作品は単に、元秘書なる人物の功名心とかお金儲けに加担しているに過ぎないと考えます。後になれば何だって言えるんですよ。ラストシーンにそれが表れています。最近TVでよく見た、乙部さんなる人物にもつながる軽薄さを感じます。たかが秘書でしょ!だってこの人、若かったからとか、虐殺は知らなかったとかさんざん自分は弁解している。そして罪に問われていないわけでしょ。これはずるいね。あくまでもいちバイトさんの主観的な視点で描かれたものだと思います。私はこの作者こそ罪を償うべきだと思います。あと蛇足ですがこの作品は、せりふのシーンから、爆撃シーンへの転換の「音」があまりにも爆音過ぎます。なんだか難聴になりそうでした。せりふのシーンのたびに音を上げて、また爆撃のときに音を下げての繰り返しでした。 【たかちゃん】さん [DVD(吹替)] 3点(2006-04-05 18:50:54) |
38.ドイツがこういう作品を作るのは、別に過去の負の遺産に対する贖罪ではないのだろうが、やはり立派なんだと思いますよ。こういう映画人の姿勢は。それを「自己満足」としかとらえられないイスラエルポスト紙のコメントも悲しいとは思うが、当事者でない我々には理解し難い両国の深き溝なんだろう。う~ん。こういう作品、原爆をテーマにして米国に作ってもらって日本で公開してみたら、イスラエルポスト紙の気持ちもわかるかも?否、そんなんじゃわからんか。悲しいもんだ。相互理解するのにも一苦労させてしまう戦争とは、まったくに悲しい。しかし、えらいヒトラー似の俳優やな…と思ったらB・ガンツだったのには、吃驚。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-04-02 18:12:39) |
37.《ネタバレ》 「怒る技術」という本を昔読んだことがあるのですが本当に腹がたつから怒っている人と、人身掌握のために巧妙に他人に対して怒りを表現している人がいるようです。ヒトラーは後者であり、その怒りはポーズだったと思う。ヒトラーは最後まで狂ってはいないしヒステリックだったわけでもない、最後の12日間における怒りは自分の身を守るための人為的な演技であり、彼はとうとう最後まで「怒る」という演技を貫き通したのだと私は思えてなりません。 ヒトラーとは何者なのか?我々は普段の生活でも「あいつはヒトラーのようなやつだ」ということを日常会話で使うことがありますが、ヒトラーは「独裁者」「悪魔」の代名詞に使われることが多い。しかしこの映画を観て、彼が「ふつうの人間」であったという事実に第3者の日本人は驚き、被害者のユダヤ人は「嘘だ!」と大声で叫び、当事者のドイツ人は「まずいことを言ってくれたな」と苦い顔をしたはずです。彼が悪魔ではなく人間であったという事実を提示しただけでこれだけ多くの人が心をかき乱す。ちなみに日本では東条英機を題材にした「プライド・運命の瞬間」という映画がありますが、これはA級戦犯を美化していると問題になった作品で日本人からさえも非難の嵐でもちろん中国からクレームがつきました。しかしあえて言わせていただきたいのは、加害者であるという立場を恐れず、また他国の誤解を恐れずに日本とドイツはこのような映画を作り続けて欲しい。 久しぶりに映画の「役割」について深く考えさせられました。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-03-26 17:17:04) (良:2票) |
36.難しいことは良くわからないけどよかったっすよ。 【ゆきむら】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-03-18 16:34:32) |
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35.最後のユンゲの告白。あってよかったかなと思います。ちなみに私は若干右よりの人間(笑)。でも真実を見極める為に目をしっかりと開いて見なくてはとの彼女のコメントは不思議なほどに今の自分にズシリと感じた。日本でも戦争経験者の重みのある言葉を聞くときに感じる、実経験から来る真実の叫びとでも言うのでしょうか。少なくとも私は「あの悲劇を繰り返さないためにもどうか聞いて欲しい」と感じ取ったつもりです。ちなみに皆様のコメントはおおよそ私も同じなんですが、ちょっと思ったのが日本近辺のとかくうるさい一部アジア諸国の人達が、この映画をみてどう思うか聞いてみたいですね。 【はむじん】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-03-12 01:09:58) |
34.当事者ドイツが制作した「ヒトラー」ということで期待したのだが、当然終始破滅に向かっているだけなので起伏が乏しく、観ている此方も最後までテンションが上がらなかった。ヒトラーの役者は出てきた時、その雰囲気・喋り方が想像通りでニヤリとさせられた。実際もこれぐらい、臆病な老人だったのかもしれない。終盤の自害していくシーンは日本人が一番理解出来るのではないだろうか。自国が占領されたことが無いアメリカには絶対に分からないような気がする。もしまたヒトラーが描かれるとするならば、何故ナチが生まれたか・ヨーロッパ征服・虐殺ときっちりと描いて欲しい。 【まさサイトー】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-03-11 02:39:56) |
33.エバ・ブラウンはなぜあんなにオバサンなのか?すごく若いのではなかったか?調査不足ではあり得ない意図的な設定と思われるのでこの点が興味深い。ゲッベルス役の人の顔が人間離れしていて怖い。腹話術の人形のようだ。ゲッベルス夫人役の女優さんがすばらしい。アカデミー賞をあげたいと思う。首相夫人としての威厳を最後まで保った彼女を演じきった。以下ヒトラーとナチス時代のドイツ「人」について思ったこと。ヒトラー、ブルーノ・ガンツの演じる彼を見ていて、「ああ、この人ってもしかして、子供の頃におもちゃをあんまり買ってもらえなかったのではないかなあ」と、ごく自然に感じた。私にはヒトラーが、「欲求不満のまま大きくなった男の子」に見えた。それだけならよかったけれど、たまたま彼には人並みはずれたIQと、弁舌の才と、小心者ゆえの人の裏切りにするどい嗅覚があったためにこんなことになったのではないかなあ。案外そんなところじゃないかしら。どんな権力を手にした人間も、それが「男性」であれば、問題の根っこはくだらないところにある、というのが私の長年の研究結果である。ベルリンは、彼が造った最も高価なおもちゃであって、他人に盗られるくらいならその前に壊してしまえ、という幼稚な感情が伝わってくる。本当に幼稚園児の発想だよねえ。IQ高そうだけど。ドイツ「人」について。彼らはなぜヒトラーを選んだのか。「先の大戦」の敗戦により屈辱と苦難を強いられたこと、これは民族のトラウマとなっている。「降伏は二度とごめんだ」という言葉にも現れている。国内事情が良くない時、日本は「国の外」にしわよせすることで切り抜けようとしたが、ドイツでは、「国内の敵」にしわよせしようとしたんだな、きっと。特定の民族や、障害者の地位を下げるということは、「そうでない人」が相対的にグレードアップすることに他ならない。「そうでない人」のドイツ人がこれを「よし」としたのは、損得勘定からいえば自然なことだ。良心をワキに追いやれば。(このごろの日本もこれに近づいているな)「あいつはとんでもない悪魔だから非難していればいい」と、ヒトラーとナチス・ドイツの時代に蓋をするのではなく、その時代を生きた自分と同じような市井の人々の心情に想像力をめぐらすことこそが、「知性」の使い道と思う。私の場合はそのために実話もの映画を見ることが多い。(司馬遼太郎のうけうり) 【パブロン中毒】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-03-08 00:01:22) (良:2票) |
32.《ネタバレ》 華飾を剥いだファクトの提示はそれだけで意味をもつ。ヒトラーの狂気や独裁者のもとでの共同幻想を描いたドキュメンタリー映画ではあるのだが、ありがちな過剰な演出を排除しているのが素晴らしい。ドイツでなければ作れない映画だが、懺悔が全面に出ているわけではなく、教訓めいた色彩が強いわけでもない。しかし、強烈なメッセージが内在しているという微妙なバランス。 ヒトラーはもちろん、ゲッベルスやヒムラー、シュペーアなど、これでもかというくらい実物と似た役者を集めたことはもちろん、政治的遺書と個人的遺書の別や、愛人エヴァとの自殺前の結婚、死体が残らないようガソリンで完全に焼き切るように指示した事実、手が不自由であったことや、ヒムラー/ゲーリングの裏切りなど、忠実に史実に基づいていることも評価できる。 ありがちな「ひとつの戦闘にフォーカスした映画」ではなく、第三帝国最終期の独裁者の最期の12日間を丁寧に描いた新しい切り口に感嘆を覚える。ベルリン陥落直前であっても、人間飯を食うし、タバコも吸う。一方、自己を正当化し、部下に責任をなすりつけ、「ナチを支持した国民に同情しないのか」と問われ、「われわれを支持したのが悪い」とコペルニクス的責任転嫁を行う。ドイツの恥部を丁寧に描いた勇気に賛辞を送りたい。できれば、ナチ党の結成やドイツ国内での政治的権力の確保、独ソ不可侵条約やSA粛正など前史を描いた作品も見てみたい。 【floydpink】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-03-04 22:41:03) |
31.元々のこの映画の意向は元秘書が見た事実を伝えるためだけの事実のドキュメンタリーなのだから、観客を喜ばせたり興奮させたりする娯楽映画とは同じ土俵では評価できないでしょう。戦争を知らない自分の世代、日本という国。今当たり前のようにあるこの現実が戦争の世紀とよばれた20世紀を経てどのように成り立ってきたのか、どのような想いで戦って死んでいったのか。お金があればいい、ブランド品に埋もれていれば幸せという物質主義にまみれた現代にいながら、彼らの気持ちが少しでも垣間見たくて、自分は戦争映画を観ている。 【ちーた】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-03-01 17:26:44) (良:1票) |
30.面白いとは思うのですが、本編のほとんどがもう終戦間近で、終始追い詰められたヒトラーを延々と見せられるので、ちょっとシンドイです。 【february8】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-02-25 20:42:54) |
29.人間アドルフ・ヒトラーを描いたとパッケージにあったが,それにはさほど興味が湧かない。彼は冥府の王でも大魔王でもなく,当然ながら最初から最後まで人間なのだ。迷妄の虜となってわめき散らすのも人間ヒトラーなら,女性秘書らにそっと垣間見せる繊細さを持ったヒトラーもやはり人間。しかし,私はその点にあまり興味をそそられなかった。全体主義という名の巨大な鉄の要塞が,率いるべき途を示す指導者という求心力を失ってしまったとき,どのように崩壊していくかを私は見たかった。そしてその崩壊は音もなく,響き渡る民衆の悲鳴も伴わず,あたかも老人が静かに息を引き取っていくかのようだった。全欧州を蹂躙したナチス・ドイツのいまわの際とは,かくも静寂であったのかと今にして空しさがこみあげ,そして,あらためてその陰で犠牲になった多くの人達の冥福を祈らずにはいられない。それにしても,ラストで秘書が語る「もっと目を見開いていれば」の言葉の,なんと虚ろなことか!いくらを目を見開いていても,初めから見ようとしなければ決して見えないというのに。あの時代のできごとは大昔の伝説ではなく,今日我々のすぐ隣に存在しているはずだ。そういう意味で,多くの人に観て欲しい映画の一つです。 【Roxy】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-02-05 09:49:17) (良:2票) |
★28.《ネタバレ》 邦題に有るように、最期の12日間となっているので、ナチス滅亡にひたすら向う情景とヒトラーの最期が中心になるのは仕方ないところだと思うが、ハッキリ言ってあの小柄な爺さんになんの威厳が有るのか?と思ってしまう。ヒトラーがいかにして権力を手に入れたか?という内容もみてみたかった。 本作は娯楽という感じではなく、飽くまでもヒトラー自身にスポットを当てたドキメンタリー調の作品で盛り上がりにかける気がした。 【みんてん】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-02-04 22:29:56) |
27.《ネタバレ》 室内劇のような作りを想像していたら、激しい戦闘シーンもそれなりにあり、ちゃんとした「戦争映画」でもあった。劇中、見ている者はヒトラーの周囲の人物に「何故そんなヒステリックな小男に死ぬまでついていくのだ?」「何故新しいドイツを夢見ないのだ?」と何度も疑問を投げかけるだろう。親衛隊の若者からゲッベルスら政府参謀までが、明らかに精神に変調を来たしているヒトラーに盲目的につき従っていく。考えてみると、独裁者は生まれ持って独裁者になるのではない。独裁者は人々が創り上げるものなんですね。ヒトラーの素顔は秘書の女性にさえ細やかな心遣いを見せる柔和な中年男。一方で、そのどこにでもいる中年男が何百万人の人間を虐殺し、民族浄化を本気で実行させる。悪魔のような独裁者は私やあなたの隣にもいるかもしれないし、それを創り出す私たちの中にも存在すると実感できた。ヒトラーは人々を映す大きな鏡だったのかもしれない。ラストのユンゲのインタビューのように、「目を見開いていなければ」それに気が付かない。そしていつかはゲッベルス婦人のようにわが子を自分の手で殺していくような愚を犯すことになる。あの死人のような無表情の悲しさ。胸が締め付けられるように辛く、そして恐ろしかった。イスラエルはヒトラーを美化していると反発したようですが、第3者として見ると、人間の愚かな性質や戦争の馬鹿らしさをこれほどに描ききっている戦争映画は少ないと思う。 【しまうま】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-02-04 21:17:33) (良:3票) |
26.長時間も気にならずに第三帝国の最後を見届けることができました。ヒトラー自身の人間性については思ったほど描かれてはいませんでしたが、ドイツ自身が作ったことに意味があるのですね。最後のユンゲのインタビューは蛇足に思いましたが。 【毒林檎】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-01-25 21:33:25) |