★5.《ネタバレ》 ヨットの機器を売る会社を経営するヨット好きの男。 しかし順調とは言えない会社の経営状態を打破すべく、 単身ヨットで無寄港世界一周という過酷なレースに挑んだ、実在した男のドラマです。 ヨットは好きだが素人。チャレンジの準備に費やす時間も著しく不足している。 借金をしてまで挑んだこのレース、勝てば人生一発大逆転ですが、勝って賞金と名声を得ない限りは全てを失う。 案の定ヨットはトラブル続き、順調な航海が続いているという嘘を重ね、進むことも撤退することもできない。 大海原を行く爽快感や解放感は全く無く、海洋アドベンチャーとしても極めて地味な作品ですが、 絶望と孤独のヨットで徐々に精神的に追い詰められていく男を演じるコリン・ファースは流石に見応えがありました。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-03-16 20:48:32) |
4.《ネタバレ》 1960年代、イギリスで開催された単独無寄港での世界一周ヨットレース「ゴールデン・グローブ・レース」。このプロでも尻込みするような過酷なレースに、素人ながら無謀にもチャレンジしたある一人の男がいた。彼の名は、ドナルド・クロ―ハースト。ヨットのセールスマンでもあった彼が、自社の宣伝のためにこのゴールまで何百日もかかる危険なレースに名乗りを挙げたのだ。本作は、そんな彼の無謀とも言える挑戦を実話を基に描いた冒険ドラマだ。監督は前作『博士と彼女のセオリー』でスマッシュヒットを飛ばしたジェームズ・マーシュ。たった独り大海原へと繰り出し、時に精神を病みながらも冒険を続ける主人公を演じるのは人気俳優コリン・ファース。他に、主人公を献身的に支える妻をレイチェル・ワイズが演じております。端的に述べさせてもらうと、このドナルドという男は単なる目立ちたがりの大バカ者ですね。碌に準備も出来ていないのに、自らの大言壮語を撤回することも出来ず、ずるずると引き返せなくなって仕方なくスタートを切ったものの、やはりすぐに過酷な目に遭っちゃって早くも心が折れそうに。でも、大借金をしてまで繰り出してきたし、自分の子供たちにも大見えを切った手前、引き返すことも出来ず、挙句の果てに最後は……。正直、自業自得というほかありません。現代で言うと、視聴回数を稼ぐために危険な動画を投稿していたユーチューバーが最後は最悪の事態になっちゃったようなもんです。と、現代のイカロスとも呼ぶべきこの男の無謀な挑戦をあくまで客観的に描くという本作のテーマは分からないでもないのですが、若干掘り下げが足らない印象。このドナルドという男の狂気性や遺された家族の葛藤や哀しみをもっと踏み込んで描いていれば、より完成度の高い作品になっていたと思うのですが、そこらへんがどうにも甘い。ただ、大海原を優雅に泳ぐクジラやイルカ、容赦なく襲い来る過酷な嵐など、そのダイナミックな自然描写はさすがにBBCが絡んでるだけあってなかなかの迫力でした。また、単調になりそうな主人公の孤独な航海も回想シーンや遺された家族の描写をうまく挟むことで最後まで普通に見ていられます。それだけにテーマ性という点でなんとも惜しい作品でありました。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2019-10-28 01:03:00) |
3.《ネタバレ》 アマチュアセーラーがヨットで単独無寄港世界一周を目指す海洋アドベンチャーかと思ったが、実は孤独に苛まれるヒトの内面の苦悩を描く人間ドラマ。寂しくって、恋しくって、パチこいちゃったボク。そうとは知らず続く男の快挙に湧くジモト。帰るに帰れなくって、ボクちゃん遂に広いひろ~い真っ青の海原へダイブ。ヒトは追い詰められるとそんなコトするんだね。奥サマ、年を取られてもきれい。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 6点(2019-01-20 00:04:15) |
2.《ネタバレ》 レースに臨む準備のあまりのお粗末さに呆れてしまい、大海原での孤独や恐怖の感情がお目当てコリン・ファースをもってしてもかき消されてしまいます。ただ、陸地での皆の無邪気な喜びようが示す、進む事も退く事も出来ない苦しみは感じ取れました。一文無しになっても後ろ指指されても、妻と子供は父に戻ってきてもらいたかったのだろうと思うと胸が塞がります。勝者が賞金を遺族に寄付した話に挑戦の目的の違いを思いました。実話だという事で抑えた語り口の地味な作品。 |
1.《ネタバレ》 この監督のスティーブン・ホーキングの「博士と彼女のセオリー」が好きで観に行きました。前知識がほとんどない状態でしたが、なんというかあまりすっきりしない映画でしたね。実話らしいですがあまり主人公に共感もできませんでした。エンドロールでずっと海の音が聞こえていたのが印象的でした。 【珈琲時間】さん [映画館(字幕)] 5点(2019-01-12 20:51:38) |