21.原作読んだ上での鑑賞。その原作をほぼ忠実に映像化出来ている、といったのが総合的な感想ですが、宮部がなぜ特攻を選んだのかは、原作より理解度を上げていた感じがします。「弟からみても魅力的な姉さん」を吹石一恵が見事に演じています。やっぱり彼氏も登場させたほうが良かったのかも。あと、ヤクザが妻を助けるシーンを盛り込んでもよかったかな、とも。VFXは日本映画にしては秀逸です。(戦闘シーンだけは良かった「パール・ハーバー」に勝るとも劣らないものだと思います。)それにしてもハイレベルな合コンメンバーだったなあ。。 【たきおか4号】さん [映画館(邦画)] 9点(2014-01-05 19:07:08) |
20.《ネタバレ》 「特攻はテロなのか」「日本国民は皆が狂信的愛国者だったのか」そこへの切り込みは原作において強く印象に残っていたくだりなんですけど、映画ではさらりと語られるのみでしたね。そのせいか映画で描いたのは宮部のヒロイズム主体という印象を受けました。映画として見せ場も多くてよくまとまっていると思うだけに残念です。なんでそこを端折るかなと思ってたら、そうですか、制作にA紙が噛んでましたか。色々とあるんですね。 【由多】さん [映画館(邦画)] 6点(2014-01-03 14:44:59) (良:1票) |
19.《ネタバレ》 戦闘シーンは日本映画とは思えないほど、見応えのある映像でした。全体的にとても丁寧な作りで戦争を題材にした映画にしてはわかりやすかったです。ただラストの回想や現代に現れるゼロ戦、松乃がヤクザから助けてもらうクダリは感動を狙い過ぎかと思いました。 【しっぽり】さん [映画館(邦画)] 7点(2014-01-01 23:10:41) |
18.小説読んで感動し、映画を楽しみにしていました。感動を損なわずにあの長い小説をいかに1本の映画にまとめあげるか期待と不安がありましたが、見事に感動させてくれました! 【ぺん】さん [映画館(邦画)] 10点(2014-01-01 02:15:47) |
17.《ネタバレ》 個人的に百田の本って胡散臭さが満載で、この原作も何処かで読んだことあるよな、と思って思い出したのが、浅田次郎の「壬生義士伝」なんだよね。だから新鮮味が全くないし、幕末と太平洋戦争では戦いの意味合いが大きく違うのにそこを家族愛という一点で同質化していることを考えると、この人はやっぱり放送作家あがりなんだな、と思うんだよね、つまりは、ウケを狙ってるって事。それに輪をかけてるのが山崎貴。結局、今回の映画って「ALWAYS 三丁目の夕日 戦争回顧録編」って事か?と思うほどやってる事が同じ。何処かで綿密な取材をして…みたいな事を言っている解説者がいたけど、綿密な取材をしていれば、井崎が宮部を「小隊長」とか言わないのはわかる筈。映画としての話の繋ぎ方も、想像の域まで語られたかのような変な繋ぎ方になるのだと思うんだよね。戦争映画を感傷的に描くのをあたしは否定はしませんが、感傷的に描くなら描くなりの丁寧さは絶対に必要だと思うんです。そういう根本的なところをないがしろにして、涙を誘うようなシーンを入れたって泣ける筈が無いよね。ついでに言うと特撮やCGって、非常にセンスがいると思うのだけど、この映画からは残念ながらそうしたものもあまり感じさせられないんだよね。この監督って、特撮とCGは専門家の筈だけどこの映画に関しては雑なCGが多いです。特に米空母から撃ち落とされる零戦の映像は、米軍の記録映像にそっくりだったのが、気づいた限りでも3つあります。意図的にやってるのであれば、映画として駄目だと思うし、意図してないんだとすれば、監督として駄目じゃないかな? この映画を見て多分、感動する人って多いんだろうね。でも誤解しないで欲しいのは、これはあくまでも戦争という事実だけをベースにしたフィクションで、本が何気にベストセラーになっているから映画化されただけで、こんな映画を見た事で戦争そのものを理解したような気にはならないで欲しいという事かな?役者が非常に頑張っているから変な説得力があるのだけど、いやいや、これを真実みたいに取られてしまったら特攻で亡くなった方にも失礼だし、何より生き残った方に失礼だなと感じます。この映画を見て感動した方が居たら、是非、角田和男著「修羅の翼」を読んで頂きたい。この小説、映画の感動なんて簡単に消し飛んでしまうと思いますので。 【奥州亭三景】さん [映画館(邦画)] 1点(2013-12-29 23:45:20) (良:7票) |
16.《ネタバレ》 この『永遠の0』の原作者・百田尚樹と監督・山崎貴は非常に近い製作姿勢であると思っています。つまり受け手の無知を前提に置き、全てを懇切丁寧に押し付けがましく描写しているということです。今回は映画のレビューなので映画に限った話に留めます。 これまでの映画でもそうであったように、山崎貴は感動的な音楽と過剰な説明的台詞、泣きの演出で観客の感情を無理矢理にでもコントロールしようとする監督だと私は思います。本作でもその作風は健在で、あらゆる場面で辟易しました。 例えば音楽では、この映画では感動的か緊張的な音楽がほぼ常に鳴っている印象です。回想から現代パートに戻っても延々と「感動しろ!」と言わんばかりに鳴り響いている。ハッキリ言って無粋だと思います。 例えば過剰な説明としては次の場面。宮部の初登場シーン、次々と空母の着艦に失敗する戦闘機が映り、整備士たちが「ハッハッハッハ!」とまるで万歳三唱のように笑う。私はコントを見ていたのでしょうか。誰かが宮部の悪口を言う時は本人や上官が聞こえる位置で態々言う。そんなことしたら処分モノじゃないの? そもそも物語の文法が出来ていない。末期ガンに犯された井崎さんが、横須賀に寄港した際に宮部が家へ帰っていることを語り回想シーンに移りますが、宮部が家でどう過ごしたのかを勿論井崎さんは知る由もない。でも普通に詳細に描いてしまっている。この映画では戦争体験をした語り部の回想が繰り返されているのに非常に不自然です。恐らく「馬鹿な観客はそんな細かいことに気がつかない」と思っているか、作り手が単に馬鹿かどちらかでしょう。他にも色々ありますがとても書ききれない。 そういうことで観ている間色々残念というか悲しい気持ちにさせられましたが、何より悲しかったのが劇場内の反応です。終盤ではかなりの数の観客がすすり泣きしていました。つまり山崎貴の演出は余すところなく観客に伝わっており、その演出に白けている私の方がマイノリティなのだ。権威的で言いたくはないけれど、昔の名画というのは観客に読み解かせる余白をもっと残していたと思う。私にとっては過去の名画こそ失われた幻の零戦と言うしかありません。 ああ、戦闘シーンは良かったですよ。それだけ。 【民朗】さん [映画館(邦画)] 4点(2013-12-28 22:33:20) (良:2票) |
15.《ネタバレ》 原作は「命を惜しむ戦闘機乗り」というこれまでに描かれなかった異色のキャラクターを主軸に、現代ともリンクさせた家族愛や同志愛、さらにはミステリー要素も盛りまれ、その底流にゼロ戦や、太平洋戦争史といったミリタリー面からのアプローチを誠実に描いたところに秀逸さがある作品だが、本作はまずこうした原作に対する監督のリスペクトがしっかり感じられる作品とはなっている。特に歴史考証がしっかりなされた衣装やセット(戦後のバラック小屋などは地味だが手抜きをせずに作っている等)に加え、本作の面目躍如はリアルな空戦シーンなど、監督がこだわったであろうシーンもVFXの進化によって過去にないレベルで再現されている点だ。反面、現代パートは定点での取材シーンが中心のため、画面に動きをつけるのは難しかったと想像されるが、ベテラン俳優の演技力がしっかりそれをカバーしていたと思う。特に本作が遺作となった夏八木勲は味のあるいい演技を見せている。もし宮部久蔵なる人物が実在していて、その史実に基づいたフィクションとして製作され、エンドロールで実際の写真が映し出されたと想像すればおそらく嗚咽クラスの感動があったかもしれないが、作中でも語られていたように、戦争で死んだ人、生き残った人にも、それぞれのドラマがあったことを改めて想起させてくれる点で、この作品が平和な時代に生きる私たちに有益なメッセージを投げかけていることは間違いない。 【田吾作】さん [映画館(邦画)] 8点(2013-12-28 20:46:44) (良:1票) |
14.《ネタバレ》 三浦春馬がゼロを幻視するシーンにホロっと来ました。原作には大いに感銘を受けたクチだけど涙腺が緩むことは無かったので、映画版を観た意義はありました。 終戦から間もなく70年。劇中でも語られるように、当時を体験した人はどんどん減りやがては居なくなります。今は節目の時節なのだと思います。戦争体験者から昔話を聞いても、現代に生きる、特に若者の生活や考え方が劇的に変わるとは思いません。状況が違い過ぎるからです。でも、「知っている」ことはとても大切だと思っています。それによって判断の基準や物差しが生まれると思うから。本作はフィクションですが、戦争に関わった人たちすべてに物語があったという台詞には説得力を覚えました。 そういう意味で、世代を繋ぐことをテーマにしていたと思える原作の根幹は伝わって来ました。多くの方がご指摘の通りオーバーアクションが鼻に付きますが、私には瑣末でした。 原作読後は、真珠湾・ミッドウェーから南方戦線を経て沖縄へ至る太平洋戦争の前線が初めて一本の線で繋がったように感じられました。私にはそれも意義深かったのですが、さすがに2時間余の映画には望めなかったです。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-12-28 13:37:15) (良:1票) |
13.《ネタバレ》 「今を感謝」込められたメッセージを感じた。原作者は映画化の話を何度も頂いていたが断っていたという。しかし今回の脚本を観た時にこれはと思いOKを出している。最近のアニメのリメイクなどに見られるこれを本当に原作者がOKだしたのか?と思えるような作品が多い中、本当にいいものに仕上がっていると感じた。私の叔父も特攻隊で亡くなっている・・・何か哀悼の思いが湧き出て来て涙が止まらなかった。気が付けば2夜連続劇場に足を運び観ていた。会ったこともあまり話を聞いたこともない叔父ですが何故か私との因縁を感じる。かつて広島に住んで居た時に江田島術科学校に見学に行った時、叔父の名前を碑に刻まれているのを観た時感慨深かった。戦争がどうのこうのなんていう奇麗ごとはその時代通用しなかったと思う。今だってそう思う。絶対にやってはいけない・・・と言っても私たちの世界でどうこうなる問題でもないように思うし、また世界が「今に感謝」を取り戻せばそれも回避出来るのではと感じる。離婚したり自分の家庭や学校、職場も平和に出来ない世の中である。これは価値観の違いからそうなると思う。それが世界レベルになればそれこそが戦争の火種では・・・それなのに戦争問題になると色々言うことに矛盾を感じる。「感謝がなくなると当たり前になる」これは先般の震災で学んだこと。そんな中普通でいる。家族がいるなど当たり前のことがそうではないんだということに思いを致さねばと思います。物が豊かになり便利になった今、心を更に豊かにするべきだと私自身反省しました。先人達の「愛国の志」に感謝と敬意を表します。 【レスポーラー】さん [映画館(邦画)] 8点(2013-12-28 01:11:30) |
12.原作に比べ、かなり脚色している部分もありましたが、素直に泣けます。 また、ベテラン役者陣の名演にかなり惹かれました。 決して若手陣の演技がクサイわけではないのですが、差があり過ぎる様に感じました。 しかし、この監督、何で上映時間の長い映画ばかり作っちゃうんでしょう? 単に編集が下手なだけかもしれませんね。 【ミスプロ】さん [映画館(邦画)] 9点(2013-12-27 23:27:24) |
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11.《ネタバレ》 私も戦死の理由で爺ちゃんは実の爺ちゃんではなかったものですから、自ずから三浦春馬君の立ち位置で鑑賞することとなりました。 正直、現代パートの大げさなところにはちょっと萎えました。 また、終戦後のラブストーリーは「そんな美談があるかい!」と内心うんざりしました。 実際、生前にうちの爺ちゃん婆ちゃんの話聞いたって、こんな綺麗な話じゃなかったですし・・・ しかし、そんな微妙な気分は、終盤、夏八木さんの「あの頃、みんながそれぞれの物語を抱えていた…」の言葉にすべて吹っ飛ばされました。 もう駄目でした。とにかく当時は食っていくために仕方なかったんでしょうが、そんな一言では到底片づけられない思いがそれぞれにあったと思います。 ノホホンとしていたうちの爺ちゃん婆ちゃんの抱えていた思いなどわかる由もないですが、映画館で初めて不覚にもハンカチを出してしまいました。 そして最後に久蔵の零戦がファンタジックに現代の空を飛び去っていくシーンでは、私の本当の爺ちゃん(写真で見る限り岡田君のようにイケメンじゃないですけど^^;)がエールを送ってくれているような気分になって嗚咽しそうになるのを堪えてました。 冷静にみれば戦争映画としてはちょっと軽いかなと思いますが、夏八木さんのワンシーンだけでも私にとって見る価値がありました。 今こうして生きていることに感謝し来年も頑張ろうと思います。 【午の若丸】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-12-27 20:58:29) |
10.嘘はいけません、嘘は。命が惜しいから乱戦になると戦場を離脱する?そんなパイロットなどあり得ません。そもそも命が惜しい人は、ただでさえ危険な飛行機に乗ろうとはしませんし、戦闘機同士の空戦が始まれば、それは乱戦になります。空戦が仕事の戦闘機乗りが、そこから逃げ出すなんてあり得ませんし、逃げ出したら仲間を見殺しにすることに繋がります。主人公はそんな自己中だったのでしょうか。 ◇◇ P51相手の空戦シーンでも、上昇が得意で急降下が苦手なゼロ戦を、なぜか急降下させて逃げようとするなど、疑問に思うシーンもチラホラ見られたし、結局この映画って、不勉強なスタッフが作ったファンタジーに過ぎません。「これこそが真実のゼロ戦パイロットだ」などと勘違いする人が出てこないことを祈らずにはおれません。 【駆けてゆく雲】さん [映画館(邦画)] 3点(2013-12-27 10:00:03) (良:3票) |
★9.無駄に氾濫する説明台詞に、その会話が始まると同時に鳴り出す説明調のBGM。 このパターンが全編にわたって続く。 おまけに語り手自らが感傷に溺れきったナミダナミダの鬱陶しい表情芝居の羅列と、 手とり足とり。これは幼児向け番組か。
思い入れも過剰にキャラクターに寄りすぎのカメラは引くことを知らず、 ダラけた脚本は、省略というものを知らない。
一枚の写真は最後に一度だけ効果的に見せれば十分だろう。何度も見せる気が知れない。 橋爪功の知るはずのない、一夜の帰宅シーンのエピソード。 なぜ、それをあたかも橋爪のフラッシュバックのごとくに視覚化し、 現在シーンの三浦春馬らのショットへ繋げるのか。 ここも、後半の井上真央に語らせればすむだけのシーンだろう。
見せるばかりが脳。見せないことで語るということをまるで知らない。
いくらシネコン映画とはいえ、観客をなめすぎではないか。
【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 2点(2013-12-26 22:26:51) |
8.《ネタバレ》 大ベストセラーの原作小説は600ページ弱の長編ながら、読み手をグイグイと引き込む魅力的な作品であり、最後の数十ページは活字が滲んで見えてしまう程に感動を誘う。筋立ての素晴らしさもさることながら、宮部のかつての戦友だった老人達の口から語られる闘いの場面も、数ある戦記物に記された内容と相違なく、ミステリー仕立てでありながら大東亜戦争の史実をも知る、という二重の意味で素晴らしい作品となっている。この長編小説を約2時間20分の映画作品として仕立てる場合、どの場面を削るかではなく、どの場面を選り抜くかという難しい作業になる事は想像に難くなく、その手の映像作品は骨抜きになった駄作になる確率が高い。実際に多くの場面が省略されているし、改編された部分もあるが、尺に制限のある映画化作品としては秀逸だと感じた。CGも邦画としては十分なレベルにあったし、空母赤城の勇姿も実に素晴らしい。ただ、登場する空母は赤城一隻だけであり、加賀、蒼龍、飛龍、等を含めた空母機動部隊の映像が見たかった、というのは少し贅沢だろうか。日清・日露とは違い、先の大戦である大東亜戦争は敗北に終わった。それが故、ゼロ戦や連合艦隊、戦艦大和等を題材とした映画作品は戦後に植え付けられた自虐史観によって「日本は侵略戦争をした悪である」「絶対に戦争はいけない」という誤ったテーマが物語を覆ってしまい、思想的に偏ったものとなってしまうケースが殆どだろう。そんな中、本作品は左にも右にも寄らず、極めてニュートラルな視線で語られている。現在の豊かに繁栄した日本を我々は当たり前だと思いがちだが、今の世はかつて国を守る為、家族や両親を守る為に戦い、散華していった英霊達が夢見た未来であることを忘れてはならない。中国は爆発的な軍拡を背景に尖閣諸島や沖縄を虎視眈々と狙っており、可能な限り戦争を避けるためには軍事力の均衡を保ち、侵略を阻止する事でしか平和を守る事は出来ない。この映画作品を多くの人が鑑賞し、守るべきものは何か、なすべき事は何かに気づくことを願う。 【roba】さん [映画館(邦画)] 9点(2013-12-26 22:03:21) |
7.《ネタバレ》 原作未読です。原作で取りざたされる右翼的な何か、という感じはあまりしません。戦争を美化するとかそれ以前に、映画のづくり自体が散漫な印象を受け、鑑賞後非常にもやもやした感覚が残りました。この作品には大まかに①演技力の問題、②演出の問題、③プロットの問題、があると思っています。まず①演技力の問題について。特攻で命を捨てた宮部の孫である三浦春馬と吹石一恵の演技が終始オーバーアクトであり、表情作りもわざとらしいのが気になり、最後まで安心して観ることができませんでした。その演技力のなさをカバーするために生じているような気もするのですが、②演出についても「お涙頂戴」するために、登場人物が泣いている姿を(「感動的」なBGMと共に)繰り返し見せられるのが酷く苦痛でした。悲しくて泣くか、うれしくて泣くかは鑑賞者が決めることで、人が泣いている姿を見せて悲しませようとするのは表現手法としても浅はかすぎやしませんか。また、これも演技力のなさをカバーするための小技かわかりませんが、やたらと飲食をしながら話すシーンが目立ったのが気になりました。スポンサーへの配慮かと想像されますが、ひたすら酒やコーヒーを飲んだり煙草を吸ったり、妙にお腹がすく演出でした。また、想像に任せることによって膨らむはずのイメージも説明過剰であることでぶち壊されてしまっています。最後に宮部が特攻するシーンや、ヤクザの刀のエピソードもクドイですし、映画が長くなる原因になっているかと。最後に③プロットの問題ですが、三浦数馬の祖父が宮部の戦友だったことがわかるシーンはギャグかと思うくらいずっこけました。「お前がラスボスだったのか!!ていうか最初から言えよじじい!!」と、心の中で叫んでしまいました。宮部が特攻を決意する経緯も十分描き切れているとは思えませんし、ラブストーリーなのかサスペンスなのか戦争アクションなのか反戦映画なのか、そのいずれもが中途半端で、とても満足のいく作品ではありませんでしたが、トンデモ映画として友達と語り合うネタには十分なるかな、と思いました。正直、ラブストーリーをやりたいのであれば、特攻隊をネタに使うのは卑怯だとすら感じました。 【もっこり八兵衛】さん [映画館(邦画)] 3点(2013-12-26 21:38:57) (良:2票) |
6.《ネタバレ》 原作を読んでいないので、戦争末期の上官と部下、2人の祖父の関係とそれぞれの思いが見えてきた時はやはり感動しました。 原作から省略されている部分もあるのだろうけど、家族のために生きて帰ることにこだわっていた宮部がなぜ特攻に志願することになったのか。その心の軌跡も十分感じることができたし、敵艦に辿り着くこと無く特攻機が次々に撃ち落とされていくシーンは、戦争の虚しさを感じざるを得ないと共にその迫力は映画ならではものであり、映画館で見て良かったと思えました。 2人の孫がもう1人の祖父の実像に迫ろうとする中で出会う、かつて宮部の戦友や部下であった老人達を演じるベテラン俳優陣、特にヤクザの親分役の田中泯の凄味のある存在感。別れ際にかつての戦友の孫と抱き合うシーンは、彼が宮部をどう思っていたのかが伝わってくる感動的なシーンでした。本作の最終番で語られる、終戦間もなくの時期に宮部の妻が襲われた際に、日本刀を持って助けてくれたという男。これが誰だったのか明確な答えは出されませんが、それで十分ないいエピソードの挿入でした。 2人の孫に全てを告白する、今年お亡くなりになった夏八木勲さんの姿にも感動しました。もう1人の祖父の実像に迫ろうとするミステリーでもあり、戦時中と今、時を越えて繋がる男の友情や家族愛のドラマでもある。2時間半近い長尺ですが、長さが気にならない中身の濃い映画でした。 【とらや】さん [映画館(邦画)] 8点(2013-12-26 20:23:05) |
5.《ネタバレ》 ベストセラー小説の映画化ということで小説を読んだ後に鑑賞される方は結構いらっしゃるかと思います。私も小説を読んだ後の鑑賞でした。多くの場合原作を読んだあとの映画鑑賞だと、『う~んいまいちだなぁ~』と思うことが多々ありますが、この作品は素晴らしかったですね!600ページ近い小説ですので2時間20分内には全ては収められないだろうとは思っていましたが、主人公、宮部久蔵の人物像を語る元戦友を絞っていたり、当時の戦況はそれ程多くを語らず、主人公に関するエピソードを中心に作られているので、なかなかまとまっていたと思います。 後半の宮部をライバル視していたヤクザのおっさん(景浦)の所に健太郎が話を聞きに行き、話が終わった後に景浦が健太郎を抱きしめるシーンはもう小説を読んだ時は“泣いちゃって泣いちゃって”字が読めなくなるわ、嗚咽するはで大変(笑)だったんですけど、映画でもやっぱり号泣しましたね、あのシーンの景浦の気持ちってどういう気持ちなんでしょう?色々な解釈の仕方があると思うんですけど、答えが見つからないのに号泣しちゃうんです。 【みんてん】さん [映画館(邦画)] 10点(2013-12-25 11:48:28) |
【じょーー】さん [映画館(邦画)] 10点(2013-12-25 10:16:44) |
3.小説は読んで嗚咽したんですか、映画の方は零戦、空母好きという事もあり 嗚咽とまではいきませんでした。CGは予算の関係からか時間そんなに取って ないけど日本のVFXとしてはよく頑張ってます。 20台の人に本当に観てもらいたいです。田中泯と今は亡き夏八木勲がいい味 出してます。 愛、友情いろんな意味で続いていて『永遠』なんですね。 利己主義社会の現在、人を想う気持ちに心洗われました。 今年最高の名作です。『風立ちぬ』よりよっぽどいい。 【SHOGO】さん [映画館(邦画)] 9点(2013-12-24 23:03:48) |
2. 戦争の残酷さをリアルに描きながら、感傷的な内容を終わらせていないことがこの作品の良さです。いわゆる「ヒーロー」ではない軍人がたくさんいたのだと思うと胸が痛みます。 【海牛大夫】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-12-23 17:36:09) |