★13.そもそも自分のことだけ考えてやりたいことをやる頭もよくない悪いやつというのに共感を覚えないので、そんな主人公が赤ん坊を手に入れてどう変わろうと全く理解できない。 【HK】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-01-27 12:56:40) |
12.《ネタバレ》 ストーリーの展開としては、平気で殺人を犯してしまう主人公が、赤ん坊を車の中に置き去りにしなかった理由がわからない。・・・・全体として強いて解釈すれば、どんな犯罪者にも悪と善とが心中に混在していて、何かのきっかけで、善なるものに目覚めるということなのだろうか。・・・・だけど、これだけの貧富の差、不平等を放置しておいて、赤ん坊の無垢さだけを頼りに、乱れた秩序に平安をもたらしましょう、というのはあまりに安易なような、、、、。極めて治安の悪いヨハネスブルクと言うけど、この映画の牧歌的な雰囲気を見ていると、救いが必要なのは、むしろ先進国の都市の方なのかもしれないと思えてくる。・・・・暴力、犯罪を描いているはずなのに、出てくるのは善人っぽい人ばかりだし、、、、主人公は、無垢な赤ん坊によって善なる心を育むけど、日本では、幼児虐待が増加しつつあるわけです。・・・・・・・・音楽といい、ストーリー展開といい、なんだか高校生や大学生がつくったフィルムを見ているような気がしました。 【王の七つの森】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-01-23 22:58:36) |
11.《ネタバレ》 映画に登場する不良にはパターンがあって、1ふてくされている、2世間に対してたかをくくった態度をとる、3馬鹿にしたうすら笑いを浮かべる、といったところ。なのにこの主人公はそのどれもしてくれない。常に硬い表情を張りつめ崩さない。世間に対してどちらかというと怯えているようでもあり、それを無理に鼓舞して向かってる感じ。車椅子の男に「なんで生きているのか?」と尋ねるあたり、からかいも皮肉もなく、僧に疑問をぶつける求道者の真剣さすら感じられる。彼の表情がこの映画のすべてだ。話の段取りは、母の記憶や女性のたしなめなど、陳腐に落ちかねないぎりぎりのところで進むが、射殺されるドラマチックなラストを採用しなかったことは成功だった。彼の被害者であるブラザーの声に励まされ、みっともなく手を上げる姿で切り上げる。おそらく求道者が道を見いだしたときの姿というのは、そのみっともなさが神々しいこんな姿なのじゃないか、という気にもなってくるのだ。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-01-16 12:20:25) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 ヨハネスブルグに並立して存在する高層ビルが立ち並ぶ近代的な街並と荒廃したスラムのあまりの違いに驚きました。同じ赤ん坊でも生まれた場所が違うだけで、人生(それも豪邸か土管かというような非常に格差のある)が決まってしまう不条理さをクールに描いており、非常に衝撃を受けました。 【TM】さん [DVD(吹替)] 8点(2007-12-08 13:16:14) |
9.《ネタバレ》 なかなか渋くて良かったです..ラストはねらい過ぎ、でしたね~ そこだけが残念!..(赤ん坊を置いて、とっとと逃げるでしょ~ あの状況なら..) 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-11-28 12:19:36) |
8.《ネタバレ》 悪者が子供と接するうちに、心変わりしていく。 パッケージを見た時「パーフェクトワールド」を想像した。 この映画で10点になれないのは、ラストの物足りなさ。 結局、何を1番訴えたかったのかが最後まで伝わらなかった。 でも、総合的にみて、友情、愛情が随所に盛り込まれて 非常に見やすい映画だった。 【kure】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-11-19 11:43:57) |
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7.《ネタバレ》 いい映画なのだが、今一歩感情移入できないのと強引さを感じた。あそこまで暴力・殺しに身をおいていツォツィが赤ん坊を連れて帰った理由は?生まれ育った環境が背景にあるのだろうが、ちょっと違和感を感じた。ただ、ツォツィの演技は素晴らしいものがあった。若干のわざとらしさはあれど、子供に見せる顔と仲間達に見せる顔の変化は、彼の寡黙な性格を上手く表現していた。ツォツィが「礼儀」や「人を思いやる心」を学んでいくという設定は、王道なれど観ていて安心感がある。安定した構成や映像の雰囲気はよかったのだが、あの音楽の挿入はいただけない。とても安っぽい。全体として静観な雰囲気で終始すれば、もっとよい世界観を生み出せたと思う。 【グングニル】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-11-10 17:44:28) |
6.《ネタバレ》 このコンセプトを北米やラテンアメリカ等に置き換えでも成立するだろう。しかしこの映画、舞台は南アフリカ、治安の悪さで悪名高いヨハネスブルグ、旧黒人居住区ソウェトである。この舞台設定だけでかなり類似の不良映画よりも得をしていると思われる。そしてツォツィをはじめとするチンピラ少年達の眼光の鋭さ、独特の存在感が本作の一番の宝だ。この舞台にこのキャスト、映画の成功の半分は約束されたと言っていい。 ツォツィが乳児とのふれあいから人間性を取り戻していく過程は多少無理があるような気がするのだがぎりぎり許容範囲に収まっていると感じた。ただ、彼が最終的に人間性を取り戻すにしても、それまでに犯した犯罪があまりに重大すぎる。脅迫、強盗、ふたりを殺害し、乳児の母親を半身不随に陥らせた。監督はあえてツォツィがホールドアップするところで物語を終わりにしたが、個人的にはDVDに収録されていた銃殺されるバージョンの方がバランスは取れていたように思う。 【ロイ・ニアリー】さん [DVD(吹替)] 7点(2007-11-09 13:53:38) |
5.饒舌で冗長な作品の多い昨今、極めてシンプルなドラマツルギーを保持しながら、観る人の感情に訴えかける奥深さで、心に染み入るように感動が伝わってくる。上手い映画とはこういう作品のことを言うのだろう。アパルトヘイト以来、アフリカを舞台にした映画が次々と公開されているが、同じ黒人居留区のスラム街を描いた「シティ・オブ・ゴッド」の喧騒に対し、本作が意外なほどの静謐さで貫かれているのは、時代や国家を超越した、謂わば人間本来の「優しさ」と「寛容」と言う普遍的なテーマに集約されているからだろう。地を這いつくばり、貧者がより貧者を襲ってでも生き抜いていかなければいけない生々しい現実の中、生まれながらにして薄幸で、無軌道にしか生きられないツォツイは、他の人間を敵視し決して心を開こうとしない、まだあどけさの残る孤独な少年だ。しかし、無抵抗で純真無垢なる者と対峙した時に見せる慈愛と、思春期の少年らしい女性への憧憬は、母なる者へのイメージと重なり、彼の不幸な生い立ちを感じさせる一方で、本来の人間らしさが芽生えた事を印象づける。このツォツイを演じる少年の荒んだ眼差しとナイーブな表情が素晴らしい。終盤、ブルジョワ夫婦も警察側も、やけに物分りが良過ぎるのが気になるところだが、作者自身が、世の中に本当の悪人はいないという、性善説を前提として創られているからかも知れない。 【ドラえもん】さん [映画館(字幕)] 9点(2007-10-18 17:54:42) (良:1票) |
4.この暴力的な犯罪者に同情の余地はない。 描写が生々しくて生理的には受け付けないタイプの作品なんだけど、赤ん坊が登場してからは、その先がどうなってしまうのかちょっと気になった。 何の知識もない若い男が赤ん坊を育てようとすると、もっとコメディじみた大惨事になると思うんだけど、この作品にそんな笑いは必要ないのかも知れない。 同情の余地のない犯罪者のはずなのにラストは何故だかドキドキしてしまった。 たぶん心の中で撃たないで欲しいと願っていたのだろう。 どこで心変わりしてしまったのか、僕にもよくわからないけど、僕はこの暴力的な犯罪者に対して同情してしまっていたようだ。 【もとや】さん [DVD(吹替)] 7点(2007-10-17 14:25:47) |
3.ベタ過ぎるとも思える物語ではあるが、登場人物の人間臭さや慈愛に満ちた視線、ラストの締めくくりの品の良さが際立つ。演技も見事。「南アフリカ」という舞台装置の勝利なんだろうか。音楽が少し格好良過ぎていてちょっとミスマッチかと思わせたが、そんなに気にはならないかな?と言う程度の違和感か。そういえば蛇足だが、「アフリカ」と言えど南半球南端の気候は寒く、山岳地帯では降雪もするのだと言うことを、思い出したり。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-10-15 22:07:38) |
2.《ネタバレ》 紋切り型のストーリー展開とやたらと流れる音楽は、ハリウッド映画の模倣以上のものを生み出しているわけではないが、ツォツィの怯えたような目とぎこちないしぐさが良い。盗んだ車に赤ん坊がいることを発見したときに聞こえる犬の鳴き声や、父親に蹴られて歩けなくなった犬の姿が、社会になじめないツォツィのイメージを強調していたように思う。彼の表情やしぐさは、人間によってトラウマを与えられ、野良犬にも飼い犬にもなりきれない哀れな犬を見事に体現していて、その点ではとても力のある映画だった。 【クルシマ】さん [映画館(字幕)] 7点(2007-08-13 01:03:04) |
1.《ネタバレ》 国際線上映で鑑賞。『ワル+赤ん坊=人間らしい心を取り戻す』っちゅうベタな構成でも、設定が第三世界だと不思議と胸を打たれる。ラストが撃ち殺されて終わりじゃないのもいい。佳作。 【mimi】さん [映画館(字幕)] 8点(2007-04-17 18:41:50) |