22.《ネタバレ》 当方の無知が悪いのかもしれませんが、長いわりにいろいろ説明不足な感じ。そもそもなぜコンゴで医療に携わりたいのか、そのためになぜ修道院なのか、ジーンとかいうダンナ(恋人?)との関係は? 等々。話としては単純で展開も妙に早いのですが、ディテールがよくわからないためにモヤモヤ。 それから各ステージで相応の人物が登場しますが、いずれも深くは描かれません。せいぜい父親とかコンゴの医師ぐらいで、他はサラッと通り過ぎるだけ。だからドラマとしての深みや重みが感じられないというか、感情の揺れが小さいというか。 それにしても修道院の厳しさには驚かされます。あれほどストイックというかマゾヒスティックに自分を追い込んで、いったい何を得られるのか。むしろ思考停止に陥って従順な宗教マシンのような人間になるような気がします。そんな歪な世界を描くのが、この作品の意図の1つだったのかもしれませんが。 でも唯一、ラストシーンだけはよかった。正式名称は知りませんが、あの白い〝顔出し帽〟のようなものを脱いでショートカットの髪が顕になったとき、やっと世俗に戻ってきたんだなあと。躊躇なくドアを開けてスタスタ去っていく姿も印象的でした。まあ結局、オードリー・ヘップバーンだから成り立った作品なのでしょう。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2023-10-29 02:29:25) |
21.《ネタバレ》 出家するところから始まって、ちょっとついていけないような協会内での修業の日々。 試験の不正を強制されたり、思っていたのと違う赴任地、結核の感染、現地人の襲撃で同僚が殺される。 これらのことが淡々と描写しすぎて大きなメリハリもない。主人公の感情表現も乏しい。 戦争が始まっても描写は音のみで、シスターが宣教伝えるのみ。 最後はナチスに父親が殺されて、憎しみの感情が勝って還俗して終わり。 扉が開けっぱなしになってオードリーが街中に消えていくのが印象的。 実在の人物を元にした小説が原作なのだが、二時間半もダラダラしっぱなし。 それこそ色々事件があるんだけどあっさりしすぎ。出来事を追うだけで終わってる。 今だったら後半30分か一時間でパルチザンに加わって最後は戦争終わって強制収容所の元収容者の看護に向けて旅立つところで終わるんだろうなーて思う。 【ume0214】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-03-03 13:14:04) |
20.《ネタバレ》 1920年代のベルギーで女子は尼僧になり医学校に研修で派遣される以外医学を学べなかったそうで。ベルギー領コンゴでの医療活動の目的の手段であった尼僧生活。人間離れした厳しい戒律模様を冗長に感じる程丹念に描いている。シスタールークとしての日々の葛藤をフォルテュナティ医師が「君は人としての意思を持っている。修道院が望む尼僧にはなれない」と端的に指摘する。二人のごく淡い思いが忘れ難い。地下活動に身を投じる為還俗するラストシーンの後ろ姿。監督のカトリックへの批判を感じました。キャピキャピしていないヘップバーンを堪能出来た良作。 |
19.清楚な尼僧姿が印象的でした。オードリー・ヘプバーンの個人的ベスト3映画ではありませんがストーリーも良かったです。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-19 19:50:05) |
18.《ネタバレ》 題材的にはしかたがないのかもしれませんが、やはり地味。それでも序盤の修道院生活など、キリスト教に関する部分は興味深く見ました。宗教的な戒律を守ると人間的な生活が送れないのではないかという二律背反のもと、苦闘する主人公の姿はよく描けていたと思います。特に、捨てられなかった金の万年筆がまぶしい。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-01-04 20:38:11) |
17.長期間にわたる話のスケールがありながら、結局は最後まで単調に流れてしまいました。何よりも、主人公の設定と裏腹に、実際の主人公の行動の1つ1つに「意志」が感じられないのです。なので、制作者がこの主人公によって何を表現したかったのかが不明です。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2013-12-16 01:54:10) |
16.カトリックの国の監督たちはかえって否定的な宗教観を持っており、フェリーニやブニュエルを見てくると辛辣な目でカトリックを捉えがちになる。本作もカトリック批判の映画ではあろうが、非カトリック国のせいか冷静に眺められ、貴重な映画体験になった。とくに前半の修道院の部分が素晴らしく、じわじわと周りを取り囲む重苦しさの描き方が圧巻。これはたまらんとすぐ逃げ出したくなるのではなく、こういう世界もアリかなあ、としばらくは様子を見ていられて、でもやっぱりこれはたまらんとなる感じ。この主人公の心のなかであれこれ計りに掛けてる気配が映画としての充実になっている。仕事上の工夫や成果への自足が「高慢の罪」になってしまう。わざと落第することを迫られ、それに疑問を持つと「神への疑い」。これは自伝小説か何かが原作になってるのか。だとしたら沈黙の戒律でたまっていた気分が一気に反動で噴出したのであろう。後半はいささか駆け足になってしまった。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-11 10:06:02) |
15.《ネタバレ》 探し回ってようやく見つけたDVD。神々しい尼僧姿のオードリー・ヘプバーンが好演。物語が目まぐるしく展開されるけど品格あるドラマです。修道院から出て遠ざかっていくオードリーの後姿を写したラストシーンが印象的でした。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-05-08 00:08:42) |
14.いつものようにジバンシーを華麗に着こなしている訳でもなく、笑顔も少なく、お化粧も地味に見えます。しかし、本作のオードリーは本当に美しい。身も心もシスター・ルークになり切っていたかのようです。特にコンゴで患者のため献身的に働く彼女の姿が印象的ですが、終始信仰と自身の本当の思いとの間で心が揺れ動き自問自答し悩み続けます。作品としては非常に長く感じられましたが、そんな心の内を演じるオードリーの演技が素晴らしいです。オードリー自身の生涯を振り返ると、彼女自身の青春時代の戦争体験があり、晩年には女優を引退しユニセフ親善大使となり内戦状態にあったアフリカの国々を訪れました。そんなオードリーの生涯と重なる部分が非常に印象に残ります。 【とらや】さん [DVD(吹替)] 6点(2011-03-13 20:15:06) |
13.《ネタバレ》 後半のコンゴでの医療活動は良かったですね。 オードリーさんのひた向きさも爽やかで、シスター・ルーク頑張れ!と応援しました。 前半の教会での戒律の厳しさも印象的。 自己中の私には尼僧はとても無理だと思いました。 厳しさが一本調子で描かれ、途中でこちらの興味が持続できなかったのが残念です。 それから、尼僧の衣装はコンゴでは暑くないのでしょうか? 頭がのぼせないかと心配になりました。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-06-21 22:09:35) |
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12.自分の意志に反しても、現実には目に見えないような漠然としたチャペルに対して絶対服従しなければ真の尼僧とは言えない厳しい信仰第一の世界に入ったが、人として看護の仕事や身近で困っている生きた人間の為に働くという感情のほうが大事?と思う心の葛藤に戸惑うヘップバーンの美しさとともに気品の高さを見事に表現した名匠ジンネマンの演出さすがでした。 【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-11-08 10:07:44) |
11.《ネタバレ》 こう見るとキリストに限らず、信仰を貫くという事がいかに難しく、己との葛藤の日々であるかが分かります。 オードリー演じるシスターは美人でしかも嫌味が無く、人にも優しく知的で何の欠点もありません。でもだからこそ、自分の父親が戦争の犠牲者になった時に大いに苦しみます。信仰の教えでは敵味方問わずに人の過ちを許さなければいけない、それが例え自らの肉親を失う事であっても・・・。しかし我々は神でなく人間であるし、失礼な言い方をすれば見た事も会った事もない信仰の対象よりも、実際に肌に触れて長年愛してくれた身寄りに対しての方により深い愛情を覚える事が罪とはとても思えませんでした。 父親を失ったと訃報を聞く前から、どこか明るさを失っていたヒロインは、かなり前から自己の心の矛盾に気付いていたのでしょう。その内に秘めた苦しみをヘプバーンは見事に体現していたと思います。 医学校の門戸が開かない情勢の中、唯一の道である尼僧になっての医学留学。しかし父親を尊敬するがゆえのその決断が、彼女を最も苦しめる形になるとは・・・、色々と考えさせられる映画でした。決して面白いとかそういう作品ではないですが、1度は見て損の無い作品だと思います。 |
10.《ネタバレ》 尼僧たちが皆美しいです。清楚で控えめで規律を守り、無駄の無い身のこなし、凛とした姿が美しいです。でも中でもオードリーヘプバーンは別格に美しいのです。その他大勢と同じ動きをしていても格別に美しいのです。その美しさは容姿だけでなく内面からにじみ出てくるもので、シスタールークの心の葛藤を演じているからだと思います。従順で厳戒な他の尼僧との違い=心の葛藤が美しさオーラとなって発光しているのです。すごいです。彼女の葛藤は、自分のプライドを捨てなくてはならない事への抵抗。彼女には目標、目的があるからそもそも尼僧には向いていませんでした。人間が最もストレスを感じる時とは「自分のプライド、自尊心を傷つけられたとき」と聴いたことがあります。ストレスの元となる「プライド」。持つべきか持たぬべきか…。彼女の場合は持つなと言われた事がストレスになっています。深いです。アフリカコンゴでのシーンはドキュメンタリー映画のようで、そこに投げ込まれたオードリーは何とも違和感があり必見かも。 【ちゃか】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-09-22 08:59:14) (良:1票) |
9.《ネタバレ》 映画の筋云々よりも、修道院の厳しさというか、異様さが強く印象に残ります。ホント、一体何のために生きているのか判らない世界。しかも自分を高めるということが第一で、他者を助けるということが二の次に置かれてしまっているようにも見える。それだけに共感出来るラストシーンは印象的。人を救うことや人間のエゴの本質について、少し考えさせられる映画。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-03-12 18:27:58) |
8.《ネタバレ》 めちゃくちゃ長く感じた…。オードリーの演技は見応えがありましたが尼さんの世界って厳しいもんなんやなぁ。ラストの修道院を去っていくオードリーの後ろ姿が印象的。 【ギニュー】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2007-02-20 20:38:18) |
7.《ネタバレ》 2時間半が短く感じられるいい映画でした。尼僧は鏡を見てはいけない事を知り、厳しいなあ~と思いました。 【HOPUKO】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-12-24 19:27:57) |
6.《ネタバレ》 この映画を見て第一に思った事は、キリスト教の戒律は厳しすぎるというか、こんな生活嫌だなーという事でした。 神に仕える身として、己を厳しく律しなければいけないのはわかりますが、何もそこまで・・・と思ってしまいます。 なので、オードリー演じるシスター・ルークが、己の生き方を決意して敢然と修道院を去って行くラストでは、何だか胸のつかえが取れたような気さえしてしまいました。 この辺の主人公の行動は、自らもレジスタンスの経験が有ったオードリーの境遇と重ね合わせて見ると、より深い感慨みたいなものが有りますね。 と、色々とキリスト教について否定的な事を書いてしまいましたが、映画としての出来は非常に良いと思います。 オードリーの熱演もあり、見応えが有ります。 |
5.《ネタバレ》 尼さんというとサウンドオブミュージックを思い出してしまうのですが、実際は厳しい世界ですねえ。コレに比べたら、私なんて毎日無数の罪を犯していまして、見ているうちにかなり鬱になってきます。愛ってのは感情の発露なので、完全なる自己犠牲の精神とは両立しないんでしょうね。愛のために出来る自己犠牲とできない自己犠牲があるだろうし。尼さんも人間なので感情をすべて捨てろって言ってもなかな難しいだろうなと思います。特に侵略受けたり、肉親殺されたりすれば、内心穏やかではいられないでしょう。よって皆多少は自分をごまかしている部分はあるのでは?でも作品にあるように「自分は騙せない」ので本当に自分に厳しい人間は、自分を騙す事ができずに、尼さんを辞めちゃう?よって尼さんを続けているのは自分に甘い人間???などと考え出すとキリがなく禅問答みたいになってしまいます・・・。 <追記>18年ぶりに再見。感想は特に変わらずだが、そもそも尼僧になった理由が神に仕えるというより、医療や慈善活動にあったのだとすると、こういう結果になるのは必然だったのかと。同僚が殺されても平静でいられたのに、肉親が殺されるとそうではないというのが対照的に描かれていて、その辺に「俗」な部分が残っていたとも言えるのかもしれない。 |
★4.尼として生きるっていうことは大変だということはわかったけど、自分から選んで尼になり、わざと試験で悪い点を取ったり(取るように薦められたり)、その他いろいろ理解に苦しむ。 【HK】さん 5点(2004-10-08 08:55:03) |
3.《ネタバレ》 キャビネットのガラスに映った姿に思わず身繕いする美しいオードリー、それを揶揄する医師。「尼僧」の物語であることも忘れ、二人の関係に心がときめいてしまった。神への愛よりも、生身の人間への愛を選んで修道院を出ていく彼女の後ろ姿に、心からエールをおくりたい。 【トバモリー】さん 8点(2004-02-09 18:54:27) |