★8.《ネタバレ》 本作は日中国交正常化10周年記念作品であり、初めての日中合作映画だという。パンフレットを読むと当時すでに、南京大虐殺の教科書記述をめぐって日中で揉めていたようでもある。 ちょっと日本軍が悪く描かれすぎなきらいはあるが、不幸な戦の歴史を乗り越え、そんな出来事の前に打った碁の続きをソラで始める二人の姿が、両国の進むべき道筋という意味を込めて感動的に描かれている。 と、解釈しておくが、ちょっと引っ掛かかる事がある。
両国棋士の孫娘(つかさちゃん!)が最後に中国人棋士に言ったセリフ「碁の事ばかり考えて世の動きなんか考えなかったんじゃないの?」が痛く突き刺さるのだ。 この娘は両国の血を引いた、どちらにも偏らない立場の、いわば日中親善の象徴的存在。その娘が「本当の悲劇の原因はあなた方の『我』ではないのか?」と問いかけるのは、なかなか巧い構造だと思う。
島の領有をめぐって、ゴタゴタが絶えない昨今、「あんな所に来る漁船など護衛艦出して沈めてしまえ」なんて思ってしまう私だが、偶にはこういう映画を見て、相手側の気持ちを考えてみるのも良いのかもしれない。 【Tolbie】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2013-05-01 19:05:52) |
7. 三国連太郎の演技が光っています。これは見たほうがいい映画の一つだと思うけれど、どういうわけかReviewの数が少ないですね。「北京原人 Who are you?」のような映画を作った監督の作品とは思えません。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-01-02 10:57:55) |
6.悪いけれど、若手のミスキャストが痛かった。三国連太郎、孫道臨、三田佳子、大滝秀治などのベテラン陣は良かったがベテラン陣だけでやっている映画という感じが否めない。紺野美沙子はホームドラマ向き、相手の中国人の俳優はダイコン。十歳前後で日本に来て日本人の中で暮らした中国人はあの年齢になれば日本語はネーティブ並みに話せるはずなのに、意味がわからずに台本を棒読みしているような日本語の台詞に中国語の独白は不自然。日中国交正常化にこだわらず、日本人を起用したほうが良かった。キャストなどに気を配ればすばらしい作品になったはずなのに残念。 【かわまり】さん [映画館(字幕)] 3点(2005-09-04 23:23:01) |
5.《ネタバレ》 骨は単純な話だが、時系列をうまく操作することによって、登場人物が少ない割にはなかなか壮大な規模の物語を現出することに成功している。ただし、戦中に中国で再会する場面は、文脈からいって必要だったかどうか疑問があるし、三田佳子の過剰演技は何となく浮いていると思う。 【Olias】さん [地上波(字幕)] 6点(2005-09-04 22:12:36) |
4.二人の主人公の、感情を内に秘めた演技が胸を打つ。数十年前に、このようなことが現実にいくつも起こったと思うと、なんともやりきれない。友情と師弟愛と男女の愛。運命に逆らえない人間は苦悩しつつも、また生き続ける。そして新たな命が芽生える・・・。この映画はビデオなどでもなかなかお目にかかれないが、このような映画こそ後世に語り継ぐべき作品だと思う。 【神谷玄次郎】さん 8点(2003-12-21 16:29:26) |
【ゴーダ】さん 7点(2003-05-18 01:38:49) |
2.テーマは重いが見応えがある。DVDでないかなー 【M】さん 9点(2003-04-06 20:41:46) |
1.日中国交正常化10周年記念映画だったかな?日本と中国の2人の棋士の間に隔てられる壁のなんと大きな事か。三國連太郎と孫道臨の演技力のすさまじさに圧倒されまくりでしたね。テーマがちょっと重かった上にエンディングで流れる「愛は夢のように(抱きしめて)」(わかる人しかわからんなぁ・・・笑)、佐藤純彌の得意路線なんだけど、2国の名優が絡むとあそこまで凄い映画になるとは思わなかったですね。 【奥州亭三景】さん 9点(2001-07-16 19:46:12) |