★8.《ネタバレ》 良い映画なんだ!間違いなくさー!
けど…少し足りないと思ってた。 いや―――じゃあ、何が足りないか?
作品関係者に言いたい…声を大にして。 まず、「原作の三平」をよぉぉぉぉぉぉく読みやがれ。
あの漫画の素晴らしさってのは…いわゆる「王道のジャンプ式」じゃないところ。 段々と敵が強くなり、モンスター化する要素が殆どない。
――例えば、だ?
小さい魚では「タナゴ(1~2センチ程度)」が出てくる。 そして最大で「ブルーマーリン(1トン直前!)」が出現。 此処に「謎の怪魚」や「(日本だけじゃなく世界各地の)地方の釣り」も挟むので、漫画としても奥が深くなるって寸法。 いや素晴らしいっす矢口先生!
更には、三平の凄い所は、それら魚の登場がランダム。 それぞれの釣りの「楽しい箇所」ってのが確りと描かれてるから読んでても飽きないし、それぞれの釣りに「本格的だな~」と思い、憧れちゃうのが素晴らしいのだ。
そんな釣りキチ三平の映画だが…発表当時も勿論観た。 けど、もう一回観ると更に楽しく閲覧できたのも事実。 うん、俺的には結構好きな映画なんだよな…マジで。
キャストについては、あのキャラを実写化するに当たって(俺は)特に問題はないと思ってる。 取り敢えず、映画に対しての感想をザーッと並べてみよう。
■■【良い点】■■ ●キャストと背景● 基本的に凄く好きな、秋田の田舎な雰囲気を醸し出している。 三平君が棲んでる場所の空気感、湿気まで感じられて俺は凄く共感した。 そして三平君を演じた須賀健太君、魚紳さんを演じた塚本高史さん、そして…ユリッペをいい意味で田舎っぽく演じた土屋太鳳ちゃんが良い感じ。
そして、一平爺さんを演じてるのは…渡瀬恒彦さん。 まぁ、原作的な見た目は”大滝秀治”が究極に似合うと思うけど…ただ、やっぱり芸達者な渡瀬さんが素晴らしい演技でカバー。 あの目線や表情が最高で、観ててニヤニヤ出来てしまった。 いやー…映画を支える役者の演技って本当に凄いんだなーと改めて思う。
最初の「鮎の友釣り」のくだりは、俺的には原作の三平らしく好き。 コント赤信号(解散したんだっけ?)の小宮孝泰さんも楽しそうに演じてたし、釣り対決のシーンは相当にリアリティーを感じた。 全員に言えるけど、キャラクターの特徴を継承しつつも「現代風なアレンジ」も有ったりして納得が出来たかな。 もう少し魚紳さんが凛々しいイメージだけど、それで通すと、一気にストーリー的に物事が解決しそうだから…まぁ、しゃーない。
あと、CGを担当した白組さんについて。 魚の動きや、通常画面でも泳いでるところを見せたり…あれは相当に釣り人独自の視点を強めて感動した。 昔、仕事を何度か白組さんとは、させて貰った事があって当時から技術的には感動した会社だった。 あと、行政関係の仕事をした時に、当時の小川社長とよく打ち合わせさせて貰ったなぁ…元気でやってらっしゃるんだろうか。 ともあれ、凄く素晴らしい仕事を、今もされてるのはエンドクレジットなどで社名を観ると…(何故か)嬉しくなってくる。
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■■【ダメな点】■■ ●最後の怪魚との釣りがダメ●。 さて、簡潔に書くと…本作のクライマックスシーンの怪魚への釣行。 ここがもう、相当につまらなかった…いや、マ・ジ・でっ! この当時で考えたらCGは凄く頑張ってると思うんだが、釣りを知らない演出のせいだろう。 それと、フライ・フィッシングは(魚が掛かっても)リールを巻かんよ!
あと、「怪魚を釣ってる時に、背中に乗せる」とか…釣りキチ三平を勘違いしてると思う。 あの描写は、原作でもそういうシーンがあるからって、思い付きで入れちゃダメ。 原作では、リアリティーのお陰で成り立ってたけど…実写にすると滑稽になるっしょ?
まず、「糸が切れたら終わる!」これが釣りの黄金鉄則! そこをグラつかせる描写は、三平には絶対に入れるべきじゃない。
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ああ…色々と書いちゃったけど…いま思えばアレだ。
本当に――矢口先生は凄い人だった。
作品を通じて、本気で子供の未来を考えてくれた。 だから長期連載した三平君と一緒に、俺たちも成長できた。 心の底からそう思うんだ、本気で。
人間と世界の関わり方…そして地球は水の世界だと。 矢口先生と三平君に教えて貰った。
矢口先生、本当に有難う!
釣りキチ三平は…俺のタカラモノです。
. 【映画の奴隷】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2023-01-23 16:26:36) |
7.《ネタバレ》 原作漫画は小学生の頃に夢中になって読んだなぁ。 本作は言っちゃあなんだが、「釣りキチ三平」という設定と知名度を借りた、夏休みの小学生向けのネイチャーアドベンチャー映画でしたね。そして、釣りを通して描く家族ドラマの映画。原作の再現度はさておき、童心に帰ったつもりで気軽に楽しむのが吉なのかと。だから、鮎釣りがいちいち説明台詞つきだったり、子供心に憧れたあのクールな魚神さんがチャラ男に成り下がっていたり、一平じいちゃんに吉幾三はナイスキャスティングと思って観ていたら実は渡瀬恒彦さんだったり、そのへんは微笑ましく観れましたよ、私は。 それよりも残念だったことは視覚的な部分。矢口高雄氏の原作は、鬱蒼とした木々や川や湖の水面に映る魚影など、それが実にぞくぞくするタッチで描かれていて、そういった美術的な感性にこそ真骨頂があったとも思っていますが、どうしても実写映画になるとそういった個性が皆無で、どこにでもありそうな普通の邦画 (の風景) になっていました。お魚もそう。CG感ありありで、これにはがっかり。 また、原作にはあれほどたくさんの名エピソードがあるのに、どうして夜泣き谷編だったのだろう? と議論はするべきだろう。ハワイのブルーマーリン編はわかる。これは予算の都合でダメだろう。呪い浮子編もわかる。ホラー映画になりそうだ。現実的な例として、ムツゴロウ編でも面白そうだし、壮大な釧路湿原を舞台にしたイトウ編でもよかった気がする。個人的にはいっそのこと、「O池の滝太郎」編でも面白かったと思うが? 監督が滝田洋二郎だけに。 【タケノコ】さん [DVD(邦画)] 6点(2020-09-06 12:29:46) |
6.三平を全巻持ってるからこそ言える。魚に乗る少年、それこそまさに三平。よくぞ再現してくれた。欲を言えば夜泣き谷にユリッペを連れて行ってほしかった。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(邦画)] 6点(2016-06-26 20:50:32) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 まずなによりも、夜泣谷や清流をはじめとする自然の美しさに目を引かれる。ロケ地が秋田だそうですけど、こういう「日本の原風景」といいますか、清らかな風景がまだ残っているということを嬉しく思います。主役の三平役を務めた男の子も、キラキラとした笑顔が眩しくなかなかの好演だったと思う。ただ、ストーリー的にはちょっと物足りないですね。よくあるホームドラマの域を出ていないので、それよりももっと釣りの醍醐味みたいなものを披露してほしかったなぁ。序盤の「大人達との釣り合戦」こそ楽しく見れたものの、終盤の巨大魚にロデオして姉が三平ごと釣り上げる展開とか、あまりにシュールすぎて苦笑してしまった。そしてまた巨大魚のCG臭さですよ。確かに、魚をCGで描くのが難しいことはよくわかるんだけど、もうちょっとなんとかならなかったのかなぁと。全体的に真面目路線なので、もう少しギャグを取り込んだコメディ路線にしても良かったもしれないですね。 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-04-20 12:24:00) |
4.『おくりびと』で絶賛されたのもつかの間、すぐにボロが出た。これが滝田洋二郎の映画だ。大袈裟にキャラクター化された登場人物たちが気色の悪い家族ドラマを繰り広げる。序盤の釣り対決の説明じみた展開にひたすら呆れた。釣りがうまい。それだけでいいじゃん。原作漫画にはたしかにそういった解説があるが釣り漫画だから当然。これは釣り映画じゃないじゃん。家族ドラマじゃん。一時のホイチョイくらい徹底してハウツーを見せるならともかく。で、滝田監督の武器かもしれないと思ってたユーモアもから回り。ユーモアがユーモアとして活きるのは役者次第のようだ。つまりこの人の映画は役者次第ってことになる。今回の面子では監督をフォローしきれなかったようだ。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 2点(2011-10-21 16:10:24) |
3.《ネタバレ》 漫画にあったワクワク感が皆無。あんなCG丸出しの魚を出すぐらいなら 最後まで魚ははっきり映さないほうが良かった。三平と魚紳さんの配役も駄目です。ドンピシャのキャストが見つかりCGのクオリティが納得できるレベルまで上がるまで映画化は待つべきだった。 【Robbie】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2010-08-14 16:26:17) |
2.《ネタバレ》 夜鳴き谷への道中がやけに長い。三平のエピソードをもっと増やして欲しかった。三平役の子は素朴で明るい性格の三平に合っていた。 【ホースケ2号】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-03-01 11:07:32) |
1.《ネタバレ》 三平ほどではないですが釣り好きなので釣りシーンは楽しめましたが、まさか鬼ヤンマを飛ばせて仕掛けを作るなんて・・・どんだけぇ~ しかも城みちるばりに魚に乗っかっちゃってましたよ!! 海豚にじゃありませんが・・・ ありえねぇ~ まぁ家族愛をテーマに笑いあり涙ありの作品で楽しかったです。 【bigpapi】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-01-02 07:10:26) |