★7.どういうスタンスで見たかによって評価が変わる作品だろう。 はじめからPVだと知っているか否か、あるいは前田敦子の大ファン‥‥この2つに当てはまるのならばそこそこ満足のいく出来であると思う。 しかし、私みたいにとにかく黒沢清作品が好きで全作品を見なきゃ気が済まないほどのファンにとってはちょっとどう受け止めていいかわからない作品となっている。 いや、ちゃんと黒沢節が発揮されていたし、おそらく発注通りに作られていて良いPVとなってはいるのだが、やっぱりサスペンスとかホラーとかに期待しちゃうと全然楽しめないのである。(一応謎っぽいものが散りばめられてはいるが、それほど深読みさせるほど興味を引くものではない) 前田敦子VS鈴木亮平の戦いはなかなか面白かったが、マエアツが突然歌い始めたりしてちょっと引いてしまった。 【ヴレア】さん [インターネット(邦画)] 3点(2018-07-05 06:16:42) |
6.《ネタバレ》 そっかー。PVかぁ。 それならいいんじゃないですか? 全然知らんと観てもうた。 中身はありません。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2017-09-16 09:33:43) |
5.《ネタバレ》 簡単に解ける拘束紐、目的地も知れない自動車を走って追跡、初めから知っている各種暗証番号、屈強な男を体術で組み伏せる華奢な女の子。リアリティ無視の“嘘”ばかりが目につきます。聞けば本作は『seventh code』という楽曲のPVとのこと。なるほど、物語としての整合性は不問なワケです。ただ監督脚本は、当代きっての難解ミステリー上手、黒沢清。額面通りに受け取るのは勿体ない話。深読みする価値はありでしょう。ということで、私なりの解釈を試みてみます。冒頭に挙げた数々の不条理は、『妄想』あるいは『夢』の様相を呈しています。全ては主人公(前田敦子)の『心の中の出来事』と捉えるのが自然かと。見知らぬ土地(ウラジオストック)に、一人の男を追ってきた女。あれ?このシチュエーションって、芸能界に飛び込んだ前田敦子の姿と重ならないでしょうか。鈴木亮平=秋元康。スーツ姿や髪型も同じです(おっと、それ以外は言わない約束)。前田が身を寄せたレストラン=AKB48。夢を追って出ていく者あり、一発勝負に出て討ち死にする者あり。メンバーの姿?あるいは前田自身の葛藤?でしょうか。やっとの思いで手に入れた起爆装置は、総選挙の勲章センターポジション。そう、踏み潰して、前に進むのです。与謝野晶子の歌『旅に立つ』。そして衝撃の(あるいは身も蓋も無い)結末。メタファーと呼ぶにはあまりにも女優・前田敦子の現実が目に浮かぶ生々しさがありました。実に面白いです。黒沢清節満載の本格サスペンス。こんな贅沢なPV、観たことありません。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-10-05 19:49:52) |
4.《ネタバレ》 ロシアで一体何が始まるんだ。ずりずりスーツケース引きずってなにしてんねん 仮にも日本のトップアイドルグループの元お頭がよそ地で小汚いカッコさらしてなにしてんねん 一体なにが始まるんだこの展開は、とまあ最後まで興味はひかれまくった。ただその男はHK変態仮面だヤメときな とか言ってる間もなく60分後にはきっちりあっさり白黒ついてたが 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-03-13 23:50:52) |
3.思い切り偏見ですが、アイドルの「私、ここまでやれるんです」というドヤ顔を見せられたような気分です。でもカメラワークや映像のカッコ良さは印象に残っています。 【ramo】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-02-04 00:27:42) |
2.《ネタバレ》 ミステリアス。冒頭から謎の展開で即、引き込まれた。彼女にどんな秘密があるのか、一体何者なのか、と。しかし真相はそれほど面白いものではなく、加えてリアリティ不足のアクションに興ざめ。松永役の俳優は身長186cm。ロシア人のマフィア役と並んでも見劣りしない立派な体格だけに、前田敦子のキックで派手に痛がるとか、そりゃー無いだろうって感じ。その直後、これがMVの延長であることを思い知らされるのだった(曲自体は割りと好きだけど)。ラストシーンについても特段目新しい感じはなく…。黒沢清監督に思い入れが無いからかもしれないが、映画としての評価は「物足りない」の一言。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-01-29 20:11:44) |
1.まず最初に断っておかなければならないのは、本作は前田敦子の新曲「seventh code」のPVという位置づけであることだ。従って総合的なプロデュースは秋元康が行っているようである。しかし、そのようなことで本作の価値が減じられるものではいささかもない。むしろ、それゆえに映像の自由度を獲得したとさえいえるかもしれない(秋元氏から自由に撮るよう言われたとのこと)。わかる人には「黒沢清の活劇!」といえばすぐに伝わるだろう。冒頭から建物の前に停まっている青い車。既に非凡な構図である。完璧なフィックスの構図から、車が発進すると同時にトランクをがらがらと鳴らしながら前田敦子が左から現れ、カメラは右へパンする。前田敦子は追うが追いつけず、車はUターンし、反対車線を走り去る。カメラはそれを追い左へパンする。静止したショットからこのダイナミックな展開は計算し尽されており凄みを感じる。その直後のトランクを画面の手前に置いておくショットも息を呑む強度を誇っている。幽霊のようなカメラの動き、翻る(過剰なほどの)カーテン、「カリスマ」を思わせる「大きな力」など言及したいショット、ストーリーは数え切れない。ただ何と言ってもラストシーンのスタイリッシュさは、黒沢清の偉大さをただただ示している。なお、前田敦子という女優については可もなく不可もなくといったところだろう。 【Balrog】さん [映画館(邦画)] 9点(2014-01-17 07:52:43) |