10.《ネタバレ》 数限りないエピソードのある人だけに、伝記映画となればそのまま順番に並べて作りたくなってしまいがちなのだが、そうはなっていない。取材側の記者目線と、そして引退後(というか人生の晩年期)という時的焦点を確保することによって、ありがち伝記ものに陥ることを回避している。特に、途中から「本人用」と「自分用」の2種の執筆に入るくだりなどは、その一事がすべてを象徴するほどの力を有している。一方で、トミー・リーは熱演を発揮しているが、むしろ暴走気味なところも見受けられ、(主人公そのものと同じく?)周囲との調和はあまり意識していないのではと思わなくもない。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2024-08-28 00:55:26) |
9.なかなか強烈な人物像でした。人格的に最低と思わせながら、終盤にドキッとかホロッとかさせられる場面もあり、なんとなく納得させられます。ただ悪態や侮蔑発言もさることながら、とにかく常に泥酔状態で銃を持ち歩き、気分しだいで撃ちまくるというのが恐ろしい。幸いにして銃に慣れていない日本人としては、こんな社会に住みたくないねと心底思います。 それはともかく、むしろ現役時代の回想シーンのほうが面白かった。走塁で野手を蹴り上げたり、体当たりしたり、観客に向かって殴りかかったり。今のメジャーリーグでもプロ野球でも絶対に見られないシーンなので、こういう選手もいたんだなあと。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2024-08-27 03:16:21) |
8.《ネタバレ》 タイ・カップがベーブ・ルースにも負けず劣らずの記録を残した伝説の選手でありながら、これまであまり語られることが無い理由を教えてくれる作品でしたね。まあ、トミー・リー・ジョーンズの演技が激しすぎて実際の姿が本当にそうだったのかどうかは疑わしい面もありますが、なんと言うか苦しい境遇から自分一人の力でのし上がってきたオヤジの頑固偏屈さと傍若無人さは確かに周囲から敬遠されてしまうかもしれませんね。ただ、その偏屈さの裏にある優しさや魅力も描かれていて、タイ・カップという人間への興味は深まりました。 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2012-10-01 00:11:41) |
7.《ネタバレ》 イチローが記録に迫った頃日本でも名前が出た往年の名選手。「球聖」とまで称される殿堂入り大スターでありながら葬儀に参列したのはたった3人というメジャーの黒歴史。そのへんに興味を引かれない人はおそらくレンタルショップで手にすることはない映画だ。実際のタイ・カッブが拳銃ぶっ放してゲハゲハ笑うトミー・リー・ジョーンズだったかというとおそらく違うだろう。記者役のロバート・ウールは印象的深い好演技。バットマン(1989)で見かけてずいぶんご活躍で、と思ったらそうでもなさげ。いい主演作品に恵まれていないようでもったいない。この映画にはヤマもオチも一応あるが、タイ・カッブに元から興味がなければイミがないというのが問題だ。人にはすすめにくい。 【tubird】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2010-05-04 19:51:02) |
★6.《ネタバレ》 エキセントリックで孤独な老人と若いスポーツライターの弥次喜多道中。 なかなかよかった。 近代野球の父といわれるカップ。 昔はカップ式なんていうグリップが太目のバットもあった。 「2割9分だ」「なぜ?」「72歳だからだ」 この会話がいい。男だね。 『フィールド・オブ・ドリームス』では嫌われ者だからさの一言で片付けられていたカップ。この映画はこの点で糞だ。愛がないネ。自分の嫌いな人間もどうしようもなく存在する。しかし、その人間が自分よりもいい人かもしれないという謙虚さがない。 まぁ、付き合いたくはないジジイだが…。 単なる批判だけでなく、この米野球史上の偉人を 愛情を持って、しかしいいことばかりも言わずに描いているところは好感が持てた。 自分勝手で、暴力的で、気に食わないと銃をぶっぱなすどうしようもないジイ様に付き合わされるスタンピー。しかし道中なんとなく友情も生まれ、お互いに認め合うようになっていく。この過程がなかなかにいいドラマでほろりとさせてくれる。 実際にはどんな人物だったのかそれは誰にもわからない。 しかし、批判のための批判みたいなくさすのが目的のようなお話ではつまらない。 映画はエンターテイメントだからだ。 嘘でもいいからいい話にするのがマナーってもんだ。 それから、昔風にカップと表記しているところもプラス評価。 【アホをどり】さん [地上波(字幕)] 7点(2006-06-19 22:46:14) |
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5.《ネタバレ》 通算打率367、生涯安打数4191、首位打者12回、もろちん殿堂入り。長いメジャーの歴史の中でもトップクラスのバットマンであり、球聖とまで呼ばれながら、アメリカの野球関係者が触れたがらないナイーブな存在であるタイ・カップを、どのようにして描くのか楽しみにしていたが、ノンフィクションとエンターテイメントを上手く使い分けていて好感が持てた。強度の差別主義者であることや数々の事件を起こしていたことにも触れていて(殺人を犯した可能性を示唆する場面も)、ミスキャストの感があり、スポーツ映画としてはイマイチなものの、本人自身が虚構で自分を覆っていたこともあって、実像がほとんど見えなかった球聖の一面を、苦労しながらも描けていたと評価する。 【永遠】さん 6点(2004-04-23 04:00:59) |
【ロイ・ニアリー】さん 5点(2003-12-13 01:01:24) |
3.本作は決して出来のいい映画ではない。売りのはずのトミー・リー・ジョーンズも強烈なカッブの個性を表現しようとしすぎ、いつも以上の演技過剰。眠くて仕方がないのに心地よい睡魔に身を任せることすら許してくれない。勘弁してくれ。とはいえ、本作では「取材」という形態を取ることで、伝記ものが陥りがちな主人公の美化に説得力をもたせようと努めている点は評価できる。 【恭人】さん 4点(2003-12-06 13:18:14) |
2.すっごいオヤジでした。。。トミーおじさまの演技に8点! |
1.なんか微妙な映画だがタイ・カップの偉大さ(異常さ?)は伝わりましたね。やっぱあれだけの成績を残したひとですから只者ではなかったみたいですね。 【バカ王子】さん 5点(2003-10-14 21:14:31) |