7.幼い頃から馴染みのある歌舞伎町。
今でも定期的に足を踏み入れる街。
そんな歌舞伎町が舞台なら、、と思ったのが、鑑賞するきっかけ。
のっけから百人町の線路沿いを、染谷将太と前田敦子が自転車二人乗りで疾走する場面が登場する。
馴染みのある風景が出てきて心躍る。
しかし、その後は主に歌舞伎町にあるラブホテル内が舞台となり、シュンとなる。
室内劇がメインだと、もはや歌舞伎町かどうかは、あまり関係ない気がする。
だけど、歌舞伎町でうごめく様々な人たちの人間模様が描かれていて、ひょっとしたらかなりリアルな歌舞伎町が描かれているのかもしれない。
歌舞伎町のいたる所で、日々、人間達が欲望をみなぎらせ、うごめいている。
そんな息遣いを感じ取れた、、かも?!
問題は、韓国人カップルが出過ぎている点。
確かに韓国人が多く住んでいる大久保周辺は歌舞伎町のすぐ近くだけど、歌舞伎町を描く上で韓国人カップルってのは、いまいちピンとこない。
この韓国人カップルのパートがなければ尺も100分程度におさまり、もう少しコンパクトになっていただろう。
個人的には、韓国人カップルのくだりは不要かなとも思う。
本作で一番光っていたのは前田敦子ではなく、その彼氏役の染谷将太。
歌舞伎町のラブホテルの店長役を、けだるい雰囲気で見事に演じ切っていた。
意外にもハマり役というのは染谷将太に失礼で、染谷将太の俳優としての幅の広さと可能性を感じた作品だった。