2.《ネタバレ》 『ある殺し屋』と並ぶ和製ハードボイルドの傑作として挙げられることの多い本作。
まずは、陰鬱なモノクロ映像が雰囲気を盛り立てる。
冒頭の暗殺シーンは、発砲場所の位置取りから始まって、銃を手際よく組み立てるシーン、そして発砲してからの逃亡にいたるまで、まさにプロの仕事と言えるシーンの連続で、息をのむ緊張感に漲っている。
ただ、後半に進むにつれ、この序盤で見せた緊張感はトーンダウンし、やや都合の良い結末へと収縮していってしまうのが残念である。
それにしても、宍戸錠の膨れた頬は、今みても不自然すぎる。
あの人工形成した頬がなくても、十分渋くてかっこいいと思えるのだが・・・