1.《ネタバレ》 AKB48とは”少女らが傷つきながらも夢に向かう「人間劇場」である”…それが、この映画に捧げる評です。
正直、自分はAKBが好きです。だから客観的じゃない事や、マニアにしか分からない評価も多分に有ると思う。けど、そういった見方をするのも間違いではないと考えるようになった。
…エンターティンメントとして受け皿の大きい映画もあれば、一部のマニアにしか分からない映画も嫌と言うほど有る。
例えるならSF映画として作るのに「誰でも楽しめ(理解でき)る映画」を必須のコンセプトにする必要はない。
SFマニアにしか分からない映画は、それで意味があると思うから。
ただ、前回よりも初見の人でもそれなりに楽しめるのではないだろうか?
理由として2つ。
1つめの理由として、単純に去年よりも(好き嫌いは別として)AKBの知名度が上がったため「この人ら誰?」とはならない抜群の知名度が完成している。
言うなれば「覚える気がなくても覚えてしまう」と、これを体現できてるアイドルは現代の情報過多時代において他に類を見ないだろう。
2つ目の理由…それは今回は「震災復興」、そして「スキャンダルを起こしたメンバー」の両軸、そして国民から注目を浴びたAKB総選挙の視点で、普通のTVメディアでの”綺麗ごと”を排除し、如何に栄光(復興)に向かってもがき、立ち上がるかを描いているところ。
復興の手段においては、専門家や興味のない人間にとって稚拙に映るかもしれないし、確かにもっといい戦略はあるかもしれない。
けども、確実に嘘ではない熱を持って立ち向かっている事に胸を打ち、何らかのメッセージを感じ取れると思うので、食わず嫌いの見地からでも観てほしい。
故にAKB好きの人間にしか分からない映画にした事に大いなる意味を感じ、今回のレビューとしたい。
個人的に総選挙2位になり、バックステージで泣いていた大島優子が胸を打った。
AKB全体を考え、1位の前田敦子を心から祝福したのも本当の彼女。
けど、はやり芸能で生きる者として悔しくない訳がない。
1位に返り咲いた前田敦子にメンバーの祝福が集まる中…
そんな大島優子に無言で笑顔を見せる篠田麻里子と小嶋陽菜。
2人を見た瞬間…初めて大声で子供のように号泣する優子。
そら、俺も泣くわ。(汗)