58.《ネタバレ》 “Amistad”邦題まま。劇中登場する奴隷船の名前だけど、意味は『友情』や『親交』だそうです…ブラックユーモアが過ぎる。笑えん。 スピルバーグ監督作品なのに12年もレビューがないんだ、へぇぇ~。 奴隷たちの反乱。及びその後の裁判を取り上げた映画です。黒人を同じ人間として扱わない、奴隷船での非人道行為。映像で観るテコラ号での惨劇はかなりショッキングです。この映像を観て、文明が進んだこの時代に産まれて、本当に良かったと安堵するとともに、奴隷貿易などの被害に遭わなかった日本という国に、日本人として産まれたことも感謝です。 と、この映画の黒人目線で考えてみましたが、皆さんはどんな立場でこの映画を観ていたでしょうか?どうしても白人側で観てしまう気がします。登場人物のプライベートはほぼ語られませんが、舞台がほぼアメリカなため、アメリカ側に立って観てしまうのかな。あとシンケの過去も少ししか出てこず、ほぼ捕まるところから始まります。ライオンのエピソードやら妻との馴れ初めを描いていたら、それこそ3時間半超えの超大作になってしまったでしょうけど、バランス上どうしても白人側に感情移入しやすくなっていると思えました。 テコラ号の積荷目録を突き付けるところや、最初の裁判で勝訴する所。シンケが自由を求めて叫びだす流れは、法廷映画としてとても居見応えがありました。でも最高裁のアダムスの演説は、どうもフワッとしか響きませんでした。アメリカ人の弁護士が、アメリカ人の陪審員の心を動かすのが目的だから、アレで良いんだろうけど、なんかアメリカのウチワのお話みたいに思えます。 史実に基づいているとは言え、どうもアメリカが「昔から“理解ある白人”も居たんだぜ?」って言ってるように観えてしまいます。主要人物が自由になりたい黒人と、自由を与えたい白人ばかりだからでしょうか? 奴隷制度は白人が黒人に対して“のみ”行われた訳じゃないことも語られてましたが、こちらもアメリカが「当時は殆どの組織が奴隷を使ってたんだぜ?」って言っているようにも思えます。悪いのは白人じゃなく、そういう時代だったんだと? シンドラーはナチの党員でした。ミュンヘンのアブナーは報復する側でした。この映画も、時代がまだ奴隷を使っていたなら、奴隷を開放したい側だけでなく、使いたい側の正当性・当時の価値観も観せてもらいたかったです。 【K&K】さん [DVD(字幕)] 5点(2024-08-12 22:58:46) |
57.Give us free!がすごくよかった。が、セリフにいまひとつ冴えが見られない。感動とスペクタクルを得意とするスピルバーグだけに小気味よいセリフは苦手なのだろうか。セリフのない奴隷船のシーンは圧巻だっただけに、惜しい映画である。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-06-30 23:59:25) |
56.脚本はよく作り込まれています。奴隷商人、アメリカ海軍、スペイン王室らの利益が複雑に絡み合い、さらに国際条約や国家間の力関係、アメリカ国内の対立までが影響を及ぼすかなり厄介な裁判をテーマとしながら、事件を取り巻く環境の交通整理がうまくなされています。マシュー・マコノヒーに「この裁判の本質は所有権争いである」と言わせ、どうすれば黒人奴隷達が裁判に勝てるのかを観客に対して事前に提示したことで、話がグっとわかりやすくなっています。このようなストーリーテリングの工夫には好感が持てます。証拠や論理を積み重ねていき、裁判を有利に導く様は小気味よく、法廷ものとしてなかなかのレベルです。しかし残念なのは、当のスピルバーグが本作を法廷ものとして描く気がなく、法廷で論理を積み重ねることよりも、いかに感動的なセリフを言わせるかを重視したこと。感動過多というスピの悪い癖がここでも出ています。また、アフリカ出身で西洋文明には馴染みがないはずの黒人奴隷が聖書に関心を持ったり、西洋の価値観である「自由」を叫んだりと、黒人の白人化が目に付きました。「奴隷制度に反対を叫んで、奴隷達そのものに無関心な人間」という印象的なセリフがありましたが、本作の作り手達にもこれを自問していただきたいところです。一方、スピお得意の残酷スペクタクルのインパクトは絶大で、本作の壮絶さはシンドラーのリストをも超えています。言葉でのみ語られてきた歴史を、迫真の映像で見せられるとここまでショッキングなものかと驚きました。ロスト・ワールド、プライベート・ライアン、そして本作と残酷描写が際立つ作品を3つもほぼ同時に作り上げたスピの絶倫ぶりは、さすが巨匠なのです。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-07-18 21:22:05) |
55.《ネタバレ》 ○なんかぱっとしない作品。冗長と言えば冗長。○確かにこういう題材は取り上げる価値こそあるが、そこまで大きなイデオロギーを感じさせるだけの力はない。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-06-17 13:08:54) |
54.日本ではあまり取り上げられない悲惨な歴史を知るという意味では価値ある作品だと思う。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-05-05 19:20:02) |
53.映像に割と力がある(あくまで「割と」)こと以外は,スピルバーグ監督とは思えないほど不出来な作品でした。どうも描こうとしたものをうまく料理できず,結果としてテーマの大きさにこの映画が負けてしまった感が強いです。こういった社会派の作品がとても好きなので期待した分,残念でした。「シンドラーのリスト」も「ミュンヘン」も好きなのでスピルバーグ監督には挫けずに頑張ってほしいです(挫けたかどうかは知らないが)。 【Thankyou】さん [ビデオ(字幕)] 2点(2007-06-05 02:24:35) |
52.これスピルバーグの映画ですか?映画館で見ても眠気と戦うのに必至でしたよ。なんか、言葉の一つ一つが押し付けがましいというか・・・翻訳に問題有りなのかな?まぁ良い事は言ってるんだろうし奴隷の扱いとかはそりゃ悲惨極まるんだけど・・・ 【Junker】さん [映画館(字幕)] 4点(2006-12-30 23:52:57) |
★51.《ネタバレ》 アメリカが描いたアメリカの美談なだけに、美化されすぎてる感じがしなくもない。アンソニー・ホプキンスの最後の演説が見せ場で、その他は退屈。長かった。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2006-05-02 22:21:04) |
50.当時の黒人奴隷たち、かわいそう。ただ、良いテーマを扱ってはいるんですが、どこか物足りなさを感じました。 【H.S】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-12-17 21:09:00) |
49.人種問題を取り上げている時点で、どうしてもイデオロギー臭い映画に思われ勝ちですが、決してそんな一筋縄でいくような映画ではありません。怖さと美しさが同居した映像こそがこの映画のキモと言えるのではないでしょうか。囚われのアフリカ人たちが船上から錘をつけられ「処分」されるシーンのおそろしさ。「悲惨」とか「可哀想」ではなく、これは紛れも無く「恐怖」の映像。映画はしばしば、敢えて「見せない」ことで「想像に訴える」恐怖を演出するが、だからこそ、時にはこのような「想像を越える」恐怖を敢えて「見せる」ことが、驚くべき効果をもたらします。その一方では、例えば裁判のシーンでは、室内に柔らかい光が立ち込めて、むしろ穏やかな美しさにあふれています。この対比こそが、本作の持つ本当のパワーと言えるでしょう。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-10-24 23:24:32) (良:1票) |
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48.いい映画なんだとは思うんだけど・・・。つまらなかったです。延々と続くんだなー。スピルバーグ印ではこれか、太陽の帝國、カラーパープルが「3大微妙」な作品でした。 【たかちゃん】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2005-06-06 12:38:32) |
47.長い過酷な歴史、でも未だ・・・ 。2015.02/24 2回目鑑賞。奴隷問題を扱った作品は多いと思うが私が好きな作品として「リンカーン」「アメイジング・グレース」とこの作品です。数十年間の英国・米国の政治、裁判での奴隷制度の扱いを骨太に取り上げています。比較鑑賞もいいですよ。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-03-27 21:36:32) |
46.奴隷解放運動家と、奴隷を家畜のように扱う人々、どちらの言い分が正しいかなんて第三者から見れば簡単にわかること。ただそう単純にはいかないのが現実。政治的背景もある。内戦を恐れるのも当然の考え方。この作品は、当時の色々な人々の思惑がからみ合った、複雑な歴史の局面を描くことに誠実に取り組み、成功していると思う。勉強にもなるし、感動的でもある。シンケ役のジャイモン・ハンスウはものすごい存在感で、「原始のパワー」みたいなものを表現していた。またラストのサーの演説「先人のおかげで今の我々がある」という言葉はまさに、現代人に投げかけられた作り手のメッセージである。彼らが虐げられ、戦い、話し合ったから今の私たちがあるのだと。とっても素晴らしい作品だったのに平均点低すぎなので、この点出しちゃいます。 【ちゃか】さん 10点(2005-01-31 12:39:54) (良:1票) |
45.人種差別や奴隷などについて描いた作品は多いが、奴隷船での残虐非道をここまで描いたのは初めて見たのでかなりショックだった。アフリカから多くの黒人が大陸に連れてこられたことを知ってはいても、その実際はどうだったかなんてことは深く考えもしなかったし知らなかった、ということを改めて思い知らされた。 これほどの人権蹂躙の史実から自由・平等・人権を真面目に誠実に描こうという思いは強く伝わってくるし、シンケのジャイモン・ハンスゥが発する迫力と存在感はピカいちだった。彼の「我々に自由を」とかホプキンスの演説なども見たときは感動的だと思ったが、なぜか記憶に残らず印象が薄いのが不思議。 【キリコ】さん 6点(2004-09-26 22:23:49) |
44.良い感じなんだけどどこかイマイチだった。伝えたいことはすごく分かったんだけど・・・ 【ゆきむら】さん 5点(2004-09-22 23:10:11) |
43.《ネタバレ》 なんかモーガンフリーマンもアンソニーホプキンスもマシューマコノヒーもみんな存在が薄かった。感動させたいのは分かるんだけど、いい歴史の勉強になったなぁ~って感じでした。 【もりまりも】さん 6点(2004-05-29 00:49:23) |
42.《ネタバレ》 冒頭のカメラワークと青黒い画面と音楽に圧倒され、それ以上ひとりで見るのが怖くて友達と見ました。ホラー慣れしてる私が、気持ち悪くなったほどの迫力。覚悟のいる映画でした。ところがです。なんて誠実な映画なんでしょうか。 面白いとかの娯楽性もないけど、他の戦争ものなどの シリアスでありながら見せてしまう娯楽優良映画とは違う。 シンドラーやライアン・・ 私、この映画で前から映像としては嫌いだった、ヤヌス・カミンスキーを見直しました。前出の作品はスピルバーグの訴える甘さと、カミンスキーの冷たい無機質な絵とが合わず、それが偽善とか言われながらも成功してきたと思う。これは、ふたりの息があってて、逆に一般にはつまらない。それもまた良いんじゃないかと、最後までこちらも真剣に見入りました。 良い作品ですよ。真面目すぎて、 山もなくたんたんとしてるけど、心がある。こういう作品の評価は難しい。このての映画ならば、演説シーンのあと拍手が沸き派手に盛り上るところが、なんとあっさりしたことか・・ これは賞狙いで作ったものではないと、見ててあきれるほどわかるのですが。ほんとのことを言うと、盛り上げて泣かせてくれるのを期待して、この監督の映画を見続けてました。 後味もいいし、ある意味泣かされても泣いたということは、ストレス解消になるものです。それだけが不満かな。 役者については言うことはありません。モーガン・フリーマンですが、静かでセリフも少ないけど、味がある人はあれでいい。映画本編を見た後、特典を見られることを強くお勧め。地味で暗い内容でしたが、他の監督がやってたらどうでしょう。レインメーカーよりはるかにわかりやすく面白かったけど・・スピルバーグは時間内でうまくまとめてると思います。損得や利害も、主人公を救えた結果でそれでいいと。誰も映画化したくない映画に、たまに手をつけ誤解を招く監督ですがそれも評価したい。この監督は、時代にあってないというか少し早い気がして、今これを作ったらどうとか考えます。今の自分は先祖が作ったというエピソードは、東洋的でなんか深いです。残酷で哀しい人種差別の映画なのに、エポックな星は優しい。 どこから来た?と問う弁護士の質問は重要な貿易領域問題。 それがまた、スピルバーグの手にかかると・・ あの、E.T.の答えを思い出す。アフリカが星のよう。 未知との遭遇も、通訳が重要でした・・ 【アルメイダ】さん 7点(2004-04-20 06:52:44) (良:1票) |
【刹那主義】さん 4点(2004-04-13 22:48:15) |
40.歴史ものがたりをスペクタクルっぽく描いた渋い大作。下克上的な残虐シーンの冒頭に軽く引き、一転して政治的な小難しい話に軽いとっつきにくさを覚え、淡々としたその後のストーリー展開になじめずに、気がつけば中盤ぐらいまで観てしまった。もしこのまま終わっていたら全く共感できない映画だったに違いない。でも、ラストのアンソニーホプキンスの名演に息を呑んだ。凄すぎる。あの演説シーンだけがこの映画の価値、そのもの。あとは中途半端な出来損ないのエンターテイメントな展開。力技で半ば強引に感動させられた不思議な大作って印象です。 【yuua】さん 6点(2004-03-19 22:25:18) |
39.アメリカの負の歴史。ここまで正面切って描いた勇気に拍手を送りたい。もちろん、アメリカ人が観てどう思うか、それはわからないけど。 【ロイ・ニアリー】さん 7点(2003-12-12 11:18:55) |