11.原作は同じ水木洋子の「ひめゆりの塔」でありながら、過去のどの「ひめゆりの塔」よりも劣るようだ。まずキャストが小粒、女子生徒らも現代風でちょっとなじめない。その上描き方がずいぶん浅い。たしかにストーリー的には今井正監督らの作品をなぞってはいるが・・・。良かった点を一つあげると、沖縄の色を濃く出していること、その点は評価できる。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-07-10 19:42:56) |
★10.もう12年前か。何故この作品を選んで見たのかは憶えていないが、見て良かったと思う。時の女優陣を使い、今井作品のようなリアリティは無くなってしまったが、この話は映像として語り継いでこそ重要な意味を持つのだと思う。もちろん、ただ作れば良いという訳ではないが。ひめゆりの塔という話の筋は多くの方はご存知であろう。それは過酷な戦場の中、追い詰められた人々が様々な思いを胸に無理な逃走や自決を選ぶという最後を辿る。降参し捕虜になることは恥という考えがあったからである。もちろん僕も、そういった予備知識を持って本作を見た訳だが、ある意味、裏切られることとなった。そのシーンでは「ひめゆりの塔」を見るときにかならず思うことが具現化される。実際にそのようなことがあったのかは知らないが僕は涙が止まらなかった。うん、それでいい、それでいんだと思った。一つの考えが支配していた時代だからこそ、このシーンには意味がある。こういう選択肢もあっていいはずだ。 【カリプソ】さん [映画館(邦画)] 7点(2007-02-17 23:14:38) |
9.学校の修学旅行(沖縄3泊4日)の事前学習として、みんなで鑑賞しました。第二次世界大戦における我が国最大の犠牲者を出した地上戦がこの沖縄戦です。僕の母が沖縄出身ということもあり、沖縄戦というと特別な思いがあります。4人の子供を抱えた祖母。うち1人は今、平和の礎に名前が刻まれていますが、彼女がこの戦争を生き抜いたからこそ今の自分があると思うと、胸がいっぱいになります。修学旅行の平和学習で、真っ暗なガマに入り、祖母たちに思いを馳せました。とても楽しい最高の4日間だったけれど、その中で、2日目の平和学習は他の3日間とは違った、特別な思いがあります。そんな祖母も3年前に他界し、直接戦争の悲惨さを伝えることのできる人は確実に減ってきています。それは自然の摂理なので、仕方のないことです。それでも、これは後の世代に伝えていかなければならないことです。悲惨さは映画では描ききれないし、語り尽くせませんが、描こうとする姿勢は素晴らしいと思います。前置き長すぎました。作品としてのコメントも残しておきます。メインのストーリーがどこにあるのかイマイチハッキリしなかったのがマイナス要素で、中途半端な感じ。結局、何を否定しているのかが見えてこない。更に、俳優陣も安っぽい。もっと描くなら思いきってやってほしいし、メッセージのようなものも取り入れてほしい。と、色々文句はありますが、上記のような学習の機会で上映するには実に適していると思います。今回はTPO勝ちです。 【こばやん】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2006-04-12 23:18:52) |
8.そう、出演者が現代人(しかも、かなりイケてる)にしか見えないってのが本作最大のウィーク・ポイント。しかし旬の美少女達を切り捨てて、田舎臭い娘だけを集めて興収を切り捨てる訳にもいきませんし、これは痛し痒しです。また、折角リメイクするんだから、戦争体験がすっかり風化した90年代なりの新しい解釈で脚色しても良かったかもしれません(例えば日本軍の沖縄の人々に対する非道な扱いをもっと大きくするとか、動員前の思想教育の部分を詳しく描くとか)。本作の出来自体にそれほど不満はありませんが、もう少し時代を考えて映画化して欲しいと思います、6点献上。 【sayzin】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-09-24 00:07:11) |
7.《ネタバレ》 本当は今井正監督の53年版か82年版が見たかったのだが、行きつけのビデオ屋に両方ともなく、この95年版だけが邦画の戦争映画のコーナーに一本だけ置かれていたので借りた。見る前はつまらないだろうと思っていたが、そこそこいい映画だと思う。しかし、生徒を引率している沢口靖子の顔がやたらとキレイで、とても苦しい状況下にいるように思えない。東宝作品であるためか爆撃シーンもやたらと派手で、ゴジラが街中で暴れているような印象。これではちょっとリアリティーにかけるのではないかと思った。 【イニシャルK】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2005-06-07 02:38:15) |
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6.なかなかよかった。描写が随所にわたって少々中途半端かな、とか思いつつも十分話にのめり込めました。こんなことが現実にあったと思うとやりきれなくなります。まだ10代で夢もあっただろうし、これからしたいことだってたくさんあったと思うのに、国と国との戦いで引き裂かれてしまうのは悲しくてやりきれない気持ちになります。この状況下で「死にましょう」というセリフはすごく重く感じて思わず息が詰まりました。エンドロールでは悲壮感と、戦争で日本が負け、これから新時代が始まるという安泰さが交錯してすごくしんみりした気持ちになりました。最後にこの映画と直接関係はないことですが、小学校の時にひめゆり部隊を題材にした劇をするのにいろいろ調べたのですが、実際のひめゆり部隊の壮絶な半生はこんなものではなく、本当の史実を伝える作品が1つくらいは作られるべきなんじゃないかな・・・と思ったりします。 【A.O.D】さん 7点(2004-07-20 12:40:25) |
5.内容はほとんど憶えてないし、それほど面白い印象もなかったんだけど、海をバックにエンドロールで流れてくる「花」は最高に良かったなぁ。 【夏目】さん 5点(2004-06-11 12:44:25) |
4.教師を志している兵士が、指を切られるシーンが印象的でした。戦争の悲惨さは分かりました。もう観たくないです。 【羊男】さん 4点(2003-05-17 18:17:20) |
3.作品としての芯もないし、登場人物像も希薄。だから物語の表面をなぞっているだけになってしまう。画面の中の演劇教科書のような構図、人物配置。場所の移動や時間経過はテロップを出さないとわからないという脚本。つまり少年少女向けの歴史教材映画なのでしょう。映画作品としては落第だと思う。題材が題材だけに、こういう作り方をされると余計に腹が立つ。 【じふぶき】さん 5点(2003-04-30 09:43:39) |
2. この神山征二郎版も悪くはないと思うが…個人的には矢張り今井正監督の1953年版の感銘には遠く及ばない。沢口靖子や後藤久美子、中江有里では映像が絵空事になっている。 【へちょちょ】さん 7点(2003-01-21 11:06:47) |
1.自分と同じくらいの年の女の子たちが、こんなに悲惨な戦場に借り出され、多くの命があっという間になくなってしまったのかと思うと悲しくて涙がとまりませんでした。「自決しましょう」なんて、私は怖くて絶対言えません。 【雅】さん 9点(2002-07-22 18:59:34) |