8.《ネタバレ》 新垣結衣さんは嫌いじゃないしなんだったら大泉洋さんは好きなので、鑑賞しようとずっとNETFLIXのダウンロードにとってありました。原作があるようで、そちらのほうはよく存じませんが、売れない落語家ユウタロウがある日突然交通事故で亡くなり、残された妻と息子をユウタロウが幽霊として見守るという話。ユウタロウは時々現れる自分の存在が見える人に短時間だが憑依することができ、それで時々残された妻サヤと交流を図るが・・・。
まず、大泉さんが噺家になって売れないわけないだろうという主観に満ち満ちた突っ込みから始まってしまった。大泉さんに売れない噺家やらせるって、逆にハードルが高い。対して新垣結衣さん扮する妻・サヤさんはというと、序盤なぜか売れない落語家を愛して結婚するというなんだか謎キャラのように始まるのですが、物語が進むにつれて特に謎キャラというわけでもなく普通のそこら辺にいる女性として描かれていきます。良く言えばいい人。悪く言えば特徴がなく、新垣結衣さんだからなんだか画にはなりますがその分物語のキャラとしてはとても薄い印象を受けました。
ささら、という町にも見てるものとしては特段魅力を感じなかった。時折挟まれるジオラマのような(というかジオラマ?)風景は確かに綺麗で、ああいう景色を眺めているのは嫌いではないですが、住民にあくが強すぎて。ずかずか人の家に上がり込んでくる近所の住民を、サヤさんもどちらかというと戸惑っているように見受けられたのに、「この町は良いところ」っていったいどこらへんでそう思ったのだろう。私もそんなに都会に住んでるほうではありませんが、あんなにずかずかと家や自分のテリトリーに入ってこられたら普通に嫌です。不動産屋はなんだか気持ち悪いし、キャバクラに通う駅員は変人だし。ていうかあんな若くてきれいな女性がそんな環境を有難がっていることがすでに現実離れしている。
サヤさんがなぜそんなにユウタロウを気に入ったのか、結局ユウタロウの父の仕事は何なのか(途中のシーンから類推するに建設会社?)など、見る側が気になるようなことをほとんどほったらかしたままストーリーが進んでいくのも残念なポイントです。早く進めないと、と時間を気にして焦って作られたように見える。
大泉洋さん目的で見始めたのに、大泉さんがほとんど見られなかったのも少し残念ポイントかな。私の見たタイミングも良くなかったのかも知れませんが、特筆して面白いところはありませんでした。
おあとがよろしくなかったようで。