124.《ネタバレ》 世評が高い本作ですが、自分にはどうも肌が合わない、どちらかというかトンデモ系に分類してしまいます。“反権力”はいいんですけど、この映画の様な表現は70年代でもさすがにセンスが悪いと言えるのでは。脚本自体が団塊世代的な感性に満ち満ちていて、いかにもゴールデン街の飲み屋あたりで語られそうな発想が頭でっかちです。池上季実子のラジオDJとプロデューサー風間杜夫のあのバカバカしく紋切り型のセリフと、“マスコミ=反権力”という幻想がこびりついた行動にはほんと辟易しました。素人の教師が原爆を自作しちゃうという素晴らしいプロットなのに、この監督にはユーモアとかギャグを理解していないインテリ特有の欠点があって、せっかく沢田研二がそれまでの邦画にはないユニークなキャラを創造しているのに生かし切れていない。菅原文太の不死身ぶり(とは言え最後には死んじゃいますけど)はもうコメディの域に達しているのですが、なんでこれをギャグとして撮らないのか、その監督のセンスの悪さにはつきあいきれませんでした。良かったとしみじみ思ったのは、我が青春時代の新宿や渋谷の街がフィルムに残されていることです。 【S&S】さん [DVD(邦画)] 3点(2011-07-05 22:35:55) |
★123.いろいろ思うところはあったが、日本だからこそ許される(?)映画でした。 とりあえず見終わって一言。「こんなん作って大丈夫なん?」 【SAKURA】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-01-31 20:07:32) |
122.《ネタバレ》 中学校教師が原爆を作るというアイデアは面白いけど、ツッコミどころ満載かつダラダラとした展開で後半からだんだん萎えてしまった。菅原文太不死身すぎ!沢田研二悪運強すぎ! でも、終わり方は結構好き。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-10-10 15:41:23) |
121.《ネタバレ》 プルトニウムを梅干しの酸で溶かす時限装置なのかと最初は心配した。それだと多分失敗(いやこの場合すっぱい)するはずだと思った。ニャロメのブッ飛んだ目を見た時、マタタビって凄いと思った。監督自身が被爆者であり最後は気球爆弾か風船おじさんみたいにアメリカに飛び立ってもらいたかった気がする。ボブ・マーリーのゲラップスタンダップが良かった。こういう映画はもう出て来ないのか? そういえばボブ・マーリーがボブ・マーレィだった頃だ。ヘプバーンがヘップバーンだった頃で、正蔵がこぶ平だった頃だ。 【デヘデヘ】さん [DVD(邦画)] 9点(2010-06-14 17:35:02) |
120.初見は公開後のテレビ放送でした。大学に入ったばかりの頃で当時は衝撃的でした。うだつの上がらない教師が原爆を作るという設定に驚いたものね。原発(だったかな…)に忍び込むジュリーがルパンみたいでカッコ良かった。これは高度成長が終焉した後の時代の閉塞感みたいなものを映し出している映画でしょう。比較的最近(と言っても10年ほど前か…)に再見した際には、すでに衝撃でも何でも無く、突っ込みどころが先行するクライム・サスペンスでした。今の時代に初めて観ていたならこんな点は付けないでしょう。思いっきり観るべき時代を選ぶ映画で、鮮度で勝負していたとも言える。比較的新鮮なうちに食して良かったです。長谷川和彦には、この後にも映画を創って欲しかったなぁ…。 【アンドレ・タカシ】さん [地上波(邦画)] 8点(2009-12-07 01:39:00) |
119.《ネタバレ》 子供のころ太陽にほえろを好んで見ていた世代としては、この映画の雰囲気、音楽とも懐かしい!の一言でした。扱ってる内容が内容だもんなぁと見始めるも、初っ端のジュリーのひしゃげた顔で、この作品のスタンスが分かった気がしました。デパート封鎖解除までは何度見ても面白いです。ブンタさんの落下も有り得ん!とツッコミながら大笑いできます。でも途中から明らかに「ストーリーを考えながら撮ってるな」という感じでした。最後は勢いで終わらせましたね。原作者がきちんと最後までストーリーを考えてくれれば、ラストがここまでドタバタしなかったんじゃ…とは思いますが。惜しい。 【失言さん】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-06-30 22:03:36) |
118.《ネタバレ》 ○話は少し広げすぎた感はあるが、この手の邦画にしては面白い。○終盤、城戸に銃を向けられた山下が「お前なんかに人を殺す資格はない。お前が一番殺したがっているのはお前だ。死ね!」と言った後、山下は城戸に何発も撃たれる。しかし、死なない。城戸に殺せるのは山下ではなく、城戸自身しかいないからだ。そして、山下は城戸とともにビルから落ちて、言わば城戸に殺されることなく死んだ。セリフにシーンを合わせたため、菅原文太の超人振りが発揮されるシーンとも捉えられるが、一貫性があって好きなシーンだ。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-05-10 21:48:41) |
117.長谷川和彦監督の第2作。長谷川監督の前作である「青春の殺人者」は前半のインパクトに対して後半がダラダラだったし、本作も賛否両論があるみたいな感じだったので期待せずに見た。主人公の教師がなぜ原爆を作ったのかとか、そういう背景は一切描かれていないし、ストーリーもめちゃくちゃで荒唐無稽としか言い様のないもので、退屈なシーンも少なくないが、単純に娯楽映画として見る分には思ったより面白かった。主演の沢田研二と言えば深作欣二監督の「魔界転生」で演じていた天草四郎役が強烈に印象に残っているが、本作でも「原爆を作ってしまう理科教師」というインパクトのある役を演じていて印象に残る。長谷川監督は胎内被爆者であり、この主人公が自ら作った原爆によって被爆し、原爆症に苦しむシーンもちゃんと入っているあたりに長谷川監督の反核メッセージのようなものも感じられた。対する刑事を演じる菅原文太はまだヤクザ映画の雰囲気が抜けていない感じ。「王選手のホームラン」などは少し時代を感じてしまうものの、製作当時である70年代の雰囲気がなかなか良かった。それから忘れてはいけない、バスジャックする老人を演じる伊藤雄之助。出番は少なく、またこの頃はもうかなり晩年だったと思うけど、やはり本作でも出てくるだけで強烈な個性と存在感を発揮していて印象に残る演技を見せている。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-05-05 03:21:29) |
116.昔の日本にこんなエンタメが作れていたとは・・おもしろかった。今の世でも充分通用する映画だと思います。本当におもしろかったです。それしかいえません。 【Shiori】さん [DVD(邦画)] 10点(2009-02-14 01:08:58) |
115.城戸がなぜあんな破滅的な行動をとり続けたのか動機が最後までよくわからなかった。昔の日本映画でありがちなムリがある話の展開が見られたのは残念だけど、印象的なシーンも多くなかなかおもしろかった。それにしても沢田研二はわけわからん役がよく似合う。 【しっぽり】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-02-12 20:56:59) |
|
114.もうなんかはちゃめちゃでおもしろかったです。でも原爆の恐怖というより、なんでもない人が方法さえ知っていれば原爆を作れてしまう。とか、無気力な現代人の恐怖、とでも言うのでしょうか、そういう形のない危機感があるように感じました。 【kagrik】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2008-12-17 15:08:14) |
113.《ネタバレ》 平凡な教師と裏のオタク犯罪者の2つの顔を自然に描写していく前半は良かったのです。主人公の破滅性や虚無感も画面に反映されていますし、ジュリーというキャスティングも大正解。しかし、菅原文太はどうもこういう知能戦には合わないし、池上季実子のDJはストーリー展開上何の役にも立っていない(当時の彼女の演技の下手さにもびっくり。人は変わるものですね)。結果、後半は焦点らしい焦点もないままに妙にだらだらしてしまいました。ジュリーの存在感で保っているような作品。タイトルは詩的でいいですね。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-10-24 03:56:23) |
112.《ネタバレ》 だらだら長すぎる構成で、途中飽きました。1時間40分ぐらいに纏めたほうが良かった気がします。アイディアや主人公の掴みどころの無い人物設定は良かったのですが全体的な作品として見るといまひとつでした。 |
111.何年も前、DVDを購入してまでかじりついた映画です。 なんて言うんでしょうか、ものすごい不況の時代にいろいろ考えたくなかったんでしょうか? はまった自分がわからない。 つっこみを入れまくる場所がいっぱいあるんですが、今みるとそこにつっこんでも大しておもしろくないんですよね。 計算してめちゃくちゃにしたという形跡が無くって、そのめちゃくちゃさが良かったのかなぁと。 なんか周波数が合っちゃうとはまる人が多そうな作品です。 でもいつまでも合っているとは思えない、そういう映画ではないでしょうか。 【黒猫クック】さん [DVD(邦画)] 4点(2008-08-17 01:34:49) |
110.人物像の輪郭を描く気のないスタッフによる、冗長にして拙劣な、日本映画らしい日本映画。 【みんな嫌い】さん [DVD(邦画)] 3点(2008-08-16 20:01:20) (良:1票) |
109.ビデオからDVDに焼きながらついつい全部観てしまいました。 20年振りに見たら、確かに荒唐無稽な部分も有るけど、満足しました。 胎内被爆者である長谷川監督は、どんな気持ちでこの映画を撮ったんでしょうね。 【木登り猫】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2008-07-23 14:00:22) |
108.原爆を造った男が日本国家を脅迫するコメディのようなサスペンス・・・なのにやたらシリアス。でも滑稽。二時間半もあって登場人物も少ないのに、人間背景も何も書かれず、淡々と事件を追ってくだけの手法の割りに、めちゃくちゃな展開で飽きはしないです。どうも感情移入できないのが難です。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-05-29 17:25:06) |
107.20年ぶりに鑑賞。結構良かったイメージを持っていた。改めて観て見ると粗いけどいい雰囲気もっている。とくに沢田の演技はいい。巧いとかじゃなくオーラが。キムタクに通じるような。後半は70年代の何でもあり的なアクションでいまではちょっとだけど少し笑えるけどまあよし。ノスタルジーにも浸れる快作。 現代の基準なら?作かもしれないけど、30年前の作品というのも考慮に入れてこの点数。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-05-18 21:34:00) |
106.70年代の雰囲気を味わえるという長所はあると思いますが、ストーリーの支離滅裂さが面白みにあまりつながっていないように感じられてしまいました。まあ俳優陣は魅力あるんですけど。 【くろゆり】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-05-10 19:18:54) |
105.《ネタバレ》 なんじゃあのバスジャック犯は! プルトニウムをそんなに簡単に盗めるか! プルトニウムの近くにいたら被爆で5分で死んでしまうだろ! ストーンズが来るはずがなく、先が読めてしまう! 警視庁から簡単に原爆を奪うな! とはいいつつも、いいところがたくさんあります。 生きる目的がわからず、エネルギーをもてあました虚無的な若者がよく描けています。 原爆を作ってから要求を考えるところは目新しい。 ラジオ放送とからめたのもストーリーをふくらませています。 ビルの屋上から札束をばらまくのはすばらしいアイデア。 ビルから二人が落ちる場面も迫力があった。 音楽もよかった。 残念なのは爆弾を奪い返してから何も要求をしなかったこと。 あの状況でストーンズ公演ネタはもう終わりになっているはず。 わざわざ犯人が来るわけない。 自分は死ぬつもりで30分後に時限爆弾をセットしておいて、 犯人は刑事に何を要求したかったのか? 恨み言のひとつでもいいたかったのか? 「警察のいつものきたないやり方」と非難していたが、これは 「大人たちのいつものきたないやり方」と読み解けそう。 夢がほしかったんだけど、夢を抱けるような世の中じゃなかったってことだね。 個人で原爆を作るというアイデア(原作)の勝利です。 1970年代のしらけ世代のザラザラした現実が見えてきます。 【よしのぶ】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2008-04-15 21:08:38) |