2.良い点も、納得いかない点も沢山あったが、今はネタバレ無しの率直な感想だけ。
スター・ウォーズ(主に、エピソードIV~VIII)を総決算し最終決着をつけようとした作品。それ自体が大それた挑戦である。
そして、それは見事に成立していた。ただし、あくまで「成立」であって「成功」とは思えないが。
その理由は、エピソードVII~IXの(レイ、カイロ・レン以外の)新キャラたち。
彼、彼女らが十分に描き込まれないまま「アベンジャース/エンド・ゲーム」のような大集合映画をやってしまったことに尽きる。
だから、一見すると感動的なシーンも、見てる側はそこまで感情移入できなかったりする。
中途半端なキャラクターが多すぎるのはいただけない。
とは言え、何だかんだ文句を言ってもしょうがない気もする《スター・ウォーズ総決算》映画。
第一印象としては、8点を献上します。
《2019.12.26 更新レビュー》
正直、「スカイウォーカー夜明け」を含む新三部作は評価し辛い。
ルーカス自身が作った続編ならば、賛美なり批判なり出来るのですが
新三部作は、あまりにもルーカスの方法論と違う考えで作られた映画です。
ルーカスは『映画という夢を創造する魔法の杖=技術をアップデートすること』
それを最優先に考えていたように思います。
夢のようなSFアクション&アドベンチャー「スター・ウォーズ」シリーズは
その技術更新を映画界に広めるのに最適な作品だったのでしょう。
ですから、オリジナル三部作とプリクエル三部作とは、トーンがまったく違う。
どちらも、その時の新技術のデモンストレーション作品で
物語に好き嫌いはあっても、映像に関しては刺激的で驚きに満ちていた。
実際、公開後の映画製作の技術的スタンダードを変えている。
一方、ディズニーのスター・ウォーズは、物語の更新にしか目が向いていない。
映像的には最も古いオリジナル三部作を模倣し
その世界に合った新キャラクターを作り、それらしい展開をさせているが
それは4K時代にDVDを復刻したようなもの。
そして、その難題を与えられた2人の監督が最新技術で苦労して作ったアンティーク作品
それが、新三部作だと思う。
そんな二次創作のような映画を、どう評価していいのやら(笑)
せめて、タイトルだけを継承して内容は完全オリジナルにしていれば
ハン・ソロも、ルークも、レイアも死なずに済んだ・・・ディズニーも酷な事をしたものです。