1.最近、映画館で着々と成瀬巳喜男作品を観ている。
今回は『妻の心』。
前回観た『鰯雲』よりはいい出来。
高峰秀子、小林桂樹、三船敏郎ら、出演陣がとても良い。
終盤の持っていき方も、まさに“成瀬流”。
夫婦というもののあり様と因縁を、作品を通して、観る者にとても分かりやすく訴えかけてくる。
川島雄三監督にも似た“庶民の息吹が聞こえてくる様な”風景描写は相変わらずお見事。
その時代時代の街風景を、これほど丁寧に、そしてリアルにフィルムに焼き付けた監督はいただろうか。
その点においても、成瀬監督は傑出している。
次回も映画館で鑑賞予定の成瀬巳喜男監督作品、『あらくれ』を観るのが楽しみだなぁ~!