1.カネコアヤノの「光の方へ」が主題歌という理由だけで鑑賞。
「四月の永い夢」の中川龍太郎監督作品。
物語自体はよくある話というか、リアルな人間ドラマが展開されていたのが良かった。
退屈な人には退屈だと思うけど、ゆったりと過ぎて行く時間がとても心地良くて好き。
寂れた商店街の風景や、昭和情緒溢れる銭湯の風景がなんとも懐かしく、癒される。
しかし、それらも段々と失われつつあるという現実。
シャッターが降りたままの商店。
次々とやめていく飲食店。
劇中のドキュメンタリーという設定で描かれたそれらの光景はとても寂しさを感じさせる。
松本穂香のぼーっとした演技がとても良い。何を考えているのかわからないようでいて、段々とその優しさが理解できるようになり、最後はとても応援して見ていたように思う。
渡辺大知のキャラクターもとても良かったんだけどいつの間にかフェードアウトしてしまっていたのが勿体無い。
光に反射した湖とか、自然の情景などの映像がとても美しい作品だった。