5.今村昌平という監督は真面目な人間、普通の人間にはあまり興味がないらしい。誰からも偏見的な眼で見られ、変人扱いされているような人間を描くことに力を入れているように思える。この映画など正にそれです。明らかに師匠である川島雄三監督の影響を強く受けていることが見ていても解る。小沢昭一のズブやんは確かに普通ではない。しかし、そこには人間が食べていく為に選んだ道がただ普通の人とは違うというだけのことで、食べるために、生きて行くために働かなければならないというそれこそこの監督がこの映画の中で問い掛けている問題だと思います。真面目な人間とそうでない人間との対比という意味からしたらここで描かれている人間像は不真面目に見えるかもしれないが、坂本スミ子の春との関係はけして、不真面目ではなく、それこそ人間らしい愚かな一面を描きつつもきちんとした愛情を見せている。作品全体の空気がやたらとドロドロしているのはこの監督らしいと言えばそうであり、師匠である川島雄三監督の描く可笑しな人間、不真面目な人間、変わっている人間を描く喜劇のような軽快さがまるでないのはいまひとつ好みではないものの、人間の持っているいやらしい部分を描くことに関してはこの監督さんはやはり上手い。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2008-03-16 11:58:10) |
★4.今村昌平の作品の特徴は、気取りの全くない泥臭い性描写と暗い画面。 そういった特徴ある作品を作るという観点から言えば、ずば抜けた才能の持ち主ですね。 しかし、個人的に好みから言えば、必ずしも満足はいきません。 いかんせん、ぽっちゃり目の女性が苦手という性的好みが邪魔をしているんだと思います^^;笑 それにしても、近藤正臣や佐藤蛾次郎や浜村純が出演していたとは気付きませんでした。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2007-10-13 23:57:10) |
3.《ネタバレ》 映画としては「にっぽん昆虫記」「赤い殺意」には劣る。今村作品のツボはど根性溢れる女のパワーであってうじうじとした「オタクな」生きかたではないからだ。だが私はズブやんが好きだ。客の性にたいする欲望に応えてゆくうちにインポテンツになり最後はダッチワイフの製作に精神を注ぐ彼は、映像や肉体から来る快楽を越え(「萌えーっ!」ってやつですな)絶対無敵な境地まで行ってしまったのだから凄い事ではある。小沢の演技もさる事ながら肉感的快楽を求める彼の愛人坂本スミ子はまさに熱演。「男と女の生き方は永遠に変わらず続くよ」のココロだぁ! 【Nbu2】さん [映画館(邦画)] 7点(2007-07-25 21:07:17) |
2.今も昔も変わりなく男にとってエロとは永遠のテーマである。全ての男の欲望を満たすため、誰よりもエロを愛し、エロに人生を賭ける”エロ事師”の生き様。彼が女性からの性の解放を叫ぶ姿は”独裁者”であり、ひとりで大海原へ旅立つ様は哀愁が漂いつつも、実に滑稽でありチャップリンである。 【亜流派 十五郎】さん 8点(2005-02-27 22:32:36) |
1.『エロ』は普遍のテーマなのかもしれないが,この物語に関しては時代を感じさせるというか、あまりよく理解できないところが多かった。話としても割と淡々としていて、盛り上がりに欠けているように感じた。 【HK】さん 4点(2004-11-21 21:33:52) |