178.《ネタバレ》 とあるウエスタンをモチーフにしたゲームをやったあと、
ちょっとウエスタン映画を見ようかと思い借りたのが「荒○の用心棒」でした。
でまあ、これが黒澤明の「用心棒」の丸々パクリ(らしい)と後で知り、
どれだけ「用心棒」に似てるのか見てやろうということで今更ながら観賞しました。
あらすじはほぼわかってましたが…おもしろい。
三船敏郎=三十朗がなんともいえず格好良い。
最後の闘いで「それ以上近づくな」と言われたのに、すぐさま勢いをつけて前に出てくるところにしびれました。
それとめし屋の親父が黄門様だったので、ちょっと嬉しくなりました
(このころの俳優さんはあまり詳しくなかったので)
(しかも黄門様がもう一人いたのは後で知りました)。
脚本や演出が優れているというか、計算されているのがまたおもしろいですね。
清兵衛のところの女たち、出演者には申し訳ないですが綺麗どころがいないなあ、
と見てましたが、あとに出てくる美人妻を引き立てるためとわかり納得。
また怪我をした三十朗がお堂のような所で包丁を投げてるのも、怪我の様子を確かめてる位に見てましたが、
最後の闘いで卯之助の銃に対応するため(らしい)とわかります。
そして最後の最後で見逃したチンピラが冒頭に出てきた放蕩息子だったのもおかしかったです。
全編にまいた伏線がぱちりぱちりと当てはまるのが心地よく、見終わったあとにやりとする作品は久々でした。
ただ微妙だったのは美人妻(ぬい?)の登場シーン、あまりに唐突だったので前ふりあっても良かったのでは?と鑑賞中に思いました
(荒野のほうでは、前半にちらちら出てたので)。
しかしあとで思い返すと、最初はどこか日和見で他人事の部分があったのが、不幸な家族の事情を知ることで、
三十朗の正義感のスイッチが完全にはいったんだろうなと想像できます。
最初から知ってて放置するのと、事情を知ってすぐさま行動を起こすのではやはり違いますからね。
直後の丑寅に対して腹を決めたという台詞も、そういう意味合いを含んでいたのではと思いました(本当に勝手な想像ですが)。