神の道化師、フランチェスコのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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神の道化師、フランチェスコ

[カミノドウケシフランチェスコ]
Francesco, Giullare Di Dio
1950年上映時間:85分
平均点:8.12 / 10(Review 8人) (点数分布表示)
公開開始日(1991-03-16)
ドラマモノクロ映画伝記もの
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タイトル情報更新(2024-04-09)【にじばぶ】さん
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監督ロベルト・ロッセリーニ
キャストアルド・ファブリッツィ(男優)専制君主ニコライ
脚本ロベルト・ロッセリーニ
フェデリコ・フェリーニ
音楽レンツォ・ロッセリーニ〔音楽〕
撮影オテッロ・マルテッリ
配給大映
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【クチコミ・感想】

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8.《ネタバレ》 個人的に、ネオレアリズモの映像的質感とゆーのにどこまでもシンパシーしか感じられない体質なのでして、また個人的にはその辺の質感って未だに邦画のドラマ映画の一部(⇒所謂ライト層から「(諸々と)暗くてボソボソ聴取り難くて嫌い」みたいに言われちゃうヤツ)の根底にも脈々と引き継がれ続けている様にも思われていて、ソコにも再びシンパシー=もはや「同志」と言って好い様な感覚まで覚えてしまうと同時に、だからコレは「経緯」を理解してないと中々分り合えないコト…だとも思ったり、ソレってまたどーしたって半ばは幼少時・若年期の映像的体験によってのみ培われるモノであろう⇒半ば越えられぬジェネレーションギャップなのかも知れない…と思ったりはしておりますね。

今作、そのネオレアリズモとしては確かに、更に非常にプリミティブと言いますかエッセンシャルだと言いますか、ちょっと既存の映画とは(=当時でも現時点でも)かなり異質な質感に仕上がっている様にも思われました。内容も内容とて、ただただ聖フランチェスコ&その弟子達の様子を淡々と事実のままにフィルムに写し取ってゆくダケ…とでも言いますか、作為的なモノが殆ど感じられないのですよね。ある種、本来「映画」に人為的につくり込むべき「内容」そのモノに関しては、ただキリスト教の歴史と価値観の側に丸投げしている…という様なコトにも見えました。しかし、ソレは当然事実ではなくて、その様に「見せている」と言う方が正しいのも確かだと思われて、その意味ではやはりコレって極めて高度な技術だとも思うのですよね。

私には、おそらく、前述の「キリスト教的内容」の本質に辿り着く術が備わって居ないので、本作の技術の真の意味についても理解するトコロまでには至らなかった…というコトで、評価としてはこの位が妥当かと思うのです、が、今なお観ておくべき価値の在る作品だとまでは容易に思うコトが出来ます。興味の在る方は、このタイミングで是非。
Yuki2Invyさん [インターネット(字幕)] 6点(2024-09-22 13:21:12)
7.《ネタバレ》 「無防備都市」の監督である。

実在の人物、聖フランチェスコと十数名の兄弟たちのエピソードが綴られる。
特にジネプロのエピソードがいずれも秀逸である。
自分的には、暗殺容疑で死刑寸前まで行き、謙虚さが指導者の胸をうち、放免された話が面白い。

1200年代のイタリアが舞台だ。日本の鎌倉時代に当たる。
着ている服が、その頃日本では麻の単衣だったが、西洋でも同じような素材のシャツを着ている。
ジネプロのエピソード中の指導者の鎧が興味深い。
マンガ「鋼の錬金術師」の弟みたいな、ごっつい鎧だ。
動き回れず、何のための鎧か、笑ってしまった。

どつかれてもどつかれても、飄々としている修道士の彼ら。
のどか、の一言に尽きる。
トントさん [DVD(字幕)] 7点(2023-10-22 20:55:41)
6.「お尻ペンペン」があんなに微笑ましい映画は他にない。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-04-10 21:43:47)
5.説教もあってセリフの多い映画なんだけど、サイレント映画見てるような気になる。画面の感じがそうなのか。水の音や、ライ病患者(ハンセン氏病ってよぶと歴史的な厚みが感じられず、ここではこっちを使わせて)のカランカランとたてる音など、トーキーならではの効果が随所にあるんだけど、サイレンとタッチなんだな。画面の組み立てのせいなのか。対象だけを素直に捉えて、凝ったことをしないと決めているよう。単純者ジョバンニ老人が出てくるとさらにいい。彼とジネプロとの、純朴を画に描いたような中世コンビ。宗教が権威を持ってくると、原点へ・単純へ戻りたがる傾向を持つんだけど、フランチェスコってそうなんでしょう。その体現がこの二人。単純はまた独善に傾きたがり、種が乱れ飛ぶ中で完全なる喜びについて実験する話も他人に迷惑を掛けるわけで、単純と独善は紙一重なの。その延長には魔女狩りもあるわけだが、この映画は単純が単純として輝くギリギリのところを捕まえている。修道女が訪れるシーンの野の晴れ具合・広さの感じなんかいいですな。迎えに行くほうをずっと見せてて、切り替えして向こうに木が一本立ってる緩やかな斜面をやってくる四人の修道女になるの。一番張りつめるのは、ライ病患者に会うシーン。カランカランという音がなにやら幽玄と言うか。疎外者であり異端者であり、しかしキリスト教をキリスト教たらしめている核になっている素材、と納得させられるシークエンスであったが、能の世界と通じ合ってもいるような。でラストぐるぐる回って倒れた方角へ、布教にそれぞれ歩いていく。この教団について何か説明しようという感じではなく、いい連中だ、と作者が思っているその気持ちが、観客として見ててやはりいい気持ちになる。すがすがしさ。この複雑になった世界で単純さを求めることは、ある意味必死であり、かつそれを成せればすがすがしい。青空の中の雲、雲、雲。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-13 10:14:24)
4.ロベルト・ロッセリーニの描く宗教美の世界。
寓話の世界をそのまま映像化したような映像は、完成されたモノクロ映像美と相まって、観る者をその世界に引きずりこむだけの静のエネルギーを持っているが、キリスト教に無関連の人が観た場合に、どれだけ感銘を受けることができるかは疑問が残る。
にじばぶさん [DVD(字幕)] 5点(2010-02-16 17:39:39)
3.天地の間に棲むことを喜ぶひとびとは ただ笑い ただ泣き ただ祈る。
ただそれだけのことが途方もなく美しい。

P.S.こんなことを言ったら、まじめな映画ファンや敬虔なキリスト教徒の方にお叱りを受けるかもしれませんが、この映画って、マキノの『次郎長三国志』シリーズにとてもよく似ている。
なるせたろうさん [映画館(字幕)] 10点(2004-04-07 17:22:53)
2.純粋で崇高な映画だなーと思う。フランチェスコが変な権力者にお尻ペンペンされてるシーンは、本来、聖人が侮辱されてる場面なんだから、見てる側は憤慨したり同情したりすべきなんだろうけど、どう考えても笑ってしまう。観てる人の反応を惑わせてしまうリアリズムが、全体としてかえって映画の崇高さを増してます。ロッセリーニの最高傑作。
まいかさん 10点(2004-03-18 10:29:24)
1.中世キリスト教最大の聖人アシジのフランシスコを描いた作品は何本かあるが、そのなかでおそらく唯一観るにたえるのがこの一本。モノクロの画面に登場するのは、どうやら本物の修道士たちらしい。これといった感情の起伏もなく、淡々と物語りは進む(いや、劇的な物語もあるのだが、この修道士たちにかかると淡々と、そして美しく描かれる)。フランシスコの接吻を受けたハンセン氏病患者が、そのまま何もなかったかのようにゆっくりと歩みゆく。その姿が画面から消えそうになったとき、彼はゆっくりと後ろを振返る。その視線が画面を観ているわたしにも突き刺さるようであった。
バッテリさん 9点(2004-01-16 21:33:29)
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【点数情報】

Review人数 8人
平均点数 8.12点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5112.50%
6112.50%
7112.50%
800.00%
9337.50%
10225.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 10.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 10.00点 Review1人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 10.00点 Review1人
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