47.《ネタバレ》 面白かった。感動した。これは想像以上に素晴らしいものだった。
実はあまり期待していなかったので、映画館まで行って観たいとも思わなかったのだ。
しかし、ありがたいことに映画を見る機会に恵まれ、いざ見てみると、かつてのジブリ映画を見たときに感じた感動のようなものが少しだけ心に蘇った。
実はここ1年くらい、自分はジブリ映画を封印していた。
なぜかって、自分はジブリ映画を見るに値しない人間だと思っていたから。
よく自分の好きな映画を数年ぶりに見るときに感じるあの「観るのが勿体ない」という感覚が自分の中であまりにも肥大化してしまったために、それを見るための精神的エネルギーが物凄い必要なのだ。
正直いって過去のジブリアニメが大好きな自分としては、昨今の(「ハウル」以降の)ジブリアニメは不発な気がして仕方なかった。
それで、久々にジブリアニメを見たものだが、かなり感動した。
この「アリエッティ」は、自分の中では近年の作品を遥かに凌ぐクオリティだと感じた。
全てにおいて素晴らしいのだから、書くことも少ないが、少しあげてみる。
①まずアリエッティの美しさは、
宮崎駿作品の少女とは違う、外国のお姉さんという感じでかなり気に入った。
②音楽は外国の人が作曲しているらしいが、その音色は北欧ファンタジーっぽくて心地良い。
ちょっと音をもっと抑えてほしいと思う場面も映画館ではあったが、しかし弦楽器に木の温もりや木漏れ日のようなものを感じてとても癒されるのだ。
だからアリエッティ・ソングが劇中に流れてきたときにも、ゾクゾクと感動が走った(曲が途中で少しだけ止まるの反則)。
そしてこの「優しさ」、、、それは普段の生活では感じられないものであり、そのあまりの優しさに涙が流れた。
③小人であるアリエッティの視点で描かれることで、全体的に「巨大感」がうまれる。
例えばアリエッティが蔦をよじ登る場面では「ラピュタ」のような感じが少しあった。
また小人の視点だと、自然の植物なども大きく見えるので、スケール感があって良い。
ナウシカ・ラピュタ・コンプレックスも僕にはありますが、この作品はこれでいいと思う。
《追加》
スピラーは好きじゃないけど、アリエッティーのお母さんはトボけていて愛嬌のある愛おしいキャラだ。良い味を出し過ぎている。