48.《ネタバレ》 尾道三部作の中でも秀逸、さすがに大林監督が長年暖めていた映画だ。前半は雨にも負けずぶーらぶらに代表されるコミック、ちょっと馬鹿馬鹿しいほどなのだが、これが後半の心に染みるラブストーリーを引き立たせている。少年は母によく似た少女に恋する者なのか。大掃除の写真が見事に伏線となっていて、青春映画としてもファンタジーとしてもすばらしい。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 9点(2012-06-14 23:31:39) |
47.《ネタバレ》 大学生の時の友人が絶賛していた。最近、ようやく観た。(三田!) うーーーん!こういうのにはなかなかお目にかかれないね。よく、創れたね。すごいな!!!なんというか、この作品は非常にとても不思議で、序盤ですでに”さびしんぼう”が自分の母親の若いころであることが誰でも解るのだけれど、、、、、、最初、さびしんぼうは主人公でけにしか見えなかった。でもそのうち、みんながその存在を確認している。(幽霊でもなんでも、皆見ている) 、、、、そしてそして、、、(??なんだ?)ラストで主人公のハッピーエンド(そうなのか???)を正に、映している訳だが、、、、本当にそうなのだろうか??、、、、、、、ラストで、父の後を継いだ主人公のかたわらに座る”女性”はあこがれの君ではあったが、、、はたして、、、ホントウにそうなのだろうか?? 理想なのか、幽霊なのか、夢なのか、、、、、、??でも、その不思議さと絡みつくように、まったりと感情をうごかす、寂しさ、せつなさ、なつかしさ、、、、、異性への恋?愛?異性と一生、溶け合うこととは??わからない。わたしにはわからない。、、、、、そりゃせつないですよ、、、当然!!!わたしだって、当然せつない、、、。いずれにせよ、、誰でも、いつでも、どこでも、誰とでも、そして、独りでも、、、、、、生きてる事は、とてもせつないです。、、、、、いつか、そのうちに、自分の意識が永遠に消えて亡くなるまでは、、、、、、、、、。恋したから、愛したから、、、さびしいのではない、、、、。 【男ザンパノ】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-03-06 00:55:08) |
46.《ネタバレ》 ちょっと私には、いまいちでした。 良いセリフや、ほくそ笑むシーンもありましたが、何か無駄なシーンも多々ある気がします。 何か物足りない・・・ もう一捻りあれば化けて良い映画になる余地がありそうな・・・ 【ぐうたらパパ】さん [DVD(邦画)] 3点(2011-01-11 14:51:54) |
45.《ネタバレ》 男は女性に母の面影を求めると言ったものだが、まさにまんまそれ。初恋と親離れ、大人になる過程をそのまんま映像化した傑作。 【峠のわが家】さん [映画館(邦画)] 9点(2011-01-05 03:02:14) |
44.旧尾道3部作の他2作に比べるとストーリーより雰囲気に魅せられる作品。性格の異なる2役をこなした富田靖子が魅力的。尾道ロケのみならず「別れの曲」が忘れがたい。 【きーとん】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2010-09-27 00:02:04) |
43.《ネタバレ》 「もう片方の顔」について色々考えていましたが下のBOWWOWさんのコメントを読んでやっとスッキリしました。それで物事の片側だけしか見ようとしない、見る事の出来ない、そんな成長しきっていないヒロキに対して風呂での父親の言葉「全部を好きになれ」が重要な役割を果たしてくるんですね。百合子さんの「もう片方の顔」も気になります。幼い頃はピアノを習うような優雅な生活を送っていたのに「これ、母の形見なんです」、店の人の台詞「お父様の具合はどうですか?」、魚の値段を聞いて「やっぱり1匹にしてください」等のくだりを見ていても現在は相当苦しい生活なんだなと想像がつきます。由緒正しい寺の一人息子をそんな家に招きたくない恥ずかしさ、乙女心が伝わってきました。 ラストにヒロキの将来が映し出されますが、これは想像なのか実際の出来事なのか分かりません。ただ、ヒロキの母親がそうであったようにヒロキも百合子さんによく似た女性と結婚して娘を授かり「百合子」と名付けているのではないでしょうか。そして高校2年生になったヒロキの娘「百合子」はピアノでショパンの別れの曲を弾きます。ピアノの上には、おそらく彼女に恋した少年からもらったであろうオルゴールが置かれてあり、それを見てニコニコします。かつて橘百合子がヒロキにもらったオルゴールを見て一晩中ニコニコしていたように…。時をかける少女ならぬ、時をかけるさびしんぼうと言ったところでしょうか。ここでも大林監督のパラレルワールドが見事に炸裂してると思います。 【恵比寿Premium】さん [DVD(邦画)] 10点(2010-01-18 22:18:03) (良:1票) |
42.《ネタバレ》 この映画の秀逸な所は、普通の恋愛映画では隠してしまうような嫌悪的なもの、例えば肉親の恋愛などを挟んで、堂々とファンタジーとして表現していることだと思う。普通は恋愛に肉親が絡んできただけでも気恥ずかしい気持ちになる。もしそれを表現しても生々しくて野暮ったく、この映画のような純粋性や叙情性は保たれないように思う。母親の初恋や、母親とエロ本を見ながら会話するなんてのもそうだけど、父親との五右衛門風呂(?)のシーンは特に印象に残った。17歳という性に悩む多感な時期に、父親が母親に対してどれだけ愛情があるのかを、狭い風呂の中で聞かされる。肉親の性についての会話を、肌を触れ合わせるという身体的会話を交えて体験するのである。これは自分の親に置き換えると恥ずかしくて身悶えそうになるような描写だが、この映画では、負の感情ではなく、無意識に見ないようにしていたものが突然目の前に落ちてくる様な不思議な感情になった。それは、嫌悪や恥というよりも、すごくあったかい。主人公の彼もきっとそういう気持ちになったと思う。なぜなら自分がなぜ存在するのかを無意識に知らされているわけだから。母親の夢見がちな描写に対して、父親のこういう受け皿的描写があるのが物語をどっしりと支えている。この映画は初恋の心情の切なさなんてのもいいのだけど、家族の心のふれあいみたいなものも純粋に表現してるとこもいい。ところで、先生のスカートが事あるごとに翻るのは失笑を通り越して笑える。前半(3点)との落差があるから後半の巻き返しが凄いことには違いないのだが(笑) 【Nujabest】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-13 02:53:32) |
41.《ネタバレ》 映画の冒頭、主人公ヒロキはそのモノローグの中で、手の届かない女子校の生徒たちに過度な幻想を抱き、反対に女性らしい潤いのかけらもない母は子どもの頃から美しい夢など一度も見たことなんかないのだろう、と語る。ものごとの片側だけしか見えない夢見がちなそんな少年の前に、母親の隠されたもう片側の美しい夢(さびしんぼう)が形となって現れるという展開が秀逸だ。けれど彼にとっては見たくない側のさびしんぼうの存在は迷惑でしかなく、思いをよせる少女百合子にたいしても、ヒロキはそのもう片側を決して見ようとはしない。自転車を押しながら憧れだった百合子と歩く奇跡の中でさえ、いつも見つめていた自分の知る側の彼女だけを見ようとする彼は、恥ずかしいからと家の前まで送られるのを拒んだり、ありふれた口うるさい母親の話になぜかステキねとほほえむ百合子のもう片側に、気づくことができない。「あなたに好きになっていただいたのはこっち側の顔でしょ?どうかこっちの顔だけ見ていて。」別れの場面で少女は言う。その台詞は、それがヒロキの失恋であると同時に百合子の失恋でもあったことを意味している。ラストシーンのようにヒロキのかたわらに百合子がいる日がくるとすれば、おそらくそれはヒロキがもう片側をも抱きしめられる男になれたときなのだ。もう1人のヒロキが弾いてくれた別れの曲のメロディとその恋を一生忘れないと16才のヒロキに語る16才のままのさびしんぼう。邪険にあつかってきたそんな母親の悲しい片側をわけも解らずそれでもせいいっぱい強く抱きしめる彼の姿や、木魚ばかり叩いて何を考えているか解らない父親がもう片方の顔を見せて語る風呂場の台詞は、それゆえに熱く深く胸にしみる。極私的な意見だが、坂道で自転車に乗った橘百合子がすれ違うヒロキに見せるそのお辞儀の美しさは、時をかける少女で芳山和子が深町君の家の縁側で靴を揃えるシーンとならんで、大林映画のベストショットだと思う。秋川リサ先生の三度にも及ぶパンティーはワーストショットであるけれど。そしてそれもまた大林映画のもう片側だと言えなくもないけれど。 【BOWWOW】さん [DVD(邦画)] 10点(2009-07-20 22:51:59) (良:3票) |
40.---愛することはさびしいから、だから私はさびしんぼう--- 失恋が生む寂しさ、それを美しく言葉に現した素敵な言葉だ。 誰もが一度は経験する青春時代の失恋。 失恋の後に残るものは虚しさだけか? いや、違う。 寂しいというオーラに包まれたセピア色の想い出だ。 それは大人になっても、心の奥底に大切にしまわれているのだ。 失恋というものを、ただただ哀しいこととし、心の傷の様に思ってしまっている人には是非観てもらいたい作品だ。 もしかしたら、この作品を観たことがきっかけで、辛いというだけの想い出でしかなかった失恋が、ぐっと味のあるいいものに変わるかもしれない。 ねずみ色だった失恋の記憶が、セピア色に輝く失恋の記憶に。 タン、タン、タヌキの金玉は~♪ か~ぜもないのにブ~ラブラ♪ 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2009-04-10 00:05:37) |
39.《ネタバレ》 個人的な話になるが、西願寺の階段下から福本渡船にのって向島のミカン畑まで…若き日この映画を観た後、当時の粗いロケ地マップを手にヒロキと百合子が壊れた自転車を押して二人で歩いた道筋を迷子になりながらひとりさまよい歩いた…。商店街で悪ふざけするヒロキ達の横を一瞬の風のように通り抜ける百合子の自転車。渡船の上で夕陽を浴びて戸惑いながらも佇む百合子の横顔。執拗なまでに繰り返し流れる「別れの曲」。一見余計かとみえる随所のドタバタ寸劇さえも冬の尾道の淡い情景の一コマとしてきちんと全体の映画の流れに納まっていると感じます。あの時の尾道、冨田靖子、そして監督はじめとした大林組の面々の一期一会というべき奇跡的な遭遇により生み出された、少年の心をふと呼び覚ましたい大人のための珠玉の逸品。何度観ても私にとって大切な邦画ナンバーワンです。 【菲命】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2008-12-08 18:19:38) (良:2票) |
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38. 僕は好きですこの映画。じーんとね、きますね。 【ファンオブ吹石】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-11-16 23:21:17) |
37.尾道の風景は映像としては絶品。コメディ部は嫌いじゃないんですが、中心となる話がイマイチおもしろくない。さびしんぼうメイクが気持ち悪いと思ったのは僕だけでしょうか。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-04-22 13:05:21) |
【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 3点(2008-03-15 19:33:58) |
35.《ネタバレ》 大林作品の中では「廃市」かこの作品か悩むところです。。。ストーリー云々よりも尾道の甘く懐かしい匂いのする風景と「別れの歌」の情感がマッチしているところに尽きると思う。好きなシーンはくじ引き会場で、ヒロキがゆり子さんを見かけてフェリー乗り場まで全速力で走るシーンと、自転車が壊れたゆり子さんを送っていく途中の、夕暮れの島の海沿いの坂を二人で登っていくシーン。どちらも「別れの歌」の情感が切ないまでに心地良く、日本映画の中でも忘れられない素晴らしいシーンの一つです。 【ぱたぱた】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2008-02-13 19:12:13) |
★34.当時は大好きな作品でした。切なくて・・・。今観ると、当時のイメージが崩れるのが怖い。 【ジダン】さん [映画館(吹替)] 8点(2007-10-14 12:21:27) |
33.黄昏に染まる尾道水道。哀感溢れるエチュード。そしてあのシーン。たまらんわ。 【カリプソ】さん [DVD(邦画)] 10点(2007-09-14 00:21:32) |
32.《ネタバレ》 すべりまくりのギャグ暴走ノリ前半から、一転後半は秀逸な出来でした。とにかく学生服姿の富田靖子が綺麗。下のレビューにありましたが、もし百合子が遊郭の娘だとするとぐっと重みが増してきますね。どのシーンでしょう? 【mhiro】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-08-12 18:47:03) |
31.名作だと信じて、観たのに..期待ハズレでした..ストーリーに共感できないし..お笑いの部分は、今となっては..さむ~い..時代を感じざるを得ませんね... 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 3点(2007-04-17 12:15:17) |
【ホットチョコレート】さん [ビデオ(邦画)] 4点(2006-05-21 07:51:08) |
29.父親が映画の中で唯一語る言葉の中に「好きな人の寂しさも喜びも全て好きになれ」というセリフがあった。あれは父親だからこそ言えるセリフであり、父でこそ説得力のあるセリフだと思う。思春期の一人の青年の周りで巻き起こるファンタジー。「息子はいつだって母親に恋してるものよ」最後の母親の言葉がこの映画の全てを象徴している。でも僕は母親に恋をしているのだろうか?想像するとちょっと吐き気がする。この映画を十代のうちに観ることができてぼくは幸せ者だ。 【ボビー】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-10-23 12:48:56) |