5.《ネタバレ》 BGMを伴うヘリの編隊飛行。その中で執拗に強調されるローターの回転運動。空爆。ジャングルの暗闇を染める炎。水牛のイメージ。
無言の原住民。河を下るボート。L・B・ジョンソン。そして「王殺し」。
嫌でも連想されるコッポラ『地獄の黙示録』のイメージの数々である。
中盤でチームが二手に分かれると、南洋版『八甲田山』的な展開かと思わせたりもする。
その割に本家33年版への思い入れが少し稀薄であるのが物足りない。
対戦相手が次第に弱っていく断末魔の細かい動きとか、その死を念を押して確認する動きとか。そうした手の込んだ細部の描写による
映画的リアル感の演出のことである。やたらにピント送りで視線を誘導したがるのも鬱陶しい。
結局は帰還兵のエピソードを以てエピローグとなるが、個々のキャラクターのドラマも半端にすぎる。