68.《ネタバレ》 デスメタル、ブラックメタルの名盤と評されるCDを200枚以上所有している自分は(それでもデスメタル初心者)、たまにはライヴにまで足を運び、懲りずにいつも前の方の列に行ってボコボコにされてムカついて帰ってきます。
そんなメタラーな自分は、正直「こんなものを観てやるものか!」とも思っていた。
しかし、見たらなかなか面白いではないか。
作品内のDMCは、(どうせメタルも聴かないヤツが監督したろうから、デスメタルの名を偽ってるんだろうな、と思っていたが)思ったよりもメタルっぽいことをしていて感心しました。
しかしこれはデスメタルではありません。100歩譲ってメロデスだとしても。
しかしこの作品は「とても怖そうな人が、実は意外と優しかったら嬉しかった」といったような人間の心理を巧みに利用した悪質な作品だ。それでも面白いけど。
原作はデスメタルを有名にした意義のあるコミックであるが、デスメタルに俗物的で滑稽なイメージを与えたような気もする。それに、デスメタルバンドの素顔は実は「なよなよ」していて女々しい性格だったりオタクでキモかったりとか、そういったダサい印象も与えたと思うので、評価するが、評価しない部分もある。
ブラックメタルのメンバーなんて、殺人したり、教会燃やしたり、バスを横転させたり、パーティーに人間の生首を出しちゃったり、ジャケットに自殺したヴォーカルの脳みそブチまけ写真を載せちゃったり、メンバー全員が犯罪者だったり、という事を本当にやっているのだ!
ま、へヴィーメタルなんて、音楽ジャンルの中で一番バカにされそうなジャンルですからね。
原作コミックに忠実なところもあるが、適度にアレンジされていて良い。
コミックの映画化としては成功した方だと思う。
しかしこの映画化のテーマは「夢」なのかな?
しかしいろんな「夢」の形があって、いろんなタイプの「夢」をみている人がいるもんだ。。。
悪魔崇拝を「夢」とかいうと、ちょっと違和感があるなぁ。
「夢」は明るいものであり、悪魔崇拝はその裏側の理想というか「イメージ」だと思う。どうでもいいけど。
しかしこの母親は素晴らしい人格だなぁ。理解力があるというか、自分の息子を信用しているんだろうな。
意外と感動した。
ローサ可愛いな!デスメタルにあんな清純系の女性ファンはいねぇ!