164.《ネタバレ》 映像と音楽は荘厳な雰囲気だが、要はウェルメイドな皮を被ったスイーツ映画ですな。口がきけない主人公にとってピアノはコミュニケーションツールであり、それを理解し受け入れた男との関係を通じて癒される話なのは分かる。しかし、そこまで切実にピアノの重要性が描かれているとも思えないので、そこに固執する主人公の身勝手な振る舞いには終始イライラさせられる。前夫を事故で失った事や望まない縁談を押し付けられた事には同情するが、じゃあ精神を病んでおれば何をしても許されるという事なのだろうか?どうもそんな手前勝手な甘えたメンヘラ思考がこの映画全体を覆っている様に思えてならない。まだ百歩譲って不倫までは許せるとしても、自分の子供を不倫のダシに使う所とか最悪。自分だけで貫徹できないのなら最初から不倫なんかするなと言いたい。人を(しかも自分の娘を)巻き込むな。しかも失敗してるし。嫌がる娘に無理矢理メッセンジャーをさせる→怒った娘が夫に不倫をバラす→激昂した夫が主人公の指を切断、までの流れはコントかと思った。そして何より終盤の船上での自殺未遂(疑惑?)のシーン。だから他人様を危険に巻き込むんじゃねえよバカ。死ぬなら独りでこっそりと死ね。そこからラストへの展開は予想通りだったが、スタッフロールまで舌打ちが止まらなかった。本来なら映像と音楽1点ずつで合計2点と言いたい所だが、「あんなところ生きて通れねぇ」の空耳とハーヴェイ・カイテルの全裸に免じてプラス1点で合計3点献上。 【オルタナ野郎】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2012-12-08 12:08:41) |
163.音楽、映像、雰囲気は一級品。ストーリーは心が女性な人向き。メロドラマだな。でも結構好き。やっぱり支配されるより共存したいもんね、女だもん。 【movie海馬】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2012-08-03 22:38:52) |
162.多少説明不足でも独特な雰囲気がある映画は嫌いではない。作品の雰囲気に流されやすいタチでもあります。でも、本作に関してはエイダとピアノにまつわる過去など彼女の心の闇をもう少し感じたかった。ハーヴェイ・カイテルの「君のことがよく分からない」という台詞がありますが、それに関しては僕も全く同意見で・・・。 主人公の心の闇、雨、曇天、泥濘、鬱蒼とした森・・・暗い雰囲気が支配する作品の中で、本作のMVPは映画初出演のパキンちゃんでしょう。ハーヴェイ・カイテルもいいキャスティング。何をやっても味がある人ですが、よく分からない人物像やヘンな奴とがよく似合う俳優さんです。オールヌードになった時は「またか・・・」と思いましたけどね。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 6点(2012-07-04 21:05:28) (良:1票) |
161.《ネタバレ》 独特の映像美は感じますね 海辺でピアノを弾く光景なんて なかなか幻想的な雰囲気すらある 高ーいアングルからのカメラもいい感じ が、やたらハーベィ脱ぎ過ぎ(苦笑) サム演じるだんなのキャラもよくわからん おまけにあんな残酷なことするか?? 一つ感心したのは この当時の女性のファッション? のふくらんだスカートの構造?がわかったコト あんな風な「骨組み」になってるんだねぇ 材質はなんなんだろ(木かプラスティックか いやこの当時はプラスティックは無かったか…) しかし エイダの心情を理解するにはチト私には難しかったデスネ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-06-30 07:38:19) |
160.いわゆる『女性映画』と冠がつくとあまり相性が良くないのだが、これもまた然り。同僚(女性)が泣かんばかりに「すごく良かったー」と言っていた。私は今ひとつH・ハンターに共感できず。女が自らの意志を開放しようとしたら、どうして必ずセックスが伴うんだろう。海辺のピアノ、この画だけで期待がものすごく高かったぶん、なんだかなあと思わされた。前出の同僚はピアノを弾く人なのだけど、それって何か感受性の違いに関係してきますかね? 【tottoko】さん [映画館(字幕)] 4点(2011-11-29 01:07:28) |
159.哀愁漂う音楽が耳を離れなくします。ホリーハンターの演技がきれてます。 雨、森、海、子供、衣装、どれも目に焼きつき一枚一枚の絵が綺麗。 【エーテル】さん [DVD(字幕)] 10点(2011-08-26 02:39:04) (良:2票) |
158.てっきり感動作かと思っていたので、お話の内容と展開にはちょっとびっくり。 一応不倫ドラマなんだけど、昼メロのような下世話な雰囲気は感じさせない作りになっていて、 そのくせ妙に生々しくてエロチックで、変わった映画だなという印象。 ヒロイン役の女優さんは良かった。演出もいい。何を言いたいのかわからない所もあるんだけど、 ストーリー云々よりもインパクトのある映画だった。欲を言えばこのヒロインのキャラ設定なら、 ピアノで彼女の心情を表現するシーンがもっと欲しかったかな。 【MAHITO】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2011-08-06 08:45:58) |
157.ピアノ音楽は好みでホントに良かったと思うけど、映画のキモとかストーリーの深意を解することができなかった。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-06-10 23:29:17) |
156.《ネタバレ》 ピアノは決して解放じゃないのよね。人の世と別の世界への解放であって、閉じた場所での安息ってことか。ピアノは言葉の代わりにはならない。ベインズがエイダにとってピアノが重要であることを直感で知るのは、彼が文字を読めないことと関係があるんだろう。ピアノは彼女の安息の閉じた箱なのに、それを取り戻すレッスンのために彼女が開かれていってしまうあたりが話の中心。音楽は鍵盤を指が触れて生まれるもの、その鍵盤がまず取り外され現実の愛へとかわり、その代償に指も取り外されるわけ。とにかく海辺のピアノという情景が優れており、ジャングルの濃密な空気はあまり感じられなかった。浜辺で娘が踊るとこがいい。あの娘は単なる通訳じゃなく、同志のようでもあり、また批判者にもなり。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-03-08 12:21:06) (良:1票) |
155.ふとしたことで、この映画の音楽を知り虜になった。またその映画がアカデミー賞の主演女優と助演女優の賞を得たことも・・・。探し求めてDVDを購入し、鑑賞。 映画の中のホリー・ハンターはすばらしかった。アンナ・パキンもかわいかった。しかし、ニュージーランドの暗い荒波のように、私の心はすっきりしなかった。 この映画の脚本・監督は女性、登場人物で好感を持てるのも女性、キャストで賞を得たのも女性、さらにこのレビューで高得点を付けているのも女性・・・。男の私は入り込む隙間すらないのだろうか。 浜辺にポツンとおかれたままのピアノ、運ぶ荒くれものの男たち、ピアノは大丈夫だろうかと別の方が気になってしまった。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-03-02 08:02:19) |
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154.入植時代のニュージーランドを舞台にした独特な雰囲気を持つ愛憎劇。マイケル・ナイマンの音楽が素晴らしい。始まってからすぐ浜辺から家に行く間に道が悪く立ち往生しているシーン、マリオ族が言う台詞が日本語で「待て待て、あんなとこは生きて通れねえ」に聞こえることでも記憶に残る。驚くべきはその言葉があまりにもそのシーンにあっていたということ。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-26 11:12:29) (良:1票) |
153.《ネタバレ》 エイダは何故喋らなくなったのか?映画では明らかにされていませんが、ピアノに固執することと何か関係がありそうです。 遠方のどんな男性か分からないのに嫁がせるエイダの家族ってどうよ?やっかいばらいしたかったから?エイダはうとまれる存在だったのではないでしょうか? サム・ニール演じる旦那はエイダの家族と同じような態度だったのかもしれない。自分のピアノに対する執着を分かってない、とか。 ある小説で『親に売られた売春婦の少女が、自分に惹かれている男性が自分に手を出さないのは何故か分からない。別れる時、お世話になったお礼に少女はベッドに誘うが、男性は「君が好きだから私を愛していない君を抱くことはできない」と言う。少女にとって自分の気持ちを大切にされたのは初めてだった』 エイダがベインズに惚れた理由もこれではないでしょうか?初めて『自分の欲望より私の気持ちを優先させてくれた男性』だったから。この時代の女性にとっては稀有な出来事だったと思います。 激しいストーリーと濡れ場に嫌悪を抱く人も多いとは思いますが、「悪人」が出ていないところなど決して劣った脚本ではないと思います。が、昼ドラ並に落ちそうな物語が美しい音楽と情景に救われていることは確か。 ヒストリカル・ロマンス(アダルト版)と観るのがいのかも。 【果月】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-20 11:42:53) |
152.《ネタバレ》 ピアノが発声器官の代役だったとしても、その執着の仕方が偏執的で気持ち悪く、ピアノってそんなものじゃないだろうと思ってしまう。嫁入りしたのに、新しい夫を生理的に毛嫌いしているような描写が理不尽で、お前は何様という印象。現地の男との関係は、徐々に慣らしてもらえれば誰でも良かったかのようで、相手が彼であった必然を感じない。裏切られたからといって、ピアニストの指を切り落とす残酷さには、少しピアノを弾く人として背筋に戦慄が走った。そんなこんなで、共感する部分がほとんど無い。というより、激しい嫌悪を覚える作品だった。ラストで、ピアノと一緒に入水自殺を図ったが思いとどまった。やっと、少しだけ普通の人の感覚が芽生えたってところか。でも、だからどうしたって気分だった。タイトルは「セックス・レッスン」に変えるべき。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 2点(2010-04-12 00:31:21) (良:1票) |
151.映画にしろドラマや小説・漫画にしろ、主人公に魅力がないと見ていて(あるいは読んでいて)つらいです。この映画のヒロインも、妙に依怙地でピアノにこだわりまくり、ピアノを手に入れるためならなんでもやってしまうところが、あまり感心しません。そのくせ誘いかけてきた男に惹かれるというのが、よくわからない。ピアノがあれば誰でもいいようにみえます。「声が出なくてピアノしか拠り所がない」ということなのでしょうが、そういうハンディがあれば許されるというものでもないと思いますが。男女の三角関係はごくありがちで、あまりにもパターン通りなのが興ざめです。あとは映像と音楽をほめる人が多いようですが、それほどでも。特に音楽は、表面的な響きはたしかに美しいですが、上っ面だけでまったく印象に残らない。そういう点では、映画の中身に釣り合っていたかもしれませんが。映像・音楽なら『プライドと偏見』の方がまだよかった。娘役のアンナ・パキンちゃんのみ好印象が残っています。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-04-11 16:18:51) |
★150.《ネタバレ》 制作者の欲求が爆発したように見える話に嫌気が差した。
あまりに生々しい女性の感性全開という感じで、好きじゃない。 男尊女卑との誤解を招くといけないので言うが、これは男性の場合でも同じだ。 下品な言い方だが、シンボルを自慢する男性と同様に見えてしまう映画だったのだ。
作りは素晴らしいと思うし、女優の演技も申し分無い。
【タックスマン4】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-04-11 02:47:38) |
149.《ネタバレ》 音楽は確かに素晴らしく、色彩も好み。一つ一つのシーンを切り取って「絵」として鑑賞するには文句のない作品。でも特異な境遇とはいえヒロインの行動が同じ女としてどうにも受け入れがたく、話が進むにつれかなりイライラしてしまった。どーしてそこで無理矢理子どもを巻き込むんだよー!!しかもなんでいつの間にか綺麗に収まってるんだよー!ハッピーエンドに無性に腹が立つという映画も珍しい。 【lady wolf】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-03-07 22:06:05) |
148.なるほど女性にしか撮る事のできない映画だと、良い意味ではなく悪い意味で納得。終わり方で変わってくる作品だなと思いつつ鑑賞しましたが、ハッピーエンドにしたところをみると陳腐なフェミ思想だったのかと落胆。なにより一ピアノ愛好者としてピアノが汚された印象を受けた為この点数を付けさせて貰います。ただ出演者達の演技はどれも素晴らしいです。 【njld】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-12-06 04:30:59) (良:1票) |
147.音や映像はカンピオン作品でも随一といえるものでしょうけれど、内容がいいとは思えません。悪い意味で文学的・映画的でキャラクターは偏屈で勝手な人物ばかり。カイテルとニールの役が逆だったらまた違ったかもしれませんが。即物的なラブシーンも要らないし、女性監督が女性を描く場合思い入れが先行して魅力あるものにはなりにくい気がします。陰惨で重ったるい雰囲気がパキンちゃんの海草ダンスで救われていますが、一番よくないのはピアノのイメージが下がっちゃうこと。不可解で難解なものをよしとするマニア向き。 【レイン】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-10-16 00:20:42) (良:1票) |
146.《ネタバレ》 当時付き合い始めたばかりの彼女と鑑賞した。(ちなみに本作の前は「美女と野獣」)想定外のダークな大人の展開に戸惑い、鑑賞前に最低限の予備知識は得ておくべきと痛感した。 映画自体はサム・二ール、ハーヴェイ・カイテル共に不器用な男を好演しており、実力派俳優陣の演技合戦炸裂という感じで大満足だった。 尚、この映画が良い方向に影響したのか一緒に鑑賞した彼女は今、私の奥さんです。 【たくわん】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-09-29 20:54:49) |
145.《ネタバレ》 ○画作り、雰囲気、音楽が素晴らしく、これぞ映画という名の芸術。○俳優陣の演技も言うことなし。○恋愛関係になる過程がどうもいまいち。なんか雰囲気頼りで、ピアノを助けたからだけとはとても考えにくい。○ハーヴェイ・カイテルが例の如くまだ脱いでるのは笑える。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-09-02 13:01:33) |