1.あのポスターを見ただけで何かもうお腹いっぱい‥‥海洋冒険ものに何となく食傷感を持っていた私が
何を間違ったかこの作品を観に行ってしまったのですが、意外にも非常に楽しめました。
海が舞台の作品でありながら磯臭さが全くなく、海なのに主人公と関わる海洋生物は数えるほどしか登場しません。
海の恐ろしさも大して出ないので、海が怖い人でもわりと安心して鑑賞できるでしょう。
ストーリーは、故郷の危機を救うため主人公が旅に出て困難を乗り越えるというシンプルなもので、まさに英雄譚の基本に忠実。
観客を唸らせるような凝った話というわけではなく、記憶力や推理力を試されたりするような内容でもありません。
ではこの作品の見どころはと言うと、活劇部分ではなく登場人物同士の軽妙な掛け合いや歌や踊り、美しい映像に尽きるでしょう。
立ち会話が多く演芸に近いものがあるので、小学校低学年あたりの若年層の観客には若干退屈な部分があるかも知れません。
むしろ子供よりも大人の観客の方が楽しめるのではないかとも思えます。
吹き替えの出来は少し甘めに評価して10点満点をあげてもいいですかね。
大人なら老若男女、アベックやお年寄りにもオススメの作品です。
なお鑑賞の際は、エンディングクレジットですぐに席を立たないように…