49.《ネタバレ》 やっと観た!
タイトルのようにちゃんと日曜日に見た。どうでもいいけど。
モノクロ映画の美しさが光る映画だった。
モノクロ映画なんて自分ほとんど1年ぶりくらいだ。
劣悪な画質のモノクロ映画ばかり見てたから嫌悪感でしばらく見なかった。
この作品は映像が美しい。
霧の中にいるようなぼやけた感じが綺麗だ。
不明瞭な景色は二人のこれからを表してるようだ。
かなわぬ恋とは悲しくも美しい。
しかしこんなありえぬ恋など叶わぬから美しいのであって、
もし実際にかなってしまったらその末路は決して見れたもんではないのだろう。
少女はなぜ風見鶏など欲しがったのか。
ただ湖のほとりを二人で散歩するだけだったらずっと幸せでいれたのに。
恋人の女性は主人公ピエールをひたむきに愛していたのでとても気の毒になったけど、
それでもあまりにも眩しい無垢な恋を前にするとその存在は少し邪魔にも思えてしまう。
大人の世界と子供の世界の比較が少しあり、
ピエールと少女フランソワズとの恋愛は男女の恋愛というよりも子供の戯れに近い(と映画の中で語られる)。
子供の戯れのような関係が美しいのはそれが儚くもまるで永遠であるかのようだから。
また父娘のようであり、恋人のようでもある何ともいえないこの二人の関係が見ていて素晴らしい。
あまりにも美しいその関係はずっと続いてほしいと思ったけど、
悲劇の予感が強まっていくとき見ているのが辛くなった。
二人のクリスマスツリーの場面では何故か禁じられた遊びの一場面を思い出した。
なんとも儚い場面だ。
まあピエールには盗癖があったみたいだし、悲劇で終わったためにこの映画は美しい物語になったと思う。
ホントこんな恋愛シチュエーションありえないし(当時は全然あったのかもしんないけど)、
もしかしたらジェ×××××ダーみたいな、全てが主人公の夢オチかとも思ったけど。
チベット音楽は好きでたまに聴くけど、この映画の中だとちょっとうるさいと思った。
何はともあれ、年に一度は見たい名作映画だと感じた。
極端な話、映画ファンなら見なきゃ人生10%の損、ロリコンなら見なきゃ人生90%の損って感じだろうか。いや、ロリコンを抜きにしても良い作品だし、本当にいい作品だからロリコンとかいう言葉では語りたくない気がする。