11.《ネタバレ》 ユーモアたっぷりの戦争映画。 慰安婦をプラスに描いている点も印象的。 三船敏郎がまともな役どころを演じているくらい、その他のキャストが破天荒揃い。 粒揃いな俳優陣も、見所の一つ。 戦争の悲惨を間接的に描いているところが、絶妙。 残酷描写は沢山あるが、それがメインではなく、おかずという感じ。 シーンとシーンの間に、さり気なく入ってくるあたりが、にくい。 音楽隊というのが一つの主役になっているが、少々、しつこい感じもある。 だが、その音楽隊の奏でる音楽こそが、ラストで非常に効いてくる。 死ぬ直前まで楽器を奏で、仲間の生死が、音楽により確認できるところなんかもすごい。 すごいづくめの作品だが、どうも肌には合わなかった。 きっと、戦争という題材に、ユーモアを入れ過ぎたからだろう。 何か、不自然なものを感じた。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-06-22 02:48:56) |
★10.《ネタバレ》 軽快な音楽だけど戦場のど真ん中、そして最前線。そこには殺すか殺されるかという選択しかない究極の世界。何とも言えない独特の雰囲気のなか突き進む展開は間違いなくこの監督さん特有のものですね。なかなかのものでゴザイマシタ 【Kaname】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-27 08:27:34) |
9.《ネタバレ》 同じ岡本喜八監督の戦争物でも『日本のいちばん長い日』とはまったく違ったテイスト。 ユーモアとペーソスにあふれ、戦争物にありがちな重苦しさがない。 「聖者の行進」の軽快なジャズ演奏の中、終戦の日に壮絶な玉砕を遂げる兵士たちの姿が脳裏に刻まれる。 反戦を声高にアピールするのではなく、戦争の愚かさを押し付けがましい表現ではなくサラッと描いているのが好印象。 楽隊の少年兵たちをもう少しエピソードを入れながら立体的に描きこんでくれれば、もっと感情移入できたかも。 小杉や古参兵はとても個性的なのに、13人の軍楽兵がみんな同じような感じに見えてしまったのが惜しい。 【飛鳥】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-10-04 21:32:08) |
8.《ネタバレ》 戦争をテーマにしているが、どちらかと言えば楽しい時間が続く。小杉曹長が指揮するヤキバ攻撃メンバーには軍楽隊(音楽学校を出たばかりの素人集団)の他に佐藤允、伊藤雄之助、天本英世など個性的な俳優が演じる個性的なキャラクターも含まれ、笑いを忘れない作りになっている。しかしクライマックス。ここで反戦映画の色が強く出る。映画冒頭に「昭和二十年、夏」と出てくるが、これが肝だった。当時の指導者側の難しさも知らない訳ではないが、それにしても「なぜもっと早く終わらせることができなかったのか?」という岡本喜八監督の無念が伝わってくる。曹長の「俺は戦争のやり方は教えた。しかし、人殺しは教えんぞ!」といった言葉も印象的。傑作だと思う。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-12-28 16:03:04) |
7.岡本喜八の戦争映画と言えば、『日本のいちばん長い日』が1番有名でおそらく代表作だと思う。他にも何本か撮っているけれど、僕は本作が1番好きだし面白いと思う。戦争映画が楽しいだけの映画になっちゃいけないけど、ずっと重たいのも見るのに体力がいる。そこを本作は上手に作っていて、前半で明るく喜劇的で楽しい若い兵隊たちの青春物語を描き、後半で戦争の重いテーマと悲劇を描く。冒頭の聖者の行進の導入も効果的で、気がついたら映画の世界に引き込まれている。岡本喜八映画の入門としてもオススメの1本。他に『戦国野郎』『独立愚連隊西へ』『殺人狂時代』『大誘拐 RAINBOW KIDS』等もオススメ。比較的レンタルでも見つかりやすい。 【マー】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-05-06 03:41:18) |
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6.《ネタバレ》 導入部が無国籍風にゆるくて、ちょっとなめてかかったら後でしっぺ返しにあいました。白兵戦のドンパチシ-ンもそれなり迫力あったが、従軍慰安婦の胸に勲章を光らせた演出に象徴するように、被害者が同時に加害者でありうるという戦争の残酷さを突きつけてきました。全編、個性あふれる役者陣が魅力。特に伊藤雄之助はこのままほっとくしかないですね。 【ねこひばち】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-06-12 11:28:55) |
5.《ネタバレ》 軽いテンポで重いテーマ。日本軍にジャズというミスマッチ、コミカルで軽妙なストーリー展開と三船、仲代の重厚な演技のミスマッチ、岡本喜八監督独特の軽妙でコミカルで派手でテンポの良い展開が、かえって重いだけの戦争映画よりも何倍も戦争の重さと悲しさを伝えている。ラストシーンは、単純に悲しいとか、感動とかではない変な感覚に引き込まれてしまった。こんな映画をさらっと撮ってしまうところが、この監督の凄いところなんだろう。名画という言葉は当てはまらないような気もするが、なんか凄い映画です。 【nobo7】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-12-14 01:36:55) |
4. 鉄砲を撃ったことのない楽隊出身の少年兵達と、それを一般兵として育て率いる勇敢な師団長がおりなす戦争映画です。とだけ聞くとシリアスで重くて堅苦しい映画を想像してしまいそうですが、今作でも喜八監督のうまみは最大限に発揮されております。軽快な音楽と生き生きとした人物達の魅力と絶妙なコメディセンスに激しいアクションで気持ちよく見れます。監督は本当に音楽好きなんだろうなーと思えるような溢れ出んばかりの音楽への愛情が詰まっています。 主演の三船氏はいつも通りながらも抜群の存在感、佐藤允のヤンチャっぷり、伊藤雄之助の間の抜け方、仲代さんの男前っぷりと名優たちのバランスもさることながら、英雄の物語にせず、名もなき少年兵達の物語になっているところが素晴らしい。そして、ふざけてばかりでなくシメるときはきっちりシメ、戦争に対するメッセージもスッと伝わってきます。文句の付け所がないです。 僕の観た戦争映画、喜八映画の中でともにナンバー1です。 タイトルのとっつきづらさで損してるかなぁ。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 10点(2008-12-05 10:51:04) |
3.《ネタバレ》 何気なく借りたDVD。こんな傑作に出会えるとは。「日本のいちばん長い日」を観ていたので、岡本喜八監督の流れで観てみた所、特に後半、ヤキバ攻防戦あたりから一気に吸い込まれた。実に脚本が面白い。日付が出ないなーと思っていたら敵兵が喜んで走ってきたから、終戦だなーとは気付いた。それにしても前半がコメディか、と思うくらいだったので、三船さんは生き残るのかなーとの予想が見事にはずれ。全員玉砕の悲劇にもかかわらず、後味悪くないのはワザアリ、いやいや一本!1つ気になるのは、仲代さんがあの後ヤキバまでたどり着いたかどうか、もう少し描いてほしかった。団さんのキャラも最高。佐藤允さん、「二百三高地」でも中隊長抱き上げてなかった?いま岡本喜八監督のインタビュー特典を聞いてる途中です。 |
2.《ネタバレ》 冒頭「聖者の行進」に乗って登場する13名の少年達、この少年達の眼を通して戦争の愚かさ、空しさみたいなものを描いているこの映画、岡本喜八監督による何とも斬新な試み、たたみ掛けるようにして繰り広げられる物凄く熱い男達の生き様とエネルギーの前に涙が止まらない。それもただ泣けるだけでない、しかも物凄く笑えて(葬儀屋の伊藤雄之助が思い切り笑わせてくれるのだ)泣ける何というエネルギーを感じるパワフルな戦争映画だ!三船敏郎の小杉曹長の命令に従いながら戦争の悲しさを音楽の力を持って謳い上げる若者達の姿があまりにも切なく悲しい。最後まで音楽をやり通して死んでいった少年達の思いとそれをユーモアをたっぷりと混ぜて描くことで、より戦争の悲しさが伝わる。敵陣に殺された小杉曹長の遺体を運ぶお春さん(団令子)の姿もこれまた悲しくてたまらない。戦争シーンの凄まじいほどの迫力と人間の愚かさ、悲しい部分も同時に描くこの岡本喜八監督の凄さに脱帽しました。そして、やはり最後まで鳴り響く「聖者の行進」はいつまでも耳に残りそうなほどの印象を与える。これは岡本喜八監督の代表的な傑作の一つだ! 【青観】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-01-06 21:11:16) (良:1票) |
1.反戦映画でありながら、同時にアナ-キーで躍動感溢れる娯楽活劇!あのラストには泣かされました。 【ぐるぐる】さん 8点(2004-03-02 16:32:03) |