21.《ネタバレ》 そりゃあねえよって終わり方だけ特別だが、それ以外はろうあ者の苦労はこうなんだろうなという想定内のエピソードのオンパレード。出だしもかなりスローモーで耐えられない長丁場。見てるこっちが苦行。どんな難役もこなす高峰秀子はすごい役者だということをあらためて認識した。小学校低学年時代の子役の憎たらしさも秀逸。 【ほとはら】さん [DVD(邦画)] 5点(2023-12-31 19:11:01) |
20.《ネタバレ》 高峰秀子、「二十四の瞳」に並ぶ感動傑作。 聾唖者カップルの家庭の激動人生である。 健康な弟が足を引っ張るのが、スゴイ。 でも、それをこの二人は愛で乗り切る。 それが、電車の中での手話での会話。 騒がしい列車音もお構いなく、二人の間には優しいメロディが流れてたんですね。 ただ最後の事故は、キツイ・・ 僕が警備員の仕事をしていた時、声をかけてくれた通行人の人たちは、 こんな「名もなく貧しく美し」い人たちだったんだろうなぁ(シミジミ) 【トント】さん [DVD(邦画)] 8点(2021-08-01 01:14:07) |
★19.《ネタバレ》 なんて残酷な終わり方! あんな終わり方にしなくても・・・。せっかく登場の若大将の出番もあれだけ、会わせてあげたかったなぁ。追いかけて列車での説得場面なんてとってもいい場面で感動したのに。。。個人的に大幅減点、残念デス。 【Kaname】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2019-10-16 14:48:57) |
18.《ネタバレ》 聾唖者夫婦の十数年間の人生を描いた松山善三監督のデビュー作。こういう映画はつい身構えて見てしまうのだが、松山監督が助監督をつとめていた木下恵介監督からの影響も見られる年代記もので、聾唖者(に限らず障害者)が世の中で生きていくとはどういうことかということがよく描かれていて、最後まで素直な気持ちで見ることができた。産まれてくる子供が聾唖者だったらという不安、妊娠したことを母親(原泉)に笑顔で報告に行った秋子(高峰秀子)が母親から出産を反対される辛さ、産まれてきた子供を聾唖者であるがゆえに事故死させてしまった辛さ、次に産まれてきた子供である一郎(島津雅彦)から聾唖者であるがゆえに避けられてしまう辛さ、耳が聴こえたらという秋子の苦悩、そしていわれのない差別。そういう辛さが見ている側であるこちらにもじゅうぶんに伝わってきて主人公夫婦につい感情移入させられてしまうし、そんな中でも二人で力を合わせて生きていこうというこの夫婦の生き方は本当に美しく、勇気づけられる。「私たちは一人では生きていけません。お互い助け合って普通の人に負けないように生きていきましょう。」という秋子のセリフにも心打たれた。既に書かれている方もおられるが、弟(沼田曜一)にミシンを持っていかれ、失意のうちに自殺を考え、家を飛び出して電車に乗った秋子を道夫(小林桂樹)が追いかけ、車両の窓越しに手話で説得するシーンは本当に名シーンで、道夫が秋子に言われた言葉を今度は秋子に言って説得するのが泣けるし、このセリフにあらためて「人はひとりでは生きていけない」ということを考えさせられた。松山監督の代表作ともされている映画だが、ハンディを持っているからといってけっして特別な人間(←こういう表現は個人的にはきらいだ。)などではなくたとえハンディを持っていてもそれ以外は普通の人間と変わらないのだという松山監督のメッセージのようなものが感じ取ることができて良かった。賛否両論ある秋子が交通事故死するラストだけは安直なお涙頂戴に走った気がしないでもなく、普通にハッピーエンドでも良かったような気がするが、(でも、意図としては分からないではない。)それでも本作は紛れもない名画で、本当に見て良かったと心から思える映画だったと思う。また、昭和36年というまだ今よりも障害者への理解が進んでいないと思われる時代に作られたことも評価したい。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2015-07-24 01:52:31) (良:1票) |
17.聾唖者が一人で生きていくのは大変だけど、聾唖者同士お互い力を合わせれば・・・。それでも耳が聞こえない悲しさ、やっぱり悲劇は起こる。手話そのものはあまり手話らしくは見えなかったけど、主役の二人は上手く演じていたように思う。結婚して良いのか、子どもを産んで良いのかから始まって、どうやって子どもを育てていくのか、切実な問題をしっかりと捉えている。この後は父と子で助け合って行くのか、やっぱり息子は良い子だった。昔見た映画だけど印象深い。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 7点(2014-02-15 22:17:42) |
16.アキラちゃんと再会してたら、めちゃめちゃ感動出来たであろうに、あんな残酷な終わり方、ほんま勘弁してほしい。 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-02-10 18:43:41) |
15.《ネタバレ》 やはり彼女が最後にああいう運命になってしまうのは感情的にマイナス1点にします。しかし私はこの映画が大好きです。特に高峰秀子の役、序盤のカメのシーン、納豆の食べすぎで耳が聞こえなくなったと真剣に語るシーン、500円を拾ったやり取りのシーン(そんな発想したからなのかその直後にミシンを持っていかれ)、そんな彼女に惚れました。 一方であんな時代に、貧乏で難聴で、しかしながらあんなリッパな亭主に出会え、リッパな家族を築けたこと自体奇跡でとても彼女は幸せだったと思います。結果この映画はハッピーでやはり超名作です。 【kocyan】さん [地上波(邦画)] 9点(2011-06-07 12:26:46) |
14.《ネタバレ》 双方が聾唖者という設定を逆に生かして、主演の2人が存分な演技を見せつけている。また、出産を無事に行って幸福の前兆を感じさせながら、一瞬の隙にその子を亡くならせたり、次の子とも実の親子でありながら上手くいかなかったりと、現実の厳しさという要因にも配慮しているのが、作品に厚みを加えている。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-05-13 21:13:59) |
13.《ネタバレ》 苦しいながらも頑張って生きていく二人、いや、秋子の母も含めて三人に感動した。ちょっと不満を言えば、映画自体の尺の関係かもしれないけど、秋子の耳が聞こえたり聞こえなかったりするのが気になった。高峰秀子の演技も聾唖者というよりは、日本にやってきて数年の外国人みたいな感じ。手話の字幕も背景が白い部分は読みづらくて困るし、お涙頂戴のラストもイマイチかな…。あと、一人目の子供を亡くしてから二人目ができるまでの心境の変化も分かりにくい。あ… 文句ばっかり言ってるけど、なかなか良い映画だとは思いますよ。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-05-11 20:47:03) |
12.《ネタバレ》 こういう作品は、どうも低く評価すると申し訳ないというか、高く評価しないといけないんじゃないかとか、あらかじめバイアスがかかってしまうところがあるので、レビューしにくい面もあるのです。もっとも、見終わったらそういうこととはまったく無関係に、すぐれた映画だと感じました。 本作の白眉は、皆さん挙げておられるように、電車の窓ガラス越しに手話で会話するシーンでしょう。ここで夫が説得するために語ったのは、「夫婦二人で力を合わせて生きていく」ことの大切さ。しかし考えてみると、これは聾唖者であるなしに関わらず、人間として必要なことです。夫婦のみならず、人は一人で生きているのではない、ほかの人と助け合ってこそであるという、人の生きるべき道を訴えたことで、この映画は聾唖者の生活のみならず、“人間”そのものを描いた作として、賞賛されうるものとなりました。こういうことであれば、気兼ねなく高い点数がつけられます。その一方で、最初の子供を亡くす経過など、聾唖者ならではの悲劇も取り上げていて、そつのない目配りにも感心しました。あのラストも、その延長線上にあると考えれば、悪いとは思われません。まあこれも、演じていたのが監督夫人だからこそ、かもしれません。 ちなみに、本作は小林圭樹さん追悼として放送されたのですが、昨年末高峰秀子さんの訃報に接し、図らずも二重の追悼となってしまいました。お二人のご冥福をお祈りします。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-01-04 17:52:59) |
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11.《ネタバレ》 うーん。後味悪いエンディングですね。もう、監督が映画を終わらせるために、秋子さんを交通事故に遭わせたとしか思えません。目が悪くなり、さらに生活しづらくなるお母さん、それをよりいっそう力強く支える一郎君とお父さんの3人の後ろ姿で終わって良かったんじゃないですかね。 【なたね】さん [地上波(邦画)] 3点(2010-10-18 23:08:15) |
【ホットチョコレート】さん [地上波(邦画)] 8点(2010-10-17 08:30:49) |
9.《ネタバレ》 聾唖者の日常生活における困難がていねいに描かれる。健常者と見た目では違わないことが、かえって生活を難しくしている場面もある。駅員に呼び止められるとこ、聞こえない振りしていると思われてしまうつらさ。あるいは子どもの泣き声が聞こえないつらさ。随所に生活の落とし穴が待ち受けている。そして子どもを持つことそのものの心配。社会に対する不安だけでなく、内側からも不安が湧いてくるわけだ。しかし満員電車の他人たちの中で、隣り合った車両からプライベートな会話を交わせるというシーンでは、聾唖者ならではのわずかな利点が貴重なものとして光っている。けっこうホロッとしたのは、多々良純の場。息子の賃上げ要求を一度は追い返し、いかにも多々良純的な態度を見せながら、それもそうだと後でやってくる。「庶民のせちがらさ」と、ときにはそれを越える筋の通った「庶民の条理」を見せて嬉しいシーン。オリンピックへ向けて破壊が進んでいた「戦後東京」の風景が、かろうじて記録された。最初に撮影玉井正夫・美術中古智と見てしまったせいか、成瀬チックな味わいがその風景の中に匂い立つ。ただラストの展開はどうだろう。聾唖者にとっては、視力が弱まるだけでいかに危険な社会になっているかということを言いたいんだろうが、「なにもそこまで」とゲンナリする気持ちのほうが強い。視力の弱まりは医者の言葉で知らされただけで、描写としてハッキリとは提示されてなく、だからいかにもドラマチックにするためだけの展開、って感じになってしまっていて、あれではせっかく訪ねてきた加山雄三の立場もなかろうというものだ。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-10-12 09:57:55) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 家を飛び出した妻を追っかけた夫が電車の窓越しに手話で説得するシーンは、日本映画史上でも指折りの名場面だと思います。(後に他の作品でも似たシーンはありますが)若き加山雄三が登場した直後に悲劇が起こりますが、希望を感じさせるラストで良かったです。 【きーとん】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2010-07-19 18:45:37) |
7.《ネタバレ》 心洗われる傑作。 小林桂樹が言ったセリフで、 「家族がいさえすれば幸せだ」 というのがとっても印象的。 家族ってのは、苦楽を共にし、そしてどんなに辛い出来事があっても、家族の幸せのためなら頑張れる、そういった強いメッセージを感じ、共感できた。 家族の為なら懸命に働く。 優しい夫ながら、そういった強い意志を持った目標にすべき父親像である。 残念なのは、ラストで高峰秀子が車に跳ねられ死亡するシーン。 別にハッピーエンドじゃないからダメとか言う意味ではなくて、この内容でこの展開なら、こんなオチは不要なんじゃないか?という意味でだ。 貧しいながらも、いつかは楽になることを夢見て、家族が一致団結して生きていく。 そういうストレートな終り方で良かったんじゃなかろうか。 聾唖者の様な障害を持った人は、不遇な人生から最後まで逃れられないんだ、ということを主張したいが為のラストだったのだろうが、せっかく作品全体で前向きな人生訓が語られているのに、これではそもそも意味が・・・という脱力感に襲われるのがよろしくない。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2009-07-30 00:28:40) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 ここのレビュー数は多くないけれど、傑作という部類に入る映画だと思います。 日本が最も貧しかった時代に、聾唖者というハンディを負って生きた人たちのお話です。もちろんバリアフリーなんて意識はなく、周囲には差別が蔓延し、不幸や災難が続きます。主人公の夫婦はその苦しい生活の中でも、小さな喜びをかみしめ、一歩ずつ心を充足させ、それを糧に生きて行きます。生きることの意味、幸せの意味を強烈に問いかけられます。 感覚機能が欠損していることは、確かにコミュニケーション能力を低下させる。だけど、この夫婦と周囲の人たちの繋がりはかえって強まっているように思えました。それは、外からの情報が制限された内的世界で、意識を拡散させずに相手のことを一途に想い続けた結果なのだと思います。健常者には真似ができないレベルの必死さや思いやりが産んだ特別な力と言ってもいい。コミュニケーションの本質とは相互理解の行為以前に、相手のことを強く想う姿勢であると諭された気分です。 自分が負ったハンディには負けなかった高峰秀子も交通事故であっけなくこの世を去りました。子育てが一段落して、これからという時だっただけに、残念でなりません。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2009-03-13 03:07:17) |
5.《ネタバレ》 この映画は松山善三監督(高峰秀子のご主人)の傑作です。 ただしラストの秋子が車に引かれて死んでしまうのは何故か? 映画を通してみてハッピーエンドでもよいし、そのまま普通のエンディングでもよかったのではないか? 何故、さしたる必然性もなく悲劇的なラストにしたのか非常に残念です。 ラストシーンが違えば私にとって1回だけ見る傑作映画から、 繰り返し何度も見て何度も感動出来る映画となったと思います。 ここがテーマは違っても弱者を描いた傑作「二十四の瞳」との違いです。 プラス要素は沢山ありますが点数を付けるとすると8点です。 【仏向】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-01-12 23:28:41) |
4.心洗われるように美しい映画でした。八波むと志さん出てましたか? 【白い男】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-01-03 18:25:13) |
3.文句なしに素晴らしい人間ドラマ。高峰秀子は本当に素晴らしい役者。小林桂樹も素晴らしい。有名な電車のシーンはわかっていても泣けて泣けて仕方ない。全ての人に一度は観てもらいたいと思う。絶対に人生に対するスタンスが違ってくる筈。こんな素晴らしい作品が普通につくられていた邦画の50年代ってなんて凄い時代だったのか。ラストのもっていきかたがどうしても他になかったのかと思ってしまうのでマイナス1点にしてしまうけど、10点に限りなく近い9点。 【Sean】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2007-11-19 14:50:39) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 初めて観たのは随分、前のことであるけど最近、DVDで買ってきたので久しぶりに観たけど、初めて観た時以上に感動しました。この作品、タイトル通りの名もなく貧しくても本当に美しい人間ドラマの名作です。耳の不自由な二人が一緒になり、どんな困難にもお互いを本当に心から愛し合い、そして、助け合いながら一生懸命生きる姿は本当に美しい!主演の二人、小林桂樹と高峰秀子の演技が本当に素晴らしいです。大切なみしんを奪われてしまい、生きて行くことなどもう出来ないと姿を消そうとする高峰秀子演じる秋子を追いかけていく道夫、そして電車内での二人の会話、泣けます。そんな二人のことを最初は嫌っていた息子、一郎も最後は二人のことが大好きです。特に事故により亡くなってしまった秋子のことを作文として言う一郎にはこれまた泣かされた。いずれにしてもこの映画を観て感じることはどんな苦しい環境に置かれても生きることの素晴らしさ、人と人との結びつき、愛情、その全てが本当に美しく描かれていて一度観たら絶対に忘れることの出来ない素晴らしさがあります。それにしても高峰秀子、この女優の演技は凄い!「二十四の瞳」といい本当にこの女優は観る者に感情移入させてしまう恐ろしさ、素晴らしさを持った日本を代表する名女優の一人だと言って良いでしょう!最後に私もこの映画の中で流れる音楽がどこかチャップリンの音楽を思わせるものがあると思いました。 【青観】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-15 22:10:55) (良:1票) |